祝日

(さいごのいっこだったおかしを)

最後の一個だったお菓子を

(くちのなかでたしかめる)

口の中で確かめる

(もっとはやくきづけたら)

もっと早く気付けたら

(きれぎれのいしきのやりばもさがせたのに)

切れ切れの意識のやり場も探せたのに

(ひょうきんにおどりだして)

ひょうきんに踊り出して

(それからうたったりもしたけれど)

それから歌ったりもしたけれど

(はみがきをしてふとんをすっぽりかぶったら)

歯磨きをして布団をすっぽりかぶったら

(それぞれのにゅーすにむちゅうだよ)

それぞれのニュースに夢中だよ

(つよいでんぱにさらされた)

強い電波に晒された

(ひとつやねのしたで)

ひとつ屋根の下で

(さよならをただしらないだけ)

さよならをただ知らないだけ

(ふぞろいのりずむで)

ふぞろいのリズムで

(あらわれたちょうげんじつのぷらずま)

現れた超現実のプラズマ

(めくばせして)

目配せして

(しばらくさぐりあって)

しばらく探り合って

(くらすめいとみたいにつめたくわらうよ)

クラスメイトみたいに冷たく笑うよ

(ふぞろいのりずむで)

ふぞろいのリズムで

(ふたりはおなじなみをかんじてた)

二人は同じ波を感じてた

(ひーろーもうれいて)

ヒーローも憂いて

(かわききったこのまちで)

渇ききったこの街で

(くらすめいとみたいにはなしをそらしつづけるしゅくじつ)

クラスメイトみたいに話を逸らし続ける祝日

(だんちのらくがきが)

団地の落書きが

(ぶんめいのそとへとぼくをつれだした)

文明の外へと僕を連れ出した

(とちもひともきぎもかつじもとけあって)

土地も人も木々も活字も溶け合って

(いたくとんでもないはっけんをしたきになるけど)

甚くとんでもない発見をした気になるけど

(けっきょくてれびもすきだし)

結局テレビも好きだし

(むきしつのつながりもわるくない)

無機質の繋がりも悪くない

(べんりなきのうもａｉも)

便利な機能もAIも

(かくせいのかんとかもいうけど)

隔世の感とかも言うけど

(そこそもってるあいちゃく)

そこそこ持ってる愛着

(めくるめくぶんかじんるいがく)

目くるめく文化人類学

(ちせいのかたちもりゅうどうするものさ)

知性のかたちも流動するものさ

(つよいでんぱにまもられたひとつやねのしたで)

強い電波に守られたひとつ屋根の下で

(しゃれたものをただえりとるだけ)

洒落たものをただ選り取るだけ

(ふぞろいのりずむで)

ふぞろいのリズムで

(あらわれたちょうげんじつのぷらずま)

現れた超現実のプラズマ

(めくばせして)

目配せして

(しばらくさぐりあって)

しばらく探り合って

(くらすめいとみたいにつめたくわらうよ)

クラスメイトみたいに冷たく笑うよ

(ふぞろいのりずむで)

ふぞろいのリズムで

(ふたりはおなじなみをかんじてた)

二人は同じ波を感じてた

(ひーろーもうれいて)

ヒーローも憂いて

(かわききったこのまちで)

渇ききったこの街で

(くらすめいとみたいにはなしをそらしつづけるしゅくじつ)

クラスメイトみたいに話を逸らし続ける祝日