タクシードライバー

(よるのひかりはせつないけど)

夜の光は切ないけど

(きみがおもってるいじょうにそれはうつくしい)

君が思ってる以上にそれは美しい

(このたいくつなよきょうも)

この退屈な余興も

(すばらしいひびのうれいも)

素晴らしい日々の憂いも

(はこにわのせいかつをゆたかにするんだ)

箱庭の生活を豊かにするんだ

(なみだをじょうずにかくして)

涙を上手に隠して

(きょうもきみにあわなくちゃいけないや)

今日も君に会わなくちゃいけないや

(かなしいときだけひらけるどあ)

悲しい時だけ開けるドア

(そこでであえるなかまもきえていった)

そこで出会える仲間も消えていった

(ああきずのひとつもいえないけど)

ああ　傷の一つも癒えないけど

(きみがおもってるいじょうにそれはうつくしい)

君が思ってる以上にそれは美しい

(へいきなかおでうそをついて)

平気な顔で嘘をついて

(こよいのうたはこれにけってい)

今宵の歌はこれに決定

(そんなにきらいじゃないよって)

そんなに嫌いじゃないよって

(きっというんだ)

きっと言うんだ

(ほんとうのきもちはひとにぎり)

本当の気持ちは一握り

(たばこやおさけじゃとうていひきだせないな)

タバコやお酒じゃ到底引き出せないな

(みんならっきーでもなければ)

みんなラッキーでもなければ

(あんらっきーでもないや)

アンラッキーでもないや

(ひろがるはなしもありゃしない)

広がる話もありゃしない

(さあまどをあけてかぜをあびて)

さあ窓を開けて風を浴びて

(あのこのことばをはんすうする)

あの子の言葉を反芻する

(とてもくーるなめで)

とてもクールな目で

(しずかにうごいたくちもと)

静かに動いた口元

(ざらつきのみこめずにいる)

ザラつき　飲み込めずにいる

(それをよくばりなみっくすであじわおう)

それを欲張りなミックスで味わおう

(くちをつぐむことで)

口をつぐむことで

(みえてくるものもあるだろう)

見えてくるものもあるだろう

(うたがいもなくたいじゅうをあずけてみたいのに)

疑いもなく体重をあずけてみたいのに

(ひまのないぼくはそれができない)

暇のない僕はそれができない

(たくしーどらいばー)

タクシードライバー

(ぼくのねがいをきいておくれ)

僕の願いを聞いておくれ

(たくしーどらいばー)

タクシードライバー

(ぐらついたひとみのおくで)

ぐらついた瞳の奥で

(なみだをじょうずにかくして)

涙を上手に隠して

(きょうもきみにあわなくちゃいけないや)

今日も君に会わなくちゃいけないや

(さびしいときだけつらなるどあ)

寂しい時だけ連なるドア

(それをなりふりかまわずあけていった)

それをなりふり構わず開けていった

(あああそびつかれたまちのあかりが)

ああ　遊び疲れた街の灯りが

(ぼくのずじょうでくだけちった)

僕の頭上で砕け散った

(さかさにつられたひょうじょう)

逆さに吊られた表情

(つかめないてんきよほう)

掴めない天気予報

(もうやさしさのあめはいらないよ)

もう優しさの雨はいらないよ

(しらないだれかがまたわらいだす)

知らない誰かがまた笑い出す

(それがぺんさきにふれてもじになれば)

それがペン先に触れて文字になれば

(こわがりなあのこのあしもともてらせるだろうか)

怖がりなあの子の足元も照らせるだろうか

(てらせるだろうか)

照らせるだろうか

(いっぱいのひかりで)

いっぱいの光で

(たくしーどらいばー)

タクシードライバー

(ぼくのねがいをきいておくれ)

僕の願いを聞いておくれ

(たくしーどらいばー)

タクシードライバー

(ぐらついたひとみのおくで)

ぐらついた瞳の奥で

(ほんとうのきもちはひとにぎり)

本当の気持ちは一握り

(たばこやおさけじゃとうていひきだせないな)

タバコやお酒じゃ到底引き出せないな

(みんならっきーでもなければ)

みんなラッキーでもなければ

(あんらっきーでもないや)

アンラッキーでもないや

(ひろがるはなしもありゃしない)

広がる話もありゃしない