拝啓-teto

(いつのまにみぎにひだりにしにひがしまたたくまにひとり)

いつの間に右に左西に東瞬く間に一人

(あたりさわりのないことばえらびにあきたひび)

当たり障りのない言葉選びに飽きた日々

(いつのまにみみにしのびのうないにくさりおかしはじめるｔｖ)

いつの間に耳に忍び脳内に腐り犯し始めるＴＶ

(おりにとらわれたぽにーのようにいよいよよにまいごなひび)

檻にとらわれたポニーのようにいよいよ世に迷子な日々

(あらーむをうらんだきしょうはあらくなった)

アラームを恨んだ　気性は荒くなった

(あのかもつれっしゃはだれかのようにふあんていだ)

あの貨物列車はだれかのように不安定だ

(いつのまにみぎにひだりにしにひがしまたたくまにひとり)

いつの間に右に左西に東瞬く間に一人

(あたりさわりのないことばえらびにあきたひび)

当たり障りのない言葉選びに飽きた日々

(いっちょうまえにわらいおこりさけびおどりなきあいたいというのに)

一丁前に笑い怒り叫び踊り泣き合いたいというのに

(かべのみみやしょうじのめをきにしていきてきりがないのに)

壁の耳や障子の目を気にして生きてキリがないのに

(あらーむをうらんだきしょうがなくなった)

アラームを恨んだ　起床がなくなった

(あのゆうけんしゃはすうねんかんめざめぬまま)

あの有権者は数年間目覚めぬまま

(はいてすててしまうほどのであいで)

掃いて捨ててしまう程の出会いで

(あせたいろやうもれたとしはいつかまたであえるだろうか)

褪せた色や埋もれた都市はいつかまた出会えるだろうか

(いつかまたながめられるのだろうか)

いつかまた眺められるのだろうか

(しがないぼうけんしゃのあさましいｒｐｇ)

しがない冒険者の浅ましいRPG

(ああすぐにすくいをすくいうつくしいあるべきせいかつのもとへ)

ああすぐに救いを掬い美しいあるべき生活のもとへ

(はいてすててしまうほどのであいで)

掃いて捨ててしまう程の出会いで

(あせたいろやうもれたとしはいつかまたであえるだろうか)

褪せた色や埋もれた都市はいつかまた出会えるだろうか

(いつかまたながめられるのだろうか)

いつかまた眺められるのだろうか

(はいけいいままでであえたひとたちへ)

拝啓　今まで出会えた人達へ

(せつなてきないきかたまぶしさなどもとめていないから)

刹那的な生き方　眩しさなど求めていないから

(あさくていいからいきをしつづけてくれないか)

浅くていいから息をし続けてくれないか