信号機 -3-

背景
投稿者投稿者蛍☆いいね0お気に入り登録
プレイ回数8難易度(4.4) 1745打 長文 長文モードのみ
師匠シリーズ
以前cicciさんが更新してくださっていましたが、更新が止まってしまってしまったので、続きを代わりにアップさせていただきます。
cicciさんのアカウント
https://typing.twi1.me/profile/userId/130158

関連タイピング

問題文

ふりがな非表示 ふりがな表示
(「だめだ。びびってきえた」) 「駄目だ。びびって消えた」 (「やさしくいわないからでしょう」) 「優しく言わないからでしょう」 (「べつにどなったわけじゃない。おしえてやっただけだ」) 「別に怒鳴ったわけじゃない。教えてやっただけだ」 (「おしえるって、なにをですか」) 「教えるって、なにをですか」 (ししょうはそこで、もちあげたこーらのかっぷのよそうがいのかるさに) 師匠はそこで、持ち上げたコーラのカップの予想外の軽さに (おどろいたかおをしてから、にやりとわらって、いった。) 驚いた顔をしてから、ニヤリと笑って、言った。 (「しんごうのわたりかた」) 「信号の渡り方」 (そうして、「おばけの」とつけくわえてからてーぶるにそらのかっぷをおいた。) そうして、「お化けの」と付け加えてからテーブルに空のカップを置いた。 (ぞくぞくしている。くびすじが。) ゾクゾクしている。首筋が。 (とっとっと・・・・・しんぞうのおとがはやい。) トットット・・・・・心臓の音が早い。 (そのりずむであるこーるをふくんだけつえきをぜんしんにながしている。) そのリズムでアルコールを含んだ血液を全身に流している。 (なのにあたまはめいていからさめている。) なのに頭は酩酊から冷めている。 (がいとうのあかりしかないよるのこうさてん。おうだんほどうのしんごうがかわり、) 街灯の明かりしかない夜の交差点。横断歩道の信号が変わり、 (よめにもどくどくしいあかい「とまれ」のまーくがきえたばかり。) 夜目にも毒々しい赤い「止まれ」のマークが消えたばかり。 (しかしうごけない。あるきだせないでいる。) しかし動けない。歩き出せないでいる。 (しんごうきはきえたままなのだ。あかだけではなく、あおも。) 信号機は消えたままなのだ。赤だけではなく、青も。 (どちらのあかりもきえたままだった。) どちらの明かりも消えたままだった。 (ほこうしゃようだけではない。じどうしゃようのしんごうきもあかりがきえ、) 歩行者用だけではない。自動車用の信号機も灯が消え、 (くらやみのなかにぼんやりとそのむいしきなすがたがうかびあがっている。) 暗闇の中にぼんやりとその無意識な姿が浮かび上がっている。 (まよなか、じかんがとまったようなこうけいだった。) 真夜中、時間が止まったような光景だった。
など
(ただめにみえないけはいだけが、むじんのおうだんほどうをわたっていく。) ただ目に見えない気配だけが、無人の横断歩道を渡って行く。 (ついていってはいけない。それだけはわかった。) ついて行ってはいけない。それだけは分かった。 (うわさはきいたことがあった。しないで、よるにしんごうがすべてきえたら) 噂は聞いたことがあった。市内で、夜に信号がすべて消えたら (うごいてはいけない。ひとではないものが、とおりすぎるじかんだから・・・・・) 動いてはいけない。人ではないものが、通り過ぎる時間だから・・・・・ (そのうわさは、すうねんまえからきかれるようになったという。わりにあたらしいうわさばなしだ。) その噂は、数年前から聞かれるようになったという。わりに新しい噂話だ。 (けれどひろまるのはいっしゅんだ。くちからくちへ、みみからみみへ。) けれど広まるのは一瞬だ。口から口へ、耳から耳へ。 (じてんしゃのはんどるをささえながら、いろと、おとのないせかいで) 自転車のハンドルを支えながら、色と、音のない世界で (じっとたちつくしている。けはいがおうだんほどうのむこうへきえていくまで。) じっと立ち尽くしている。気配が横断歩道の向こうへ消えて行くまで。 (そのあいだ、あたまのなかにちずをひろげる。よるのまちのあみめのようにはりめぐらされた) その間、頭の中に地図を広げる。夜の街の網目のように張り巡らされた (すべてのろじをげんしする。そこにはめにみえないうわさばなしが) すべての路地を幻視する。そこには目に見えない噂話が (おとにならないささやきとともにゆっくりとながれている。) 音にならない囁きとともにゆっくりと流れている。 (やがてわれにかえると、あおいほこうしゃのまーくがてんとうしていることにきづく。) やがて我に返ると、青い歩行者のマークが点灯していることに気づく。 (とおくからおおきなねこのめのようなへっどらいとがげんそくしながらちかづいてくる。) 遠くから大きな猫の目のようなヘッドライトが減速しながら近づいてくる。 (ぺだるにあしをかけると、うすぐらいおうだんほどうのむこうがわでめにみえないだれかが) ペダルに足を掛けると、薄暗い横断歩道の向こう側で目に見えない誰かが (もうそこでまっているようなきがして、ひくりといきをのんだ。) もうそこで待っているような気がして、ひくりと息を飲んだ。
問題文を全て表示 一部のみ表示 誤字・脱字等の報告

蛍☆のタイピング

オススメの新着タイピング

タイピング練習講座 ローマ字入力表 アプリケーションの使い方 よくある質問

人気ランキング

注目キーワード