バスカヴィル家の犬4

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投稿者投稿者桃仔いいね0お気に入り登録
プレイ回数2860難易度(4.2) 5688打 長文 かな 長文モード可
シャーロックホームズシリーズ
アーサーコナンドイルの作品です。句読点以外の記号は省いています。
順位 名前 スコア 称号 打鍵/秒 正誤率 時間(秒) 打鍵数 ミス 問題 日付
1 ごじょうさとる 4622 C++ 5.0 91.7% 1117.2 5672 508 78 2024/11/27

関連タイピング

問題文

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(いちまいるかにまいるいくと、こうやでよるのひつじかいにであったので、にげている)

「一マイルか二マイル行くと、荒野で夜の羊飼いに出会ったので、逃げている

(おんなをみかけなかったかとよびかけた。つたえられたはなしでは、そのおとこはきょうふにわれを)

女を見かけなかったかと呼びかけた。伝えられた話では、その男は恐怖に我を

(うしなっており、ほとんどくちがきけなかった。しかしついに、じぶんのめでりょうけんに)

失っており、ほとんど口が効けなかった。しかし遂に、自分の目で猟犬に

(おわれているふこうなしょうじょをみたといった。もっとたいへんなものをみたぞ かれは)

追われている不幸な少女を見たと言った。『もっと大変なものを見たぞ』彼は

(いった。ひゅーごーばすかヴぃるがくろうまにのってとおりすぎ、そのうしろを、)

言った。『ヒューゴー・バスカヴィルが黒馬に乗って通り過ぎ、その後ろを、

(ぜったいにおわれたくないようなじごくのいぬが、なきごえひとつたてずにはしって)

絶対に追われたくないような地獄の犬が、鳴き声一つ立てずに走って

(いったんだ よったおとこたちは、ひつじかいをばとうしてうまをすすめた。しかしすぐにかれらは)

行ったんだ』酔った男達は、羊飼いを罵倒して馬を進めた。しかしすぐに彼らは

(こおりついた。あれちのむこうから、しろいあわをふいたくろうまがかけてきて、たてがみを)

凍りついた。荒地の向こうから、白い泡を吹いた黒馬が駆けてきて、タテガミを

(なびかせてとおりすぎたからだ。くらにはだれものっていなかった。よっぱらいたちは)

なびかせて通り過ぎたからだ。鞍には誰も乗っていなかった。酔っぱらいたちは

(これをみてものすごいきょうふをかんじた。もしひとりだけなら、よろこんでさっさとうまのあたまを)

これを見て物凄い恐怖を感じた。もし一人だけなら、喜んでさっさと馬の頭を

(かえしたところだったが、たがいにうまをよせあうと、さらにこうやをついせきしていった。)

返したところだったが、互いに馬を寄せ合うと、さらに荒野を追跡して行った。

(このようにゆっくりとうまをすすめ、いっこうはついにりょうけんにおいついた。いぬは、)

このようにゆっくりと馬をすすめ、一行はついに猟犬に追いついた。犬は、

(ゆうもうでちょうきょうがいきとどいているとひょうばんだったにもかかわらず、じもとみんがごやると)

勇猛で調教が行き届いていると評判だったにもかかわらず、地元民がゴヤルと

(よぶきゅうはんのふちで、かたまってはなをならしていた。こうやをみると、なんびきかは)

呼ぶ急坂の縁で、固まって鼻をならしていた。荒野を見ると、何匹かは

(こそこそとにげだし、なんびきかは、けをさかだて、めをみひらいて、めのまえのせまいたにを)

コソコソと逃げ出し、何匹かは、毛を逆立て、目を見開いて、目の前の狭い谷を

(みおろしていた そうぞうできるとおもうが、おとこたちはしゅっぱつしたときのよいもさめ、)

見下ろしていた」「想像できると思うが、男達は出発した時の酔いも覚め、

(うまをとめていた。すすもうとするにんげんはほとんどいなかった。しかしもっともだいたんな、)

馬を止めていた。進もうとする人間はほとんどいなかった。しかし最も大胆な、

(いやおそらくもっともさけのぬけていないさんにんが、うまをすすめてきょうこくにおりた。すると、)

いやおそらく最も酒の抜けていない三人が、馬を進めて峡谷に降りた。すると、

(そこはひろくひらけたばしょで、そのなかにおおきないわがふたつたっていた。それはいまでも)

そこは広く開けた場所で、その中に大きな岩が二つ立っていた。それは今でも

(みることができるが、たいこのわすれられたひとびとによってたてられたものだ。)

見ることが出来るが、太古の忘れられた人々によって立てられたものだ。

など

(そのひらけたちをつきがあかるくてらしていた。そしてそのちゅうしんに、ふこうなじょせいは)

その開けた地を月が明るく照らしていた。そしてその中心に、不幸な女性は

(ひろうときょうふにいきたえてたおれていた。しかし、いのちしらずのならずものさんにんのけを)

疲労と恐怖に息絶えて倒れていた。しかし、命知らずのならず者三人の毛を

(さかだてたのは、かのじょのしたいでも、ちかくによこたわるひゅーごーばすかヴぃるの)

逆立てたのは、彼女の死体でも、近くに横たわるヒューゴー・バスカヴィルの

(したいでもなかった。それは、ひゅーごーにまたがり、のどにくらいついてたつ、)

死体でもなかった。それは、ヒューゴーにまたがり、喉に食らいついて立つ、

(かたちはりょうけんのようにもみえるが、このよのにんげんがめにできるどんなりょうけんよりも)

形は猟犬のようにも見えるが、この世の人間が目に出来るどんな猟犬よりも

(さらにきょだいな、おぞましいくろいけものだった。そしてかれらがみているにもかかわらず、)

さらに巨大な、おぞましい黒い獣だった。そして彼らが見ているにも関わらず、

(そのけものはひゅーごーばすかヴぃるののどをくいちぎった。そいつが、もえるめと)

その獣はヒューゴー・バスカヴィルの喉を食いちぎった。そいつが、燃える目と

(よだれをたらしたあごをむけるや、このさんにんはきょうふにかなきりごえをあげ、)

よだれを垂らした顎を向けるや、この三人は恐怖に金切り声を上げ、

(さけびながら、いのちがけでこうやをにげだした。つたえられたはなしでは、ひとりは、)

叫びながら、命がけで荒野を逃げ出した。伝えられた話では、一人は、

(これをみたそのよるにしに、のこりのふたりはしぬまではいじんになったということだ)

これを見たその夜に死に、残りの二人は死ぬまで廃人になったということだ」

(むすこたちよ。これがそれいこう、わがかけいをはげしくくるしめたといわれるまけんとうらいの)

「息子達よ。これがそれ以降、我が家系を激しく苦しめたといわれる魔犬到来の

(ものがたりだ。わたしがここにかきしるすのは、うわさできいたり、そうぞうしたりするよりも、)

物語だ。私がここに書き記すのは、噂で聞いたり、想像したりするよりも、

(はっきりときいたほうがきょうふがちいさくなるためだ。わがちすじのものがかずおおくふこうな)

はっきりと聞いた方が恐怖が小さくなるためだ。我が血筋の者が数多く不幸な

(しをむかえたことは、ひていできない。そのしは、とつぜんで、ちなまぐさく、ふかかいな)

死を迎えたことは、否定できない。その死は、突然で、血なまぐさく、不可解な

(ものだった。しかしわれわれはかみのむげんのかんだいさによってすくわれるであろう。)

ものだった。しかし我々は神の無限の寛大さによって救われるであろう。

(せいしょではさんだいあるいはよんだいはゆるさぬとかかれていたが、それいじょうにわたって、)

聖書では三代あるいは四代は許さぬと書かれていたが、それ以上にわたって、

(いつまでもむじつのものをばっしたりはなされぬだろう。むすこたちよ、このようにわたしは)

いつまでも無実の者を罰したりはなされぬだろう。息子達よ、このように私は

(おまえたちをこのしんいにたくす。そしておまえたちにちゅうこくする。あくまのちからがこうようされるよる、)

お前達をこの神意に託す。そしてお前達に忠告する。悪魔の力が高揚される夜、

(こうやをよこぎることをさけよ ひゅーごーばすかヴぃるよりかれのむすこの)

荒野を横切る事を避けよ」「ヒューゴー・バスカヴィルより彼の息子の

(ろじゃーじょんへ。いもうとのえりざべすにはなにもいわないようにという)

ロジャー・ジョンへ。妹のエリザベスには何も言わないようにという

(しじとともに もーてぃまーいしはこのきみょうなはなしをよみおえるとめがねをひたいに)

指示と共に」モーティマー医師はこの奇妙な話を読み終えると眼鏡を額に

(おしあげ、しゃーろっくほーむずをじっとみた。ほーむずはあくびをして)

押し上げ、シャーロックホームズをじっと見た。ホームズはあくびをして

(はまきのはしをだんろになげすてた。それで?かれはいった。おもしろいとは)

葉巻の端を暖炉に投げ捨てた。「それで?」彼は言った。「面白いとは

(おもいませんか?おとぎばなしのしゅうしゅうかならね もーてぃまーいしはぽけっとから)

思いませんか?」「お伽話の収集家ならね」モーティマー医師はポケットから

(おりたたんだあたらしいしんぶんをひきだした。では、ほーむずさん、もうすこしさいきんの)

折り畳んだ新しい新聞を引き出した。「では、ホームズさん、もう少し最近の

(はなしをしましょう。これはことしのさんがつじゅうよっかのでぼんかんとりーくろにくる)

話をしましょう。これは今年の三月十四日のデボン・カントリー・クロニクル

(です。さーちゃーるずばすかヴぃるはこのすうじつまえになくなったのですが、)

です。サー・チャールズ・バスカヴィルはこの数日前に亡くなったのですが、

(しぼうごにはんめいしたじじつについて、みじかいきじがのっています ほーむずはすこし)

死亡後に判明した事実について、短い記事が載っています」ホームズは少し

(みをのりだし、ねっしんなひょうじょうにかわった。もーてぃまーいしはめがねをもどして)

身を乗り出し、熱心な表情に変わった。モーティマー医師は眼鏡を戻して

(よみはじめた。さーちゃーるずばすかヴぃるがさいきんなくなったことは、)

読み始めた。「サー・チャールズ・バスカヴィルが最近亡くなった事は、

(このちほうにくろいかげをおとしている。かれはつぎのせんきょで、でぼんちゅうおうくから)

この地方に黒い影を落としている。彼は次の選挙で、デボン中央区から

(しゅつばするよていだととりざたされていた。さーちゃーるずはばすかヴぃるかんには)

出馬する予定だと取りざたされていた。サー・チャールズはバスカヴィル館には

(ひかくてきみじかいきかんしかすんでいなかったが、したしみやすいせいかくと、まったく)

比較的短い期間しか住んでいなかったが、親しみやすい性格と、まったく

(ものおしみをしないたいどによって、かれとせっするきかいをもったにんげんぜんいんから、)

物惜しみをしない態度によって、彼と接する機会を持った人間全員から、

(あいじょうとそんけいをかちとっていた。しんこうふゆうそうがはばをこうかすこんにち、ふうんなたちばに)

愛情と尊敬を勝ち取っていた。新興富裕層が幅を効かす今日、不運な立場に

(たたされていたこのちほうのきゅうかしゅっしんのにんげんが、じぶんのちからでざいさんをきずきあげて)

立たされていたこの地方の旧家出身の人間が、自分の力で財産を築き上げて

(がいせんし、ぼつらくしたいだいなかけいをさいこうしたというじつれいをまのあたりにするのは)

凱旋し、没落した偉大な家系を再興したという実例を目の当たりにするのは

(じつにそうかいである。よくしられているように、さーちゃーるずはみなみあふりかの)

実に爽快である。よく知られているように、サー・チャールズは南アフリカの

(とうきできょまんのとみをえた。そうばがぎゃくてんするまでとうきをつづけたにんげんをしりめに、)

投機で巨万の富を得た。相場が逆転するまで投機を続けた人間を尻目に、

(みるめがあったかれは、りえきをげんきんかすると、それをてにいぎりすにもどってきた。)

見る目があった彼は、利益を現金化すると、それを手にイギリスに戻ってきた。

(かれがばすかヴぃるかんにきょをかまえてから、まだにねんにすぎない。そして、)

彼がバスカヴィル館に居を構えてから、まだ二年に過ぎない。そして、

(かれのしによって、ちゅうだんされることになったやかたのさいけんけいかくがどれほどそうだいな)

彼の死によって、中断されることになった館の再建計画がどれほど壮大な

(ものであったかは、もっぱらのうわさである。かれにはこどもがなく、いきているあいだに、)

ものであったかは、もっぱらの噂である。彼には子供がなく、生きている間に、

(このちほうぜんたいをほうふなしきんでうるおわせるというねんがんをもっているとこうげんしていた。)

この地方全体を豊富な資金で潤わせるという念願を持っていると公言していた。

(そしてこのとつぜんのしをこじんてきなりゆうでなげきかなしむひとがおおぜいいるであろう。かれが)

そしてこの突然の死を個人的な理由で嘆き悲しむ人が大勢いるであろう。彼が

(じもとやちほうのじぜんじぎょうにたがくのきふをしていたことは、このこらむでなんども)

地元や地方の慈善事業に多額の寄付をしていた事は、このコラムで何度も

(とりあげられている さーちゃーるずのしにかかわるじょうきょうは、けんしばいしんに)

取り上げられている」「サー・チャールズの死に関わる状況は、検死陪審に

(よってもかんぜんにめいはくになったといはいえない。しかしすくなくともこのばいしんに)

よっても完全に明白になったといは言えない。しかし少なくともこの陪審に

(よって、じもとのめいしんをかきたてるうわさをかいしょうさせることはできた。はんざいを)

よって、地元の迷信を掻き立てる噂を解消させることはできた。犯罪を

(うたがわせたり、しぜんしいがいのしいんをそうぞうさせるようなしょうこはまったくない。)

疑わせたり、自然死以外の死因を想像させるような証拠は全くない。

(さーちゃーるずはつまにさきだたれており、いくらかふうがわりなせいかくだったと)

サー・チャールズは妻に先立たれており、幾らか風変わりな性格だったと

(いわれていた。ばくだいなとみにもかかわらず、かれはかんそなせいかつをこのみ、)

言われていた。莫大な富にも関わらず、彼は簡素な生活を好み、

(ばすかヴぃるかんのしつないしようにんはばりもあというなまえのふうふだけだった。おっとは)

バスカヴィル館の室内使用人はバリモアと言う名前の夫婦だけだった。夫は

(しつじとしてはたらき、つまはかせいふとしてはたらいていた。ふくすうのゆうじんによって)

執事として働き、妻は家政婦として働いていた。複数の友人によって

(うらづけられたふうふのしょうげんによると、さーちゃーるずのけんこうはどちらかといえば)

裏付けられた夫婦の証言によると、サー・チャールズの健康はどちらかと言えば

(さいきんおもわしくなく、とくにしんぞうになにかのもんだいがあったもようである。それは)

最近思わしくなく、特に心臓に何かの問題があった模様である。それは

(かおいろのへんか、いきぎれ、しんけいすいじゃくのほっさとしてあらわれていた。こじんのゆうじんであり)

顔色の変化、息切れ、神経衰弱の発作として表れていた。故人の友人であり

(しゅじいのじぇーむずもーてぃまーいしも、どうようのしょうげんをしている)

主治医のジェームズ・モーティマー医師も、同様の証言をしている」

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