家なき子 5

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投稿者投稿者ローズマリーいいね0お気に入り登録
プレイ回数16難易度(4.5) 3340打 長文
作者 エクトール・マロ

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問題文

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(よがあけると、ぼくたちはまたあるきだしました。) 夜が明けると、僕たちはまた歩き出しました。 (もうすっかりあめはやんで、いぬたちはうれしそうにぼくたちのまえを) もうすっかり雨はやんで、犬たちはうれしそうに僕たちの前を (とびはねていました。かぴは、しょっちゅうぼくのそばにもどってきて) 飛び跳ねていました。カピは、しょっちゅう僕のそばに戻ってきて (ちぎれるほどしっぽをふりました。) ちぎれるほどしっぽを振りました。 (やっとゆせるのまちにつきました。ぼくはじぶんのすんでいたむらしかしらないので) やっとユセルの町に着きました。僕は自分の住んでいた村しか知らないので (まちというと、どんなにうつくしく、にぎやかなのだろうとかんがえていました。) 町というと、どんなに美しく、にぎやかなのだろうと考えていました。 (ところが、ゆせるのまちは、ふるいいえばかりがならんでいるさびしいところなので) ところが、ユセルの町は、古い家ばかりがならんでいる寂しい所なので (ぼくはがっかりしてしまいました。) 僕はがっかりしてしまいました。 (びたりすじいさんは、そのまちのふるどうぐやにはいると、ぼくにかわぐつと) ビタリス爺さんは、その町の古道具屋に入ると、僕に革靴と (びろーどのずぼんとうわぎ、それにふぇるとのぼうしをかってくれました。) ビロードのズボンと上着、それにフェルトの帽子を買ってくれました。
(「こんなすてきなくつをはき、こんなじょうとうなふくをきられるなんて・・・」) 「こんな素敵な靴を履き、こんな上等な服を着られるなんて・・・」 (ぼくはすっかりうれしくなりました。) 僕はすっかり嬉しくなりました。 (ところがおどろいたことに、やどにかえるとびたりすじいさんは、ふくろからはさみを) ところが驚いたことに、宿に帰るとビタリス爺さんは、袋からハサミを (とりだして、ずぼんのひざからしたをじょきじょききりおとしてしまいました。) 取り出して、ズボンの膝から下をジョキジョキ切り落としてしまいました。 (そしてぼくにこういいました。「わたしたちは、ひとめにつくふくそうをしてはならんのだ。) そして僕にこう言いました。「私たちは、人目につく服装をしてはならんのだ。 (ふらんすをまわるときは、いたりあじんのようなかっこうをするんだよ」) フランスを回る時は、イタリア人のような格好をするんだよ」 (それから、おじいさんはぼくにようふくをきせ、ぼうしにあかいりぼんとはなをつけました。) それから、お爺さんは僕に洋服を着せ、帽子に赤いリボンと花をつけました。 (くつしたも、あかいひもでぐるぐるしばりました。) 靴下も、赤い紐でぐるぐる縛りました。 (かぴはそんなぼくのようすを、じっとながめていましたが) カピはそんな僕の様子を、じっと眺めていましたが (「とてもよくにあいますよ」というように、ぼくにてをさしのべました。) 「とてもよく似合いますよ」というように、僕に手を差し伸べました。
など
(「さあ、あしたはおまえのおめみえじゃわい」と、おじいさんがぼくにいいました。) 「さあ、明日はお前のお目見えじゃわい」と、お爺さんが僕に言いました。 (「おめみえって、なんのこと?」) 「お目見えって、なんのこと?」 (「はじめて、おまえがひとのまえでしばいをすることだ」) 「初めて、お前が人の前で芝居をすることだ」 (「ぼく、しばいなんてできないよ」ぼくはびっくりして、さけびました。) 「僕、芝居なんてできないよ」僕はびっくりして、叫びました。 (すると、おじいさんがいいました。「いや、そんなことはない。) すると、お爺さんが言いました。「いや、そんなことはない。 (このいぬたちも、さるも、はじめはなにもできなかった。それをわしがおしえこんで) この犬たちも、猿も、初めは何もできなかった。それをわしが教え込んで (いろんなげいができるようにしたのだ。おまえだってできないはずがない。) いろんな芸ができるようにしたのだ。お前だってできないはずがない。 (それでは、しばいのあらすじをせつめいしよう。) それでは、芝居のあらすじを説明しよう。 (このしばいのだいは「じょりくーるさんのおてつだい」というのだ。) この芝居の題は『ジョリ・クールさんのお手伝い』というのだ。 (じょりくーるさんは、いままでひとりのおてつだいをやとっていたが) ジョリ・クールさんは、今まで一人のお手伝いを雇っていたが (そのおとこがとてもよくきがつくので、よろこんでいた。) その男がとてもよく気がつくので、喜んでいた。 (ところが、そのおてつだいが、としをとってはたらけなくなったので、) ところが、そのお手伝いが、年をとって働けなくなったので、 (あたらしいおてつだいをやとわなくてはならなくなった。) 新しいお手伝いを雇わなくてはならなくなった。 (すると、このあたらしいおてつだいがうすのろなので、じょりくーるさんは) すると、この新しいお手伝いがうすのろなので、ジョリ・クールさんは (すっかりはらをたててしまう。そういうすじだ。そして、じょりくーるさんは) すっかり腹を立ててしまう。そういう筋だ。そして、ジョリ・クールさんは (もちろん、さるのじょりくーるにやってもらう。) もちろん、猿のジョリ・クールにやってもらう。 (ふるいおてつだいはかぴに、うすのろのあたらしいおてつだいは、おまえにやってもらう」) 古いお手伝いはカピに、うすのろの新しいお手伝いは、お前にやってもらう」 (ぼくは、うすのろのおてつだいのやくなんて、いやでたまりませんでしたが) 僕は、うすのろのお手伝いの役なんて、嫌でたまりませんでしたが (でも、いっしょうけんめい、けいこをしました。) でも、一生懸命、稽古をしました。 (するとさんじかんぐらいで、なんとかそのやくをやれるようになりました。) すると三時間ぐらいで、なんとかその役をやれるようになりました。 (つぎのひ、びたりすじいさんはぼくたちのせんとうにたって、ふえをふきながらあるきました。) 次の日、ビタリス爺さんは僕たちの先頭に立って、笛を吹きながら歩きました。 (そのうしろには、かぴが、しょうぐんのふくをきたじょりくーるをせなかにのせて) その後ろには、カピが、将軍の服を着たジョリ・クールを背中に乗せて (つづきました。それから、ぜるびのとどるす、いちばんおしまいがぼくでした。) 続きました。それから、ゼルビノとドルス、一番おしまいが僕でした。 (こどもたちはめをまるくして、ぼくたちをみつめました。) 子供たちは目を丸くして、僕たちを見つめました。 (おとなのひとたちも、みんないえからでてきました。) 大人の人たちも、みんな家から出てきました。 (ぼくたちがひろばにつくと、こどもやおとなが、ぞろぞろあとからついてきました。) 僕たちが広場に着くと、子どもや大人が、ぞろぞろ後からついてきました。 (ぶたいはよんほんのきにはりめぐらした、つなのなかでした。) 舞台は四本の木に張り巡らした、綱の中でした。 (まずさいしょは、おじいさんのばいおりんで、いぬたちがいろんなげいをしてみせました。) まず最初は、お爺さんのバイオリンで、犬たちがいろんな芸をして見せました。 (それから、いよいよ「じょりくーるさんのおてつだい」というしばいをしました。) それから、いよいよ『ジョリ・クールさんのお手伝い』という芝居をしました。 (まぬけなおてつだいになったぼくが、なぷきんのつかいかたがわからず、) 間抜けなお手伝いになった僕が、ナプキンの使い方がわからず、 (それではなをかんだり、ねくたいにしたりすると、そのたびにさるはおおわらいし) それで鼻をかんだり、ネクタイにしたりすると、そのたびに猿は大笑いし (いぬのかぴは、あきれてひっくりかえりました。) 犬のカピは、あきれてひっくり返りました。 (そしてさいごに、さるのしょうぐんはなぷきんをじょうずにぼたんのあなにとおして) そして最後に、猿の将軍はナプキンを上手にボタンの穴に通して (じょうずにしょくじをしてみせるのです。) 上手に食事をして見せるのです。 (ひとびとは、りこうなさるとまぬけなにんげんのようすをみて、はらをかかえてわらいました。) 人々は、利口な猿と間抜けな人間の様子を見て、腹を抱えて笑いました。 (しばいがすむと、みんなむちゅうでてをたたきました。) 芝居が済むと、みんな夢中で手を叩きました。 (かぴが、おわんをくちにくわえて、ひとびとのあいだをまわりました。) カピが、お椀を口にくわえて、人々の間を回りました。 (おかねをだそうとしないひとのまえでは、わんわんほえて) お金を出そうとしない人の前では、ワンワンほえて (ぽけっとのうえをまえあしでたたきました。これではいやとはいえません。) ポケットの上を前足でたたきました。これでは嫌とは言えません。 (たちまち、おわんいっぱいのおかねがあつまりました。) たちまち、お椀いっぱいのお金が集まりました。 (しばいはだいせいこうだったのです。) 芝居は大成功だったのです。
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