オリジナル呼吸 文字の呼吸21
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(にじゅうのかた:ばんしょう・おわりなきものがたり)
弐拾の型:万象・終わりなき物語
(がいよう:もじのこきゅうにおけるせかいりょういき・ものがたりかんしょうがた。)
概要:文字の呼吸における世界領域・物語干渉型。
(じゅうくのかたがみらいのかのうせいをきじゅつするかただったのにたいし、)
拾玖の型が未来の可能性を記述する型だったのに対し、
(にじゅうのかたではさらにいっぽすすみ、)
弐拾の型ではさらに一歩進み、
(げんざいおきているできごとそのものをひとつのものがたりとしてあつかう。)
現在起きている出来事そのものを一つの物語として扱う。
(しようしゃは「ばんしょうそうてん」をひらき、)
使用者は「万象創典」を開き、
(せんじょうでおこっているできごとをぶんしょうとしてよみとりながら、)
戦場で起こっている出来事を文章として読み取りながら、
(どうじにあたらしいぶんしょうをかきくわえていく。)
同時に新しい文章を書き加えていく。
(すると、かかれたぶんしょうがげんじつへはんえいされ、)
すると、書かれた文章が現実へ反映され、
(せんじょうのじょうきょう、ちけい、こうげきのながれ、てきみかたのいちかんけいまでもが、)
戦場の状況、地形、攻撃の流れ、敵味方の位置関係までもが、
(ものがたりのながれにそってへんかしていく。)
物語の流れに沿って変化していく。
(ただし、すべてをじゆうにかきかえられるわけではない。)
ただし、すべてを自由に書き換えられるわけではない。
(すでにおきたできごとをかんぜんにけすことはできず、)
すでに起きた出来事を完全に消すことはできず、
(げんじつからおおきくはずれたないようほどじゅつしきへのふたんがおおきくなる。)
現実から大きく外れた内容ほど術式への負担が大きくなる。
(そのため、このかたはせかいをかきかえるわざではなく、)
そのため、この型は世界を書き換える技ではなく、
(おきているげんじつをひとつのものがたりとしてあみなおすわざとされている。)
起きている現実を一つの物語として編み直す技とされている。
(とくちょう:せんじょうぜんたいをひとつのものがたりくうかんにへんかんする。)
特徴:戦場全体を一つの物語空間に変換する。
(げんざいおきているできごとをぶんしょうとしてよみとれる。)
現在起きている出来事を文章として読み取れる。
(かきくわえたぶんしょうによって、せんきょうをいっていはんいでゆうどうできる。)
書き加えた文章によって、戦況を一定範囲で誘導できる。
(てきのこうげきをものがたりのいちばめんとしてべつのてんかいへつなげられる。)
敵の攻撃を物語の一場面として別の展開へ繋げられる。
など
(ちけいやてんこうなどもぶんしょうかしてりようできる。)
地形や天候なども文章化して利用できる。
(みかたのこうどうとじゅつしきをれんけいさせ、ものがたりのながれそのものをつくりだせる。)
味方の行動と術式を連携させ、物語の流れそのものを作り出せる。
(ふくすうのできごとをどうじしんこうさせられる。)
複数の出来事を同時進行させられる。
(みらいをかんぜんにこていするじゅうくのかたとはことなり、)
未来を完全に固定する拾玖の型とは異なり、
(げんざいのできごとをれんぞくしたものがたりとしてそうさする。)
現在の出来事を連続した物語として操作する。
(さいだいのとくちょうは、せんとうそのものがいっさつのものがたりになること。)
最大の特徴は、戦闘そのものが一冊の物語になること。
(はつどうえんしゅつ:しようしゃは「ばんしょうそうてん」をじめんへおき、はねぺんをしずかにかまえる。)
発動演出:使用者は「万象創典」を地面へ置き、羽ペンを静かに構える。
(すると、しゅういでおきているすべてのできごとが、)
すると、周囲で起きているすべての出来事が、
(むすうのもじとなってくうちゅうへうかびあがる。)
無数の文字となって空中へ浮かび上がる。
(てきのうごき、かぜのながれ、じめんのきれつ、まいちるこのは、みかたのこきゅう。)
敵の動き、風の流れ、地面の亀裂、舞い散る木の葉、味方の呼吸。
(それらすべてがぶんしょうとなってならんでいく。)
それらすべてが文章となって並んでいく。
(しようしゃはそのぶんしょうをみつめながら、はねぺんでいちぎょうをかきくわえる。)
使用者はその文章を見つめながら、羽ペンで一行を書き加える。
(「ものがたりは、ここでおわらない。」)
「物語は、ここで終わらない。」
(そのしゅんかん、くうちゅうのすべてのもじがいっせいにかがやく。)
その瞬間、空中のすべての文字が一斉に輝く。
(つぎつぎとあたらしいぺーじがてんかいされ、げんざいのせんじょうそのものが、)
次々と新しいページが展開され、現在の戦場そのものが、
(きょだいなものがたりのなかへとりこまれていく。)
巨大な物語の中へ取り込まれていく。
(てきがこうげきすると、そのこうげきのきせきがぶんしょうとしてあらわれ、)
敵が攻撃すると、その攻撃の軌跡が文章として現れ、
(「てき、みぎうでをふりおろす。」というきじゅつへへんかんされる。)
「敵、右腕を振り下ろす。」という記述へ変換される。
(しようしゃがそこへ、「しかし、かぜがそのきどうをそらす。」)
使用者がそこへ、「しかし、風がその軌道を逸らす。」
(とかきくわえると、じっさいにかぜがはっせいしてこうげきのきどうがへんかする。)
と書き加えると、実際に風が発生して攻撃の軌道が変化する。
(さらに、「あおきひかりがちをはしる。」としるせば、じめんからあおいひかりのほんりゅうがあらわれる。)
さらに、「蒼き光が地を走る。」と記せば、地面から蒼い光の奔流が現れる。
(このようにぶんしょうがかかれるたびにげんじつのできごとがものがたりとしてれんさしていく。)
このように文章が書かれるたびに現実の出来事が物語として連鎖していく。
(やがてむすうのぶんしょうがくうちゅうをながれ、なんびゃくまいものぺーじがせんじょうをつつみこむ。)
やがて無数の文章が空中を流れ、何百枚ものページが戦場を包み込む。
(さいごにしようしゃがおおきくはねぺんをふると、すべてのぺーじがいっさつへしゅうやくされる。)
最後に使用者が大きく羽ペンを振ると、すべてのページが一冊へ集約される。
(そのほんがひらいたしゅんかん、かかれていたものがたりがいっきにげんじつへはんえいされる。)
その本が開いた瞬間、書かれていた物語が一気に現実へ反映される。
(みため:はつどうちゅう、せんじょうぜんたいがきょだいなほんのないぶのようになる。)
見た目:発動中、戦場全体が巨大な本の内部のようになる。
(くうちゅうにはむすうのしろがねいろのぺーじがうかび、ぺーじどうしがひかりのせんでつながっている。)
空中には無数の白銀色のページが浮かび、ページ同士が光の線で繋がっている。
(そこへそうはく、おうごん、むらさきのもじがたえまなくながれていく。)
そこへ蒼白、黄金、紫の文字が絶え間なく流れていく。
(せんじょうではっせいするげんしょうはすべてぶんしょうとしてかしかされ、)
戦場で発生する現象はすべて文章として可視化され、
(じんぶつのうごきはひかりもじのぶんしょう、こうげきはきょだいなひっせき、てんこうはながいしぶん、)
人物の動きは光文字の文章、攻撃は巨大な筆跡、天候は長い詩文、
(ちけいはこだいもじのずめん、というようにへんかする。)
地形は古代文字の図面、というように変化する。
(とくにいんしょうてきなのは、ぺーじのなかにふくすうのばめんがどうじにえがかれること。)
特に印象的なのは、ページの中に複数の場面が同時に描かれること。
(いちまいにはらいりゅう。)
一枚には雷龍。
(いちまいにはてきとのせっきんせん。)
一枚には敵との接近戦。
(いちまいにはくずれただいち。)
一枚には崩れた大地。
(いちまいにはみかたをまもるもじけっかい。)
一枚には味方を守る文字結界。
(それぞれがべつのばめんとなりながら、さいしゅうてきにはひとつのものがたりへつながっていく。)
それぞれが別の場面となりながら、最終的には一つの物語へ繋がっていく。
(しようしゃのはいごにはきょだいなはねぺんのこうりんがあらわれ、)
使用者の背後には巨大な羽ペンの光輪が現れ、
(そのちゅうしんをむすうのぶんしょうがらせんじょうにかいてんする。)
その中心を無数の文章が螺旋状に回転する。
(ゆらい:ばんしょうは、このよにそんざいするあらゆるげんしょう、せいめい、できごと。)
由来:万象は、この世に存在するあらゆる現象、生命、出来事。
(おわりなきものがたりは、ひとつのできごとでものがたりがおわることなく、)
終わりなき物語は、一つの出来事で物語が終わることなく、
(つぎのできごとへえいえんにつながっていくことをいみする。)
次の出来事へ永遠に繋がっていくことを意味する。
(このかたのげんけいは、じゅうくのかたのけんきゅうかていでうまれた。)
この型の原型は、拾玖の型の研究過程で生まれた。
(みらいをきじゅつしていたけいしょうしゃたちは、あるぎもんにいきついた。)
未来を記述していた継承者たちは、ある疑問に行き着いた。
(「みらいだけではない。いまこのしゅんかんも、すでにひとつのものがたりなのではないか。」)
「未来だけではない。今この瞬間も、すでに一つの物語なのではないか。」
(そのかんがえから、げんざいのできごとをすべてぶんしょうとしてきろくし、)
その考えから、現在の出来事をすべて文章として記録し、
(そのぶんしょうへあらたないちぶんをくわえることで、)
その文章へ新たな一文を加えることで、
(げんじつのながれそのものへかんしょうするぎじゅつがうまれた。)
現実の流れそのものへ干渉する技術が生まれた。
(このかたは、じゅうくのかたがみらいをえらぶのにたいし、)
この型は、拾玖の型が未来を選ぶのに対し、
(にじゅうのかたはげんざいのものがたりをつむぎなおす。)
弐拾の型は現在の物語を紡ぎ直す。
(そしてこのさきのにじゅういちのかたいこうでは、さらにふかく、)
そしてこの先の弐拾壱の型以降では、さらに深く、
(ものがたり、そんざい、うんめい、せかいというりょういきへふみこんでいくことになる。)
物語、存在、運命、世界という領域へ踏み込んでいくことになる。