バスカヴィル家の犬2
順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | daifuku | 3356 | D | 3.6 | 93.3% | 1506.8 | 5449 | 391 | 82 | 2024/10/25 |
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問題文
(もーてぃまーじぇーむず、おうりつげかいしかいいん、1882ねん、でぼんしゅう)
「モーティマー・ジェームズ、王立外科医師会員、1882年、デボン州
(だーとむあぐりんぺん。1882ー1884ねん、ちゃーりんぐくろすびょういんで)
ダートムア・グリンペン。1882~1884年、チャーリング・クロス病院で
(びょうとうげかい。びょうきはそせんがえりか?というろんぶんで、ひかくびょうりがくの)
病棟外科医。『病気は祖先返りか?』という論文で、比較病理学の
(じゃくそんしょうをかくとく。すうぇーでんびょうりがっかいつうしんかいいん。ちょさくせんぞがえりの)
ジャクソン賞を獲得。スウェーデン病理学会通信会員。著作『先祖返りの
(とつぜんへんい らんせっと,1882 じんるいはしんかしているか?)
突然変異』(ランセット,1882)『人類は進化しているか?』
(しんりがくじゃーなる,1883ねん3がつごう。ぐりんぺんとーすりー、)
(心理学ジャーナル,1883年3月号)。グリンペン・トースリー、
(はいばろーきょうかいくのいかん じもとのりょうゆうかいについてはかいてないな、)
ハイ・バロー教会区の医管」「地元の猟友会については書いてないな、
(わとそん ほーむずはいたずらっぽくわらいながらいった。しかしきみがするどく)
ワトソン」ホームズはいたずらっぽく笑いながら言った。「しかし君が鋭く
(みやぶったように、いなかのいしゃだった。ぼくはじぶんのすいりがみごとにうらづけられた)
見破ったように、田舎の医者だった。僕は自分の推理が見事に裏付けられた
(とおもう。それいがいのこまかいてんについては、きおくがただしければ、)
と思う。それ以外の細かい点については、記憶が正しければ、
(こういったな、 ひとあたりがよく、やしんのない、うっかりものだと。ぼくはけいけんから)
こう言ったな、―人当たりがよく、野心のない、うっかり者だと。僕は経験から
(こういえる。よのなかでかんしゃのしるしをうけとるのはひとあたりのいいにんげんだけだ。)
こう言える。世の中で感謝の印を受け取るのは人当たりのいい人間だけだ。
(ろんどんのけいれきをすてていなかにいくのは、ただやしんのないにんげんだけだ。へやで)
ロンドンの経歴を捨てて田舎にいくのは、ただ野心のない人間だけだ。部屋で
(いちじかんもまったあげく、このすてっきをわすれ、めいしをおきわすれるのは、)
一時間も待ったあげく、このステッキを忘れ、名刺を置き忘れるのは、
(うっかりものだけだ いぬは?いぬはこのすてっきをしゅじんのうしろからはこぶ)
うっかり者だけだ」「犬は?」「犬はこのステッキを主人の後ろから運ぶ
(しゅうかんがある。おもたいすてっきなので、まんなかをしっかりとくわえ、はがたが)
習慣がある。重たいステッキなので、真中をしっかりとくわえ、歯形が
(くっきりとのこる。このはがたのあいだのきょりでおおきさがわかるが、ぼくのみたところ、)
くっきりと残る。この歯形の間の距離で大きさが分かるが、僕の見たところ、
(このいぬのあごはてりあにしてはひろすぎ、ますてぃふにしてはせますぎる。それは)
この犬の顎はテリアにしては広すぎ、マスティフにしては狭すぎる。それは
(もしかすると、そうだ、わかったぞ、まきげのすぱにえるだ)
もしかすると、・・・・そうだ、わかったぞ、巻き毛のスパニエルだ」
(ほーむずはたちあがり、はなしながらへやのなかをうろついていた。このとき、かれは)
ホームズは立ち上がり、話しながら部屋の中をうろついていた。この時、彼は
(でまどになったばしょでたちどまっていた。だんげんがあまりにつよいちょうしだったので、)
出窓になった場所で立ち止まっていた。断言があまりに強い調子だったので、
(わたしはおどろいてみあげた。ほーむず、なぜそこまでかくしんをもてるんだ?ひじょうに)
私は驚いて見上げた。「ホームズ、なぜそこまで確信を持てるんだ?」「非常に
(たんじゅんなりゆうだ。そのとぐちに、まさにいぬがいるのさ。そしてあのおとは、かいぬしの)
単純な理由だ。その戸口に、まさに犬がいるのさ。そしてあの音は、飼主の
(べるのおとだな。いかないでくれ、たのむ、わとそん。きみはかれとおなじいしゃだから、)
ベルの音だな。行かないでくれ、頼む、ワトソン。君は彼と同じ医者だから、
(きみがいてくれるとたすけになるようなきがする。これは、げきてきなうんめいのしゅんかんだぞ、)
君がいてくれると助けになるような気がする。これは、劇的な運命の瞬間だぞ、
(わとそん。われわれのじんせいに、いままさにあしをふみいれようとする、せいともじゃとも)
ワトソン。我々の人生に、今まさに足を踏み入れようとする、正とも邪とも
(つかないあしおとがかいだんにひびくのがきこえる。いったい、かがくのおとこ)
つかない足音が階段に響くのが聞こえる。いったい、科学の男
(じぇーむずもーてぃまーいしは、はんざいのせんもんかしゃーろっくほーむずになにを)
ジェームズ・モーティマー医師は、犯罪の専門家シャーロックホームズに何を
(きこうというのか?どうぞ!わたしはてんけいてきないなかのかいぎょういをよそうしていたので、)
訊こうというのか?どうぞ!」私は典型的な田舎の開業医を予想していたので、
(このほうもんしゃのすがたをみて、びっくりした。かれはひじょうにせがたかく、やせていた。)
この訪問者の姿を見て、びっくりした。彼は非常に背が高く、痩せていた。
(はなはくちばしのようにながく、するどいはいいろのめのあいだからつきでていた。ひじょうに)
鼻はくちばしのように長く、鋭い灰色の目の間から突き出ていた。非常に
(せっきんしためが、きんぶちのめがねのうしろできらきらとかがやいていた。かれはいしゃふうのふくそうを)
接近した目が、金縁の眼鏡の後ろでキラキラと輝いていた。彼は医者風の服装を
(していたが、ぶしょうにみえた。うわぎはくろずみ、ずぼんはほつれていた。わかいにも)
していたが、不精に見えた。上着は黒ずみ、ズボンはほつれていた。若いにも
(かかわらず、はやくもながいせなかがまがり、かおをまえにつきだしてあるくので、)
かかわらず、早くも長い背中が曲がり、顔を前に突き出して歩くので、
(へつらうようなふんいきがあった。かれははいってきたとき、ほーむずがもっていた)
へつらうような雰囲気があった。彼は入ってきた時、ホームズが持っていた
(すてっきをみつけた。そしてかんせいをあげてかけよった。)
ステッキを見つけた。そして歓声を上げて駆け寄った。
(ほんとうによかった かれはいった。ここになければ、ふねのきっぷをかうときに)
「本当によかった」彼は言った。「ここになければ、船の切符を買うときに
(わすれたんでしょうから。このすてっきはぜったいになくせないものなんです)
忘れたんでしょうから。このステッキは絶対に無くせないものなんです」
(ぷれぜんとなんですね ほーむずがいった。そうです)
「プレゼントなんですね」ホームズが言った。「そうです」
(ちゃーりんぐくろすびょういんからの?けっこんしたとき、そのびょういんのゆうじんひとり、)
「チャーリング・クロス病院からの?」「結婚した時、その病院の友人一人、
(ふたりからいただきました おや、おや、それはいかん!ほーむずはあたまを)
二人からいただきました」「おや、おや、それはいかん!」ホームズは頭を
(ふりながらいった。もーてぃまーいしはちょっとおどろいてめがねごしにめを)
振りながら言った。モーティマー医師はちょっと驚いて眼鏡越しに目を
(しばたかせていた。なぜいけないのですか?われわれのちょっとしたすいりが)
しばたかせていた。「なぜいけないのですか?」「我々のちょっとした推理が
(みだれただけです。けっこんとおっしゃいましたね?そうです。わたしはけっこんして)
乱れただけです。結婚とおっしゃいましたね?」「そうです。私は結婚して
(びょういんをやめました。どうじに、こもんいしになるのぞみをきっぱりあきらめました。)
病院を辞めました。同時に、顧問医師になる望みをきっぱりあきらめました。
(じぶんのかていをもつひつようがあったわけですから これは、これは。けっきょく、)
自分の家庭を持つ必要があったわけですから」「これは、これは。結局、
(それほどよみまちがってはいませんでしたな ほーむずはいった。それでは、)
それほど読み間違ってはいませんでしたな」ホームズは言った。「それでは、
(どくたーじぇーむずもーてぃまー みすたー、みすたーです、 しがない)
ドクター・ジェームズ・モーティマー」「ミスター、ミスターです、―しがない
(m.r.c.s.です しかし、めいせきなずのうをおもちですね かがくは)
M.R.C.S.です」「しかし、明晰な頭脳をお持ちですね」「科学は
(かじっただけです、ほーむずさん。おおきなみちのうみのはまべでかいがらをひろっている)
かじっただけです、ホームズさん。大きな未知の海の浜辺で貝殻を拾っている
(だけです。あなたがしゃーろっくほーむずさんだとおもっておはなしていましたが、)
だけです。あなたがシャーロックホームズさんだと思ってお話していましたが、
(もしかしてこちらが いいえ。こちらはゆうじんのわとそんはかせです)
もしかしてこちらが・・・・」「いいえ。こちらは友人のワトソン博士です」
(おあいできてこうえいです。ほーむずさんといっしょに、あなたのなまえも)
「お会いできて光栄です。ホームズさんと一緒に、あなたの名前も
(うかがいました。ほーむずさん、あなたはきょうみぶかいかたですね。こんなちょうずがいや)
うかがいました。ホームズさん、あなたは興味ぶかい方ですね。こんな長頭蓋や
(がんかじょうがおおきくはったつしているひとにあえるとはおもいませんでした。)
眼窩上が大きく発達している人に会えるとは思いませんでした。
(とうこつとうちょうぶれっこうをなでさせてもらうわけにはいかないでしょうか?あなたの)
頭骨頭頂部裂溝を撫でさせてもらうわけにはいかないでしょうか?あなたの
(ずがいこつのいがたは、 ほんものがてにはいるまでは 、どのじんるいがくはくぶつかんでもいちばんの)
頭蓋骨の鋳型は、―本物が手に入るまでは―、どの人類学博物館でも一番の
(てんじひんになるでしょうね。これはまったく、おせじではありません。ほんしんから、)
展示品になるでしょうね。これはまったく、お世辞ではありません。本心から、
(ぜひともあなたのずがいこつをいただきたいですね しゃーろっくほーむずはこの)
是非ともあなたの頭蓋骨をいただきたいですね」シャーロックホームズはこの
(きみょうなほうもんしゃにいすをすすめた。あなたはじぶんのかんがえにねっちゅうする)
奇妙な訪問者に椅子を勧めた。「あなたは自分の考えに熱中する
(たいぷのようですね、わたしもそうなんですが かれはいった。そのひとさしゆびから)
タイプのようですね、私もそうなんですが」彼は言った。「その人差し指から
(みると、じぶんでたばこをおまきになるようですね。どうぞごえんりょなく)
見ると、自分で煙草をお巻きになるようですね。どうぞご遠慮なく
(いっぷくしてください ほうもんしゃはかみとたばこをとりだし、おどろくべききようさで)
一服してください」訪問者は紙と煙草を取り出し、驚くべき器用さで
(まきあげた。かれはこんちゅうのしょっかくのようなきようさで、こきざみにすばやくゆびを)
巻き上げた。彼は昆虫の触覚のような器用さで、小刻みに素早く指を
(うごかすことができたのだ。ほーむずはなにもいわなかったが、ちょっと)
動かすことができたのだ。ホームズは何も言わなかったが、ちょっと
(みまわすようにながめたので、このきみょうなじんぶつにきょうみをひかれたようだった。)
見回すように眺めたので、この奇妙な人物に興味を惹かれたようだった。
(おそらく かれはしばらしくして、こういった。あなたがわざわざきのうと)
「おそらく」彼はしばらしくして、こう言った。「あなたがわざわざ昨日と
(きょう、にかいもこられたのは、たんにわたしのずがいこつをちょうさするのがもくてきでは)
今日、二回も来られたのは、単に私の頭蓋骨を調査するのが目的では
(ないでしょう?もちろんです。もちろんちがいます。しかし、こんなこういが)
ないでしょう?」「もちろんです。もちろん違います。しかし、こんな好意が
(えられたことはうれしいですね。ほーむずさん、わたしがここにきたのは、じぶんが)
得られた事は嬉しいですね。ホームズさん、私がここに来たのは、自分が
(じつむてきなにんげんではないとわかっているのに、とつぜんひじょうにしんこくでいじょうなじけんに)
実務的な人間ではないと分かっているのに、突然非常に深刻で異常な事件に
(ちょくめんすることになったからです。あなたはよーろっぱでにばんめにすばらしい)
直面する事になったからです。あなたはヨーロッパで二番目に素晴らしい
(せんもんかとみこんで なるほど!いちばんめのえいよをかくとくされたのは)
専門家と見込んで・・・・」「なるほど!一番目の栄誉を獲得されたのは
(どなたか、おきかせねがえますかな?ほーむずはちょっととげとげしくたずねた。)
どなたか、お聞かせ願えますかな?」ホームズはちょっと刺々しく尋ねた。
(ちみつなかがくをあいするにんげんとして、ふらんすのべるてぃよんのけんきゅうにはずっと)
「緻密な科学を愛する人間として、フランスのベルティヨンの研究にはずっと
(みりょうされてきました では、かれにそうだんされたらよいのでは?)
魅了されてきました」「では、彼に相談されたらよいのでは?」
(わたしがいったのは、ちみつなかがくてきせいしんのことです。しかしじっさいにじけんをあつかう)
「私が言ったのは、緻密な科学的精神の事です。しかし実際に事件を扱う
(となれば、あなたをおいてほかにないというのはばんにんのみとめるところです。)
となれば、あなたをおいて他にないというのは万人の認めるところです。
(うっかりみょうなことをもうしあげてはいないはずですが なくもない)
うっかり妙な事を申し上げてはいないはずですが・・・・」「なくもない
(ですがね ほーむずはいった。 どくたーもーてぃまー、よけいなまえおきは)
ですがね」ホームズは言った。「ドクター・モーティマー、余計な前置きは
(これくらいにしましょう。あなたがわたしのたすけをかりたいというじけんが)
これくらいにしましょう。あなたが私の助けを借りたいという事件が
(どんなものなのか。わかりやすく、せいかくにせつめいいただけますか)
どんなものなのか。分かりやすく、正確に説明いただけますか」