連想Ⅰ -4-
師匠シリーズ
以前cicciさんが更新してくださっていましたが、更新が止まってしまってしまったので、続きを代わりにアップさせていただきます。
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問題文
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(てさぐりででんとうのすいっちをさがす。ゆびさきにさわったものをおしこむと、)
手探りで電灯のスイッチを探す。指先に触ったものを押し込むと、
(じん・・・・・というおととともにはくねつとうのひかりがてんじょうからのそりとひろがった。)
ジン・・・・・という音とともに白熱灯の光が天井からのそりと広がった。
(かべをしっくいでかためられたうすぐらいつうろは、なにかひんやりとしたものが)
壁を漆喰で固められた薄暗い通路は、何かひんやりとしたものが
(あしもとからあがってくるようでうすきみわるかった。)
足元から上がってくるようで薄気味悪かった。
(かつてはらんぷはてしょくをあかりにしてここをとおったそうだが、)
かつてはランプは手燭を明かりにしてここを通ったそうだが、
(いまではあんぜんのためにでんきをとおしている。)
今では安全のために電気を通している。
(だがしっけがいけないのか、はくねつとうのたまがよくきれた。)
だが湿気がいけないのか、白熱灯の球がよく切れた。
(そのたびにちちやじぶんがかいちゅうでんとうをてに、うすきみわるいおもいをしながら)
そのたびに父や自分が懐中電灯を手に、薄気味悪い思いをしながら
(たまのこうかんをしたものだった。)
球の交換をしたものだった。
(いまもまなみのずじょうで、はくねつとうのふぃらめんとがまばたきをしている。)
今も真奈美の頭上で、白熱灯のフィラメントがまばたきをしている。
(いやだ。まただわ。もどったら、ちちになおしてもらうようにいわなければ・・・・・)
いやだ。まただわ。戻ったら、父に直してもらうように言わなければ・・・・・
(いまのかせいふのちづこさんは、どうしてもこのちかのつうろにははいりたくない、)
今の家政婦の千鶴子さんは、どうしてもこの地下の通路には入りたくない、
(といってはばからなかった。)
と言ってはばからなかった。
(「わたし、むかしかられいかんがつよいたちでして、)
「わたし、昔から霊感が強いたちでして、
(あそこだけはなんだかぞっとしますのよ」)
あそこだけはなんだかゾッとしますのよ」
(そういってみぶるいしてみせるのだ。おかげでこのつうろと)
そう言って身震いしてみせるのだ。おかげでこの通路と
(そのさきのどぞうのさいていげんのそうじはかぞくがこうたいでやることになっていた。)
その先の土蔵の最低限の掃除は家族が交代でやることになっていた。
(たよりなくまたたいているあかりのした、さいしょのまがりかどをこえると)
頼りなくまたたいている明かりの下、最初の曲がり角を越えると
(どぞうのいりぐちがみえた。そろそろとあゆみより、ちいさなてっせいのとびらをてまえにひく。)
土蔵の入り口が見えた。そろそろと歩み寄り、小さな鉄製の扉を手前に引く。
(きぃ・・・・・)
きぃ・・・・・
など
(みみざわりなおとがして、どうじにまっくらなとびらのおくからどこかなまぬるいようなくうきが)
耳障りな音がして、同時に真っ暗な扉の奥からどこか生ぬるいような空気が
(もれてくる。とびらはせまく、それほどおおがらでもないまなみでも、)
漏れてくる。扉は狭く、それほど大柄でもない真奈美でも、
(みをかがめないとはいることができない。)
身を屈めないと入ることが出来ない。
(まなみはからだをはんぶんだけとびらのなかにいれ、うでをまわりこませてかべぎわをさぐる。)
真奈美は身体を半分だけ扉の中に入れ、腕を回りこませて壁際を探る。
(はくねつとうのひかりが、くらかったどぞうのなかにひろがった。ほっとひとごこちがつく。)
白熱灯の光が、暗かった土蔵の中に広がった。ホッと人心地がつく。
(もはやそれをてにとるあるじのいないこっとうひんやふるみんぐのたぐいが、)
もはやそれを手に取る主のいない骨董品や古民具の類が、
(しほうのかべにならべられたたなやたんすのうえにひっそりとおかれている。)
四方の壁に並べられた棚や箪笥の上にひっそりと置かれている。
(ほんとうにねうちのあるものはしゅうせんのぜんごにしょぶんしたときいているので、)
本当に値打ちのあるものは終戦の前後に処分したと聞いているので、
(いまのこっているのはそれをだいだいうけついできたじぶんたちのいちぞくにしか)
今残っているのはそれを代々受け継いできた自分たちの一族にしか
(かちのないもののはずだった。)
価値のないもののはずだった。
(まなみはふところからしゃしんをとりだす。ごていねいにもおじが、)
真奈美は懐から写真を取り出す。ご丁寧にも叔父が、
(くだんのちゃつぼがしょうかいされたざっしのきりぬきをおくってきたのだった。)
くだんの茶壷が紹介された雑誌の切り抜きを送ってきたのだった。
(それとみくらべながら、つぼなどがならべられているいちかくをおうふくしていると、)
それと見比べながら、壺などが並べられている一角を往復していると、
(どうやらこのことらしい、というものをみつけることができた。)
どうやらこのことらしい、というものを見つけることが出来た。
(なるほど、かたちやいろあいはたしかににている。しかしてにとってみるとやけにかるく、)
なるほど、形や色合いは確かに似ている。しかし手に取ってみるとやけに軽く、
(まじまじとひょうめんをながめるとぞうさくもやすっぽくおもわれた。)
まじまじと表面を眺めると造作も安っぽく思われた。
(やはりおじのおもいちがいだ。そうおもうとすこしたのしくなった。)
やはり叔父の思い違いだ。そう思うと少し楽しくなった。
(ちゃつぼをかたてに、ゆいいつのでいりぐちへむかう。)
茶壷を片手に、唯一の出入り口へ向かう。
(せまいとびらをなんとかくぐると、いっしゅんこころのなかがひえたきがした。)
狭い扉をなんとか潜ると、一瞬心の中が冷えた気がした。
(つうろのはくねつとうがきれている。)
通路の白熱灯が切れている。
(しっくいにかこまれたみちのさきがやみにのまれるようにみとおせなくなっている。)
漆喰に囲まれた道の先が闇に飲まれるように見通せなくなっている。
(けそうとしたどぞうのなかのあかりはつけたままにしたが、)
消そうとした土蔵の中の明かりはつけたままにしたが、
(それでもちいさなとびらからもれてくるひかりはあまりにかぼそかった。)
それでも小さな扉から漏れてくる光はあまりにか細かった。
(いやだ。)
いやだ。
(ここがちのそこなのだということをおもいだしてしまった。)
ここが地の底なのだということを思い出してしまった。
(こんなときのためにどぞうのなかにかいちゅうでんとうをおいてなかっただろうか。)
こんな時のために土蔵の中に懐中電灯を置いてなかっただろうか。
(ふりかえってさがしにもどろうかとおもったが、めんどうなきがしてとめた。)
振り返って探しに戻ろうかと思ったが、面倒な気がして止めた。
(たかだかじゅうめーとるていどのつうろだ。しょうがいぶつもないいっぽんみちだし、)
たかだか十メートル程度の通路だ。障害物もない一本道だし、
(じぶんももうこどもではないのだから、なにをそんなにこわがることがあるだろう。)
自分ももう子どもではないのだから、なにをそんなに怖がることがあるだろう。
(われしらずじぶんにそういいきかせ、まなみはちゃつぼをむねにかかえてすすみはじめた。)
我知らず自分にそう言い聞かせ、真奈美は茶壷を胸に抱えて進み始めた。
(しずかだ。みみのおくにせいじゃくがかんだかいおとをたてている。)
静かだ。耳の奥に静寂が甲高い音を立てている。
(ほんのすうめーとるあるくとまがりかどがあった。そこをみぎにまがると、)
ほんの数メートル歩くと曲がり角があった。そこを右に曲がると、
(こんどはすぐにひだりへおれる。そこからさきはちょくしんするだけでもとのいりぐちだ。)
今度はすぐに左へ折れる。そこから先は直進するだけで元の入り口だ。
(けれど、そっとのぞいたそのさきはひかりのとどかないまっくらやみだった。)
けれど、そっと覗いたその先は光の届かない真っ暗闇だった。
(ぞくりとはだがあわだつ。)
ぞくりと肌が粟立つ。
(くちもとがこわばりそうになるのをひっしでおさえ、なるべくしぜんなほちょうでまえへすすんだ。)
口元が強張りそうになるのを必死で抑え、なるべく自然な歩調で前へ進んだ。
(ひだりてでかべにそわせながら、まっすぐに。)
左手で壁に沿わせながら、真っ直ぐに。