バスカヴィル家の犬43

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プレイ回数1514難易度(4.2) 4692打 長文 かな 長文モード可
シャーロックホームズシリーズ
アーサーコナンドイルの作品です。句読点以外の記号は省いています。
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1 ぺす 7242 7.6 94.9% 605.0 4626 244 63 2024/03/10

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問題文

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(きみがきてくれて、こころからかんしゃするよ。このじけんのせきにんとなぞは、どちらもわたしには)

「君が来てくれて、心から感謝するよ。この事件の責任と謎は、どちらも私には

(ほんとうににがおもかった。しかしいったいどうしてここにきたんだ?それに、ここで)

本当に荷が重かった。しかしいったいどうしてここに来たんだ?それに、ここで

(なにをやっていたんだ?ぼくはきみがべいかーがいできょうはくじけんをてがけていると)

何をやっていたんだ?僕は君がベイカー街で脅迫事件を手がけていると

(おもっていた ぼくはきみにそうおもっていてほしかったのだ では、きみはわたしを)

思っていた」「僕は君にそう思っていて欲しかったのだ」「では、君は私を

(つかっておきながらしんようしていないのか!わたしはにがにがしいきもちでさけんだ。わたしは)

使っておきながら信用していないのか!」私は苦々しい気持ちで叫んだ。「私は

(もっとしんようにあたいするはたらきをしてきたんじゃないのか、ほーむず わとそん、)

もっと信用に値する働きをしてきたんじゃないのか、ホームズ」「ワトソン、

(きみはほかのたくさんのじけんどうよう、このじけんでもかけがえのないものだ。もしきみをだました)

君は他の沢山の事件同様、この事件でもかけがえのないものだ。もし君を騙した

(ようにきこえたなら、ゆるしてほしい。じつは、ぼくがこうしたのはいくらかはきみの)

ように聞こえたなら、許して欲しい。実は、僕がこうしたのはいくらかは君の

(ためでもあったし、きみにたのんだばあいとみずからでかけてしらべるばあいの、それぞれの)

ためでもあったし、君に頼んだ場合と自ら出かけて調べる場合の、それぞれの

(きけんせいをけんとうしたけっかだ。もしぼくがさーへんりーやきみといっしょだったら、)

危険性を検討した結果だ。もし僕がサー・ヘンリーや君と一緒だったら、

(まちがいなくぼくのしてんはきみたちとおなじになっただろう。そしてぼくがすがたをみせれば、)

間違いなく僕の視点は君達と同じになっただろう。そして僕が姿を見せれば、

(おそるべきてきはじぶんのみをまもろうとけいかいしたはずだ。このやりかたをすれば、ぼくは)

恐るべき敵は自分の身を守ろうと警戒したはずだ。このやり方をすれば、僕は

(あちこちにであるくことができた。もしやかたにたいざいしていたなら、おそらくそれは)

あちこちに出歩く事が出来た。もし館に滞在していたなら、おそらくそれは

(むりだっただろう。そしてぼくは、いざというときにはぜんりょくをとうにゅうできるたいせいを)

無理だっただろう。そして僕は、いざと言う時には全力を投入できる体制を

(ととのえたまま、じけんのはいごにかくれていることができた しかしなぜわたしになにも)

整えたまま、事件の背後に隠れている事ができた」「しかしなぜ私に何も

(いわなかったんだ?きみがしっていることは、おたがいになんのやくにもたたない)

言わなかったんだ?」「君が知っている事は、お互いに何の役にもたたない

(ばかりか、ぼくがみつかることになったかもしれなかった。きみはぼくになにかれんらく)

ばかりか、僕が見つかる事になったかもしれなかった。君は僕に何か連絡

(したくなったかもしれないし、しんせつしんのけっか、ぼくがかいてきにすごせるように、)

したくなったかもしれないし、親切心の結果、僕が快適にすごせるように、

(なにかしなものなんかをはこんだりして、ふひつようなきけんをおかしたかもしれない。ぼくは、)

何か品物なんかを運んだりして、不必要な危険を犯したかもしれない。僕は、

(かーとらいとをつれてきた、 はいたつじむしょのこどもをおぼえているだろう 、そして)

カートライトを連れて来た、―配達事務所の子供を覚えているだろう―、そして

など

(かれはぱんのかたまりとせいけつなしゃつのからーというたんじゅんなひつようひんのせわをしてくれた。)

彼はパンの塊と清潔なシャツのカラーという単純な必要品の世話をしてくれた。

(ぼくにはこれでじゅうぶんだった。かれはそのうえ、ひじょうにかつどうてきなあしがついたもうひとくみの)

僕にはこれで十分だった。彼はその上、非常に活動的な足がついたもう一組の

(めになってくれた。どちらも、きわめてゆうこうだった では、わたしのほうこくはぜんぶ)

目になってくれた。どちらも、極めて有効だった」「では、私の報告は全部

(むだになったんだな!わたしはじぶんのくろうとてがみにかいたほこりをおもいだし、)

無駄になったんだな!」私は自分の苦労と手紙に書いた誇りを思い出し、

(ふるえたこえでいった。ほーむずはぽけっとからかみのたばをとりだした。きみのほうこくは)

震えた声で言った。ホームズはポケットから紙の束を取り出した。「君の報告は

(ここにある、わとそん、ほんとうによみこんだよ。ぼくはさいこうのてはずをととのえていたので)

ここにある、ワトソン、本当に読み込んだよ。僕は最高の手筈を整えていたので

(きみのてがみはたったいちにちおくれただけだ。ぼくは、このとんでもなくむずかしいじけんに)

君の手紙はたった一日遅れただけだ。僕は、このとんでもなく難しい事件に

(たいしてしめしたきみのじょうねつとちせいをほんとうにほめたたえなければならないとおもう わたしは)

対して示した君の情熱と知性を本当に褒め称えなければならないと思う」私は

(まだだまされていたことにはなっとくがいかなかったが、ほーむずのしょうさんにいかりは)

まだ騙されていたことには納得がいかなかったが、ホームズの称賛に怒りは

(やわらいだ。わたしはさらにこころのなかで、かれのいったとおり、ほーむずがこうやにいるのを)

和らいだ。私はさらに心の中で、彼の言った通り、ホームズが荒野にいるのを

(わたしがしらなかったのは、おたがいのもくてきにとってじっさいにさいぜんさくだったとおもった。)

私が知らなかったのは、お互いの目的にとって実際に最善策だったと思った。

(わかってくれたか かれは、わたしのかおがはれていくのをみてこういった。)

「分かってくれたか」彼は、私の顔が晴れていくのを見てこう言った。

(そろそろきみがみせすろーららいおんずをほうもんしたけっかをはなして)

「そろそろ君がミセス・ローラ・ライオンズを訪問した結果を話して

(くれないか。きみがくーむとれーしーにいったのはかのじょにあうためだったと)

くれないか。君がクーム・トレーシーに行ったのは彼女に会うためだったと

(いうのは、かんたんにそうぞうがつくよ。かのじょが、くーむとれーしーのじゅうみんのなかで、)

いうのは、簡単に想像がつくよ。彼女が、クーム・トレーシーの住民の中で、

(このじけんにやくだちそうなじんぶつのひとりだということは、すでにわかっている。じつは)

この事件に役立ちそうな人物の一人だということは、すでに分かっている。実は

(もしきみがきょういっていなかったら、きっとぼくはじぶんであしたいっていたとおもう)

もし君が今日行っていなかったら、きっと僕は自分で明日行っていたと思う」

(たいようはしずみこうやはゆうぐれにつつまれていた。くうきがはだざむくなってきたので、わたしたちは)

太陽は沈み荒野は夕暮れに包まれていた。空気が肌寒くなって来たので、私達は

(だんをもとめてこやのなかにはいった。たそがれのひかりのなか、いっしょにこしをおろし、わたしは)

暖を求めて小屋の中に入った。たそがれの光の中、一緒に腰を下ろし、私は

(ほーむずにかのじょとのやりとりをはなした。かれはわたしのはなしがひじょうにきょうみぶかかったらしく)

ホームズに彼女とのやり取りを話した。彼は私の話が非常に興味深かったらしく

(なっとくさせるためににどくりかえさなければならないかしょさえあった。これは)

納得させるために二度繰り返さなければならない箇所さえあった。「これは

(ひじょうにじゅうようだ わたしがはなしおわるとかれがこういった。このふくざつなじけんで)

非常に重要だ」私が話し終わると彼がこう言った。「この複雑な事件で

(のこっていたみぞがそれでうまる。おそらくきみも、このじょせいとすていぷるとんという)

残っていた溝がそれで埋まる。おそらく君も、この女性とステイプルトンという

(おとこのあいだにひじょうにしたしいかんけいがあることにきづいているだろう したしいかんけいが)

男の間に非常に親しい関係があることに気づいているだろう」「親しい関係が

(あるとはしらなかったが これにはぎもんのよちはない。ふたりはあい、ふたりは)

あるとは知らなかったが」「これには疑問の余地はない。二人は会い、二人は

(ぶんつうし、ふたりはかんぜんにしめしあわせていた。いま、これはひじょうにきょうりょくなぶきになる。)

文通し、二人は完全に示し合わせていた。今、これは非常に強力な武器になる。

(ぼくがこのじじつをりようして、かれのつまをひきはなすことさえできれば)

僕がこの事実を利用して、彼の妻を引き離す事さえ出来れば・・・・・」

(かれのつま?きみのはなしのおかえしとして、ひとつじょうほうをていきょうしよう。)

「彼の妻?」「君の話のお返しとして、ひとつ情報を提供しよう。

(すていぷるとんのいもうとといっているおんなはじっさいはかれのつまだ なんだとほーむず!)

ステイプルトンの妹と言っている女は実際は彼の妻だ」「なんだとホームズ!

(それはたしかなのか?それがほんとうなら、さーへんりーがかのじょにこいをするのを)

それは確かなのか?それが本当なら、サー・ヘンリーが彼女に恋をするのを

(ゆるすはずがないだろう?さーへんりーがこいにおちてこまるのはほんにんだけだ。)

許すはずがないだろう?」「サー・ヘンリーが恋に落ちて困るのは本人だけだ。

(それに、きみもかんさつしたように、すていぷるとんは、さーへんりーとかのじょが)

それに、君も観察したように、ステイプルトンは、サー・ヘンリーと彼女が

(しんみつにならないようにとくにちゅういをはらっていた。もういちどいう。あのおんなはかれのつまで)

親密にならないように特に注意を払っていた。もう一度言う。あの女は彼の妻で

(いもうとではない しかしなんでこんなてのこんだごまかしをする?)

妹ではない」「しかし何でこんな手の込んだごまかしをする?」

(すていぷるとんは、かのじょがみこんのじょせいというたちばでいるほうがつかいみちがあると)

「ステイプルトンは、彼女が未婚の女性という立場でいる方が使い道があると

(よんだからだ わたしのことばにならないちょっかん、もやもやとしたぎわくが、とつぜんかたちをなし)

読んだからだ」私の言葉にならない直感、もやもやとした疑惑が、突然形をなし

(あのはくぶつがくしゃをうかびあがらせた。あのむひょうじょうの、むぎわらぼうをかぶりこんちゅうあみを)

あの博物学者を浮かび上がらせた。あの無表情の、麦藁棒をかぶり昆虫網を

(てにした、とくちょうのないおとこ。わたしはなにかおそろしいものをみたようにかんじた、)

手にした、特徴のない男。私は何か恐ろしいものを見たように感じた、

(にこやかなかおにざんにんなこころをもった、むげんのにんたいりょくとこうみょうさをもったおとこ。)

にこやかな顔に残忍な心を持った、無限の忍耐力と巧妙さを持った男。

(ではてきはかれなのか、 われわれをろんどんでつけまわしたのはかれか?)

「では敵は彼なのか、―我々をロンドンでつけ回したのは彼か?」

(ぼくのかいしゃくではそうだ ということは、あのけいこくぶん、 あれはつまがだしたに)

「僕の解釈ではそうだ」「ということは、あの警告文、―あれは妻が出したに

(ちがいない!そのとおりだ はんぶんはみえ、はんぶんはすいそくするだけの、きょだいなあくじの)

違いない!」「その通りだ」半分は見え、半分は推測するだけの、巨大な悪事の

(すがたが、こんなにながいあいだくるしめられていたくらやみのむこうからすがたをあらわした。)

姿が、こんなに長い間苦しめられていた暗闇の向こうから姿を現した。

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