趣味の話 -4-
師匠シリーズ
以前cicciさんが更新してくださっていましたが、更新が止まってしまってしまったので、続きを代わりにアップさせていただきます。
cicciさんのアカウント
https://typing.twi1.me/profile/userId/130158
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| 順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | HAKU | 7583 | 神 | 7.8 | 97.2% | 293.8 | 2294 | 66 | 55 | 2026/04/08 |
| 2 | berry | 7457 | 光 | 7.5 | 98.3% | 298.5 | 2265 | 39 | 55 | 2026/04/07 |
| 3 | Jyo | 6465 | S | 6.5 | 98.0% | 343.8 | 2269 | 46 | 55 | 2026/04/07 |
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問題文
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(ぼくはしんけんなひょうじょうでこちらをぎょうししてくるししょうのぷれっしゃーをかんじながら)
僕は真剣な表情でこちらを凝視してくる師匠のプレッシャーを感じながら
(ゆっくりとくちをうごかす。)
ゆっくりと口を動かす。
(ぱくぱくぱく。)
パクパクパク。
(「くわた・・・・・ますみ」)
「くわた・・・・・ますみ」
(ぱくぱくぱく。)
パクパクパク。
(「あいこう・・・・・たけし?」)
「あいこう・・・・・たけし?」
(ぱくぱくぱく。)
パクパクパク。
(「お・・・・・な・・・・・」)
「お・・・・・な・・・・・」
(そこまでいいかけて、ししょうはいきなりぼくのひだりほおにひらてうちをかました。)
そこまで言いかけて、師匠はいきなり僕の左頬に平手打ちをかました。
(「い、いたい」)
「い、痛い」
(びっくりしておもわずしゃべってしまった。)
びっくりして思わず喋ってしまった。
(「いいかげんにしろ、このぼけ」)
「いい加減にしろ、このボケ」
(どなりつけられた。)
怒鳴りつけられた。
(「おまりーっていっただけですよ。おまりー。はんしんの」)
「オマリーって言っただけですよ。オマリー。阪神の」
(「うそだ。ぜったいうそだ」)
「うそだ。絶対うそだ」
(「うそじゃないです」)
「うそじゃないです」
(じつはうそだった。)
実はうそだった。
(しばらくいいあらそったが、しらけてしまったのか、)
しばらく言い争ったが、白けてしまったのか、
(ししょうははうつーぼんをなげだしてたちあがった。)
師匠はハウツー本を投げ出して立ち上がった。
(そしてせんめんじょでじゃーじにきがえてきたかとおもうと「はしってくる」という。)
そして洗面所でジャージに着替えてきたかと思うと「走ってくる」と言う。
など
(そのてにはなぜからんぷがにぎられている。)
その手には何故かランプが握られている。
(てにさげるたいぷのこしょくそうぜんとしたおいるらんぷだ。)
手に提げるタイプの古色蒼然としたオイルランプだ。
(つりさげられたがらすびんのなかにあかりははいっていない。)
吊り下げられたガラス瓶の中に灯は入っていない。
(これも、ししょうがこのところにっかにしているきみょうならんにんぐだった。)
これも、師匠がこのところ日課にしている奇妙なランニングだった。
(ひがおちてからこのあかりのないらんぷをてにまちなかをはしりまわるのだ。)
陽が落ちてからこの明かりのないランプを手に町中を走り回るのだ。
(すっとししょうがとってをめのたかさにかかげる。)
スッと師匠が取っ手を目の高さに掲げる。
(そしてまるくふくらんだがらすのなかのくうどうをみつめる。)
そして丸く膨らんだガラスの中の空洞を見つめる。
(がらすごしにそのくちもとがゆがむようにわらう。ぼくはそのようすをみてぞくりとする。)
ガラス越しにその口元が歪むように笑う。僕はその様子を見てゾクリとする。
(「じゃあいってくる」)
「じゃあ行ってくる」
(そうしてどあからでていくうしろすがたをみおくった。)
そうしてドアから出て行く後ろ姿を見送った。
(これからししょうはよるのまちを、あかりのないらんぷをかかげてはしる。)
これから師匠は夜の街を、明かりのないランプを掲げて走る。
(じんこうのひかりでみち、ほのしろいかげろうでおおわれたようなよるを、)
人工の光で満ち、ほの白い陽炎で覆われたような夜を、
(そのらんぷでてらしていく。)
そのランプで照らして行く。
(なにもないからのらんぷで。)
何もない空のランプで。
(なにもないがゆえにそこからわきでてくる、そこしれないやみで、)
何もないがゆえにそこから湧き出てくる、底知れない闇で、
(まがいもののようなよるをてらすのだ。)
まがい物のような夜を照らすのだ。
(そしてはしりながらじゅもんのようにこうくりかえす。)
そして走りながら呪文のようにこう繰り返す。
(「ゆうれいはいないか」「ゆうれいはいないか」)
「幽霊はいないか」「幽霊はいないか」
(・・・・・)
・・・・・
(きょうれつなちょうはつだ。)
強烈な挑発だ。
(かつてこだいぎりしゃの「たるのなかのけんじん」でぃおげねすは、たいようのでている)
かつて古代ギリシャの「樽の中の賢人」ディオゲネスは、太陽の出ている
(ひるまのらんぷにひをともし、ひとであふれるあてねのまちをねりあるいたという。)
昼間のランプに灯をともし、人で溢れるアテネの街を練り歩いたという。
(いったいなにをしているのかととわれたかれはこうこたえた。)
一体なにをしているのかと問われた彼はこう答えた。
(「にんげんをさがしているのだ」)
「人間を探しているのだ」
(かれはてつがくしゃだったが、きょうじんではなかった。しんに「にんげん」とよぶにあたいするじんぶつが)
彼は哲学者だったが、狂人ではなかった。真に「人間」と呼ぶに値する人物が
(このまちにいるのか、というかれいちりゅうのつうれつなひにくである。)
この街にいるのか、という彼一流の痛烈な皮肉である。
(そのこじにちなんだししょうのさいあくのしゅみがこれだ。かのじょがばかにし、けなし、)
その故事にちなんだ師匠の最悪の趣味がこれだ。彼女が馬鹿にし、けなし、
(ちょうはつしているのは、このまちにさまようすべてのししゃだった。)
挑発しているのは、この街に彷徨うすべての死者だった。
(さすがにこのあくいにみちたらんにんぐのことをしったときにはぼくもはなじろんだが、)
さすがにこの悪意に満ちたランニングのことを知った時には僕も鼻白んだが、
(あまりにしつようにくりかえしているので、なにかうらのいみがあるのではないかと)
あまりに執拗に繰り返しているので、何か裏の意味があるのではないかと
(おもうようになっていた。)
思うようになっていた。
(じっさいにそのらんにんぐちゅうのししょうのひょうじょうはどこかきんちょうをおびたようなようすだった。)
実際にそのランニング中の師匠の表情はどこか緊張を帯びたような様子だった。
(ゆうれいはいないか。)
幽霊はいないか。
(ひとりになったへやでそうつぶやくと、ものさびしさとどうじにせすじに)
一人になった部屋でそう呟くと、もの寂しさと同時に背筋に
(なにかつめたいものがゆっくりとはいあがってくるのをかんじた。)
なにか冷たいものがゆっくりと這い上がってくるのを感じた。