怪人二十面相73

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(「ええ、そうしましょう。そんなことわけないや。じゃ、たんていだんのみんなを)

「ええ、そうしましょう。そんなことわけないや。じゃ、探偵団のみんなを

(もんのなかへよんでいいですか。」)

門の中へ呼んでいいですか。」

(「ええ、どうぞ、ぼくもいっしょにそとへでましょう。」)

「ええ、どうぞ、ぼくもいっしょに外へ出ましょう。」

(そして、ふたりは、あけちふじんのゆるしをえたうえ、ぽーちのところへ)

そして、ふたりは、明智夫人のゆるしをえたうえ、ポーチのところへ

(でたのですが、そうじくんはいきなりもんのそとへでかけだしていったかとおもうと、)

出たのですが、壮二君はいきなり門の外へでかけだして行ったかと思うと、

(まもなく、じゅうにんのたんていだんをひきつれて、もんないへひきかえしてきました。)

まもなく、十人の探偵団を引きつれて、門内へひきかえしてきました。

(みると、しょうがっこうじょうきゅうせいぐらいの、けんこうでかいかつなしょうねんたちでした。)

見ると、小学校上級生ぐらいの、健康で快活な少年たちでした。

(こばやしくんは、そうじくんのしょうかいで、ぽーちのうえから、みんなにあいさつ)

小林君は、壮二君の紹介で、ポーチの上から、みんなにあいさつ

(しました。そして、あけちたんていそうさのしゅだんについて、こまごまとさしずを)

しました。そして、明智探偵捜査の手段について、こまごまとさしずを

(あたえました。)

あたえました。

(むろんいちどうだいさんせいです。)

むろん一同大賛成です。

(「こばやしだんちょうばんざーい。」)

「小林団長ばんざーい。」

(もうすっかり、だんちょうにまつりあげてしまって、うれしさのあまり、)

もうすっかり、団長に祭りあげてしまって、うれしさのあまり、

(そんなことをさけぶしょうねんさえありました。)

そんなことをさけぶ少年さえありました。

(「じゃ、これからしゅっぱつしましょう。」)

「じゃ、これから出発しましょう。」

(そして、いちどうはしょうねんだんのように、あしなみそろえて、あけちていのもんがいへ)

そして、一同は少年団のように、足なみそろえて、明智邸の門外へ

(きえていくのでした。)

消えていくのでした。

(ごごよじ)

午後四時

(しょうねんたんていだんのけなげなそうさくは、にちよう、げつよう、かよう、すいようと、がっこうの)

少年探偵団のけなげな捜索は、日曜、月曜、火曜、水曜と、学校の

(よかをりようして、にんたいづよくつづけられましたが、いつまでたっても、)

余暇を利用して、忍耐強くつづけられましたが、いつまでたっても、

など

(これというてがかりはつかめませんでした。)

これという手がかりはつかめませんでした。

(しかし、とうきょうちゅうのなんぜんにんというおとなのおまわりさんにさえ、どうする)

しかし、東京中の何千人というおとなのおまわりさんにさえ、どうする

(こともできないほどのなんじけんです。てがかりがえられなかったといって、)

こともできないほどの難事件です。手がかりがえられなかったといって、

(けっして、しょうねんそうさくたいのむのうのせいではありません。それに、これらの)

けっして、少年捜索隊の無能のせいではありません。それに、これらの

(いさましいしょうねんたちは、ごじつ、またどのようなてがらをたてないものでも)

勇ましい少年たちは、後日、またどのような手がらをたてないものでも

(ないのです。)

ないのです。

(あけちたんていゆくえふめいのまま、おそろしいじゅうにがつとおかは、いちにちいちにちと)

明智探偵ゆくえ不明のまま、おそろしい十二月十日は、一日一日と

(せまってきました。けいしちょうのひとたちは、もういてもたってもいられない)

せまってきました。警視庁の人たちは、もういてもたってもいられない

(きもちです。なにしろとうなんをよこくされたしなものが、こくほうのたからものというのですから、)

気持です。なにしろ盗難を予告された品物が、国宝の宝物というのですから、

(そうさかかりちょうや、ちょくせつにじゅうめんそうのじけんにかんけいしているなかむらかかりちょうなどは、)

捜査係長や、ちょくせつ二十面相の事件に関係している中村係長などは、

(しんぱいのためにやせほそるおもいでした。)

心配のためにやせほそる思いでした。

(ところが、もんだいのひのふつかまえ、じゅうにがつようかには、またまたせけんのさわぎを)

ところが、問題の日の二日前、十二月八日には、またまた世間のさわぎを

(おおきくするようなできごとがおこったのです。というのは、そのひの)

大きくするようなできごとがおこったのです。というのは、その日の

(とうきょうまいにちしんぶんのしゃかいめんに、にじゅうめんそうからのとうしょが、れいれいしくけいさい)

東京毎日新聞の社会面に、二十面相からの投書が、れいれいしく掲載

(されたことでした。)

されたことでした。

(とうきょうまいにちしんぶんは、べつにぞくのきかんしんぶんというわけではありませんが、)

東京毎日新聞は、べつに賊の機関新聞というわけではありませんが、

(このさわぎのちゅうしんとなっているにじゅうめんそうそのひとからのとうしょとあっては、)

このさわぎの中心となっている二十面相その人からの投書とあっては、

(もんだいにしないわけにはいきません。ただちに、へんしゅうかいぎまでひらいて、)

問題にしないわけにはいきません。ただちに、編集会議までひらいて、

(けっきょく、そのぜんぶんをのせることにしたのです。)

けっきょく、その全文をのせることにしたのです。

(それはながいぶんしょうでしたが、いみをかいつまんでしるしますと、)

それは長い文章でしたが、意味をかいつまんでしるしますと、

(「わたしはかねて、はくぶつかんしゅうげきのひをじゅうにがつとおかとよこくしておいたが、)

「わたしはかねて、博物館襲撃の日を十二月十日と予告しておいたが、

(もっとせいかくにやくそくするほうが、いっそうおとこらしいとかんじたので、ここに)

もっと正確に約束するほうが、いっそう男らしいと感じたので、ここに

(とうきょうとみんしょくんのまえに、そのじかんをつうこくする。)

東京都民諸君の前に、その時間を通告する。

(それは「じゅうにがつとおかごごよじ」である。)

それは『十二月十日午後四時』である。

(はくぶつかんちょうもけいしそうかんも、できるかぎりのけいかいをしていただきたい。)

博物館長も警視総監も、できるかぎりの警戒をしていただきたい。

(けいかいがげんじゅうであればあるほど、わたしのぼうけんはそのかがやきを)

警戒がげんじゅうであればあるほど、わたしの冒険はそのかがやきを

(ますであろう。」)

ますであろう。」

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