怪人二十面相30

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問題文

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(「ああ、よかった。じゅっぷんもすれば、ぴっぽちゃんは、あけちせんせいの)

「ああ、よかった。十分もすれば、ピッポちゃんは、明智先生の

(おばさんのところへととんでいくだろう。おばさんはぼくのてがみを)

おばさんのところへととんでいくだろう。おばさんはぼくの手紙を

(よんで、さぞびっくりなさるだろうなあ。でも、すぐにけいしちょうへ)

読んで、さぞびっくりなさるだろうなあ。でも、すぐに警視庁へ

(でんわをかけてくださるにちがいない。それからけいかんがここへ)

電話をかけてくださるにちがいない。それから警官がここへ

(かけつけるまで、さんじゅっぷんかな?よんじゅっぷんかな?なんにしても、いまなら)

かけつけるまで、三十分かな?四十分かな?なんにしても、いまなら

(いちじかんのうちには、ぞくがつかまるんだ。そしてぼくは、このあなぐらから)

一時間のうちには、賊がつかまるんだ。そしてぼくは、この穴ぐらから

(でることができるんだ。」)

出ることができるんだ。」

(こばやししょうねんは、ぴっぽちゃんのきえていったそらをながめながら、むちゅうに)

小林少年は、ピッポちゃんの消えていった空をながめながら、むちゅうに

(なって、そんなことをかんがえていました。)

なって、そんなことを考えていました。

(あまりむちゅうになっていたものですから、いつのまにか、てんじょうの)

あまり夢中になっていたものですから、いつのまにか、天井の

(おとしあなのふたがあいたことを、すこしもきづきませんでした。)

おとし穴のふたがあいたことを、少しも気づきませんでした。

(「こばやしくん、そんなところで、なにをしているんだね。」)

「小林君、そんなところで、何をしているんだね。」

(ききおぼえのあるにじゅうめんそうのこえが、まるでかみなりのようにしょうねんのみみを)

聞きおぼえのある二十面相の声が、まるで雷のように少年の耳を

(うちました。)

うちました。

(ぎょっとしてそこをみあげますと、てんじょうにぽっかりあいたしかくのあなから、)

ギョッとしてそこを見あげますと、天井にポッカリあいた四角の穴から、

(ゆうべのまま、しらがあたまのぞくのかおが、さかさまになって、のぞいて)

ゆうべのまま、しらが頭の賊の顔が、さかさまになって、のぞいて

(いたではありませんか。)

いたではありませんか。

(あっ、それじゃ、ぴっぽちゃんのとんでいくのを、)

アッ、それじゃ、ピッポちゃんのとんでいくのを、

(みられたんじゃないかしら。)

見られたんじゃないかしら。

(こばやしくんは、おもわずかおいろをかえてぞくのかおをみつめました。)

小林君は、思わず顔色をかえて賊の顔をみつめました。

など

(きみょうなとりひき)

奇妙な取りひき

(「しょうねんたんていさん、どうだったね、ゆうべのねごこちは。ははは・・・・・・、)

「少年探偵さん、どうだったね、ゆうべの寝ごこちは。ハハハ……、

(おや、まどになんだかくろいひもがぶらさがっているじゃないか。)

おや、窓になんだか黒いひもがぶらさがっているじゃないか。

(ははぁ、よういのなわばしごというやつだね。かんしん、かんしん、きみは、)

ははぁ、用意のなわばしごというやつだね。感心、感心、きみは、

(じつにかんがえぶかいこどもだねえ。だが、そのまどのてつぼうは、きみの)

じつに考えぶかい子どもだねえ。だが、その窓の鉄棒は、きみの

(ちからじゃはずせまい。そんなところにたって、いつまでまどをにらんでいたって)

力じゃはずせまい。そんなところに立って、いつまで窓をにらんでいたって

(にげだせっこはないんだよ。きのどくだね。」)

逃げだせっこはないんだよ。気のどくだね。」

(ぞくは、にくにくしくあざけるのでした。)

賊は、にくにくしくあざけるのでした。

(「やあ、おはよう。ぼくはにげだそうなんておもってやしないよ。)

「やあ、おはよう。ぼくは逃げだそうなんて思ってやしないよ。

(いごこちがいいんだもの。このへやはきにいったよ。ぼくはゆっくり)

居ごこちがいいんだもの。この部屋は気にいったよ。ぼくはゆっくり

(たいざいするつもりだよ。」)

滞在するつもりだよ。」

(こばやししょうねんもまけてはいませんでした。いま、まどからでんしょばとをとばしたのを、)

小林少年も負けてはいませんでした。今、窓から伝書バトをとばしたのを、

(ぞくにかんづかれたのではないかと、むねをどきどきさせていたのですが、)

賊に感づかれたのではないかと、胸をドキドキさせていたのですが、

(にじゅうめんそうのくちぶりでは、そんなようすもみえませんので、すっかり)

二十面相の口ぶりでは、そんなようすも見えませんので、すっかり

(あんしんしてしまいました。)

安心してしまいました。

(ぴっぽちゃんさえ、ぶじにたんていじむしょへついてくれたら、)

ピッポちゃんさえ、無事に探偵事務所へついてくれたら、

(もうしめたものです。にじゅうめんそうが、どんなにどくぐちをたたいたって、)

もうしめたものです。二十面相が、どんなに毒口をたたいたって、

(なんともありません。さいごのしょうりはこっちのものだとわかっているからです。)

なんともありません。最後の勝利はこっちのものだとわかっているからです。

(「いごこちがいいんだって?ははは・・・・・・、ますますかんしんだねえ。さすがは)

「居ごこちがいいんだって?ハハハ……、ますます感心だねえ。さすがは

(あけちのかたうでといわれるほどあって、いいどきょうだ。だが、こばやしくん、)

明智の片腕といわれるほどあって、いい度胸だ。だが、小林君、

(すこししんぱいなことがありゃしないかい。え、きみは、もうおなかがすいている)

少し心配なことがありゃしないかい。え、きみは、もうおなかがすいている

(じぶんだろう。うえしにしてもいいというのかい。」)

時分だろう。うえ死にしてもいいというのかい。」

(なにをいっているんだ。いまにぴっぽちゃんのほうこくで、けいさつからたくさんの)

何をいっているんだ。今にピッポちゃんの報告で、警察からたくさんの

(おまわりさんが、かけつけてくるのもしらないで。こばやしくんはなにも)

おまわりさんが、かけつけてくるのも知らないで。小林君は何も

(いわないで、こころのなかであざわらっていました。)

いわないで、心の中であざわらっていました。

(「ははは・・・・・・、すこししょげたようだね。いいことをおしえてやろうか。)

「ハハハ……、少ししょげたようだね。いいことを教えてやろうか。

(きみはだいかをはらうんだよ。そうすれば、おいしいあさごはんをたべさせて)

きみは代価をはらうんだよ。そうすれば、おいしい朝ご飯をたべさせて

(あげるよ。いやいや、おかねじゃない。しょくじのだいかというのはね、)

あげるよ。いやいや、お金じゃない。食事の代価というのはね、

(きみのもっているぴすとるだよ。)

きみの持っているピストルだよ。

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