不思議の国のアリス 8

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投稿者投稿者ローズマリーいいね5お気に入り登録
プレイ回数3581難易度(4.5) 4027打 長文 長文モード可
原作 ルイス・キャロル
順位 名前 スコア 称号 打鍵/秒 正誤率 時間(秒) 打鍵数 ミス 問題 日付
1 kuma 5525 A 5.8 94.9% 695.1 4056 215 80 2024/10/20

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問題文

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(ありすは、どんどんあるいていってはなぞのにつきました。)

アリスは、どんどん歩いて行って花園に着きました。

(ばらのはながたくさんさいています。)

ばらの花がたくさん咲いています。

(ばらのきのそばでは、とらんぷのへいたいが、せっせとはたらいていました。)

ばらの木のそばでは、トランプの兵隊が、せっせと働いていました。

(しろいばらのはなに、あかいぺんきを、ぺたぺたとぬっているのです。)

白いばらの花に、赤いペンキを、ぺたぺたと塗っているのです。

(「はやくやっつけちまおうぜ。しちろう」)

「早くやっつけちまおうぜ。七郎」

(「そうだな、ごろう。はやくしないとじょうおうさまがきて、おれたちのひみつを)

「そうだな、五郎。早くしないと女王様が来て、おれたちの秘密を

(みやぶってしまうからな」へいたいたちははなしています。)

見破ってしまうからな」兵隊たちは話しています。

(「おたずねしますが、あなたがたはなぜ、きれいなしろいばらに)

「お尋ねしますが、あなたがたはなぜ、きれいな白いばらに

(あかいぺんきをぬっているのですか」ありすはききました。)

赤いペンキを塗っているのですか」アリスは聞きました。

(「じょうおうさまが、あかいばらをうえろといったからさ」へいたいはこたえました。)

「女王様が、赤いばらを植えろと言ったからさ」兵隊は答えました。

(「ところが、まちがえてしろいばらをうえてしまった。)

「ところが、間違えて白いばらを植えてしまった。

(じょうおうさまにみつかったら、たいへんだ」)

女王様に見つかったら、大変だ」

(「そうさ、あかいばらをうえろといったのに、しろいばらをうえてしまったのが)

「そうさ、赤いばらを植えろと言ったのに、白いばらを植えてしまったのが

(わかってみろ、おれたちは、たちまちくびをちょんぎられてしまう」)

わかってみろ、おれたちは、たちまち首をちょん切られてしまう」

(「だから、いそいでしろいばらにあかいぺんきをぬっているのさ」)

「だから、急いで白いばらに赤いペンキを塗っているのさ」

(「あなたたちのじょうおうさまは、ずいぶんひどいひとだわ」ありすはいいました。)

「あなたたちの女王様は、ずいぶんひどい人だわ」アリスは言いました。

(「あかいばらのかわりに、しろいばらをうえたくらいで)

「赤いばらのかわりに、白いばらを植えたくらいで

(くびをちょんぎるなんて、そんなじょうおうさまがいるもんですか」)

首をちょん切るなんて、そんな女王様がいるもんですか」

(「いるもんですかっていっても、いるんだよ」)

「いるもんですかって言っても、いるんだよ」

(へいたいがそういっているとき、こえがきこえてきました。)

兵隊がそう言っている時、声が聞こえてきました。

など

(「じょうおうさまの、おでましであるぞ」)

「女王様の、お出ましであるぞ」

(ぺんきをぬっていたへいたいたちは、おおあわてにあわててじめんにひれふします。)

ペンキを塗っていた兵隊たちは、大慌てにあわてて地面にひれ伏します。

(じょうおうさまのぎょうれつがやってきました。)

女王様の行列がやってきました。

(せんとうにたっているのは、おのをかついだへいたいで、)

先頭に立っているのは、斧を担いだ兵隊で、

(そのつぎには、はーとのかざりをつけたおうじさまがならんでいます。)

その次には、ハートの飾りをつけた王子様が並んでいます。

(すぺーどのおうじさまも、だいやのかざりをぴかぴかさせているおうじさまも)

スペードの王子様も、ダイヤの飾りをぴかぴかさせている王子様も

(つづいてやってきました。ぎょうれつのさいごにやってきたのは)

続いてやってきました。行列の最後にやって来たのは

(じょうおうさまとおうさまでした。)

女王様と王様でした。

(じょうおうさまはたっているありすをみつけると、いじわるそうなこえでいいました。)

女王様は立っているアリスを見つけると、意地悪そうな声で言いました。

(「そこにいるのはなにものであるか。わたしはおまえをみたことがないぞ。)

「そこにいるのは何者であるか。私はお前を見たことがないぞ。

(すすみでて、なまえをなのるがいい」)

進み出て、名前を名乗るがいい」

(「はい、じょうおうさま。わたしはありすともうします」)

「はい、女王様。私はアリスと申します」

(ありすはすすみでてこたえました。)

アリスは進み出て答えました。

(「そうか。して、ありすよ。おまえのそばでひざまづいているのはなにものであるか」)

「そうか。して、アリスよ。お前のそばでひざまづいているのは何者であるか」

(「あれは、じょうおうさまのへいたいではありませんか」)

「あれは、女王様の兵隊ではありませんか」

(「ひざまづいていては、どのへいたいであるかわからないではないか。)

「ひざまづいていては、どの兵隊であるかわからないではないか。

(これ、はーとのおうじ、あのものたちをひっくりかえせ」)

これ、ハートの王子、あの者たちをひっくり返せ」

(じょうおうさまがめいれいすると、はーとのおうじさまが、)

女王様が命令すると、ハートの王子様が、

(へいたいたちをけとばして、ひっくりかえしました。)

兵隊たちを蹴とばして、ひっくり返しました。

(「しちろうにごろうに、にすけだな。おまえたちはこんなところでなにをしているのか」)

「七郎に五郎に、二助だな。お前たちはこんな所で何をしているのか」

(じょうおうさまがいばってたずねます。)

女王様が威張って尋ねます。

(「は、はい、じょうおうさま。わたくしどもは、しろいばらをあかくぬっていたのでございます」)

「は、はい、女王様。私共は、白いばらを赤く塗っていたのでございます」

(「そ、そのとおりで、じょうおうさまのためにせっせとはたらいていたのでございます」)

「そ、その通りで、女王様のためにせっせと働いていたのでございます」

(「だれが、しろいばらをあかくぬれとめいれいした?わたしはめいれいしたおぼえがない。)

「誰が、白いばらを赤く塗れと命令した?私は命令したおぼえがない。

(めいれいされてもいないことをかってにしたものはしけいじゃ。)

命令されてもいないことを勝手にしたものは死刑じゃ。

(これ、しちろうとごろうとにすけのくびをちょんぎってしまえ!」じょうおうさまがいいました。)

これ、七郎と五郎と二助の首をちょん切ってしまえ!」女王様が言いました。

(「おまちください、じょうおうさま」ありすはとびだしていいました。)

「お待ちください、女王様」アリスは飛び出して言いました。

(「それくらいのことで、くびをちょんぎるのはかわいそうです。あんまりだわ」)

「それくらいのことで、首をちょん切るのは可哀想です。あんまりだわ」

(「ありすのいうとおりかもしれないよ」じょうおうさまのとなりでおうさまがいいました。)

「アリスの言う通りかもしれないよ」女王様の隣で王様が言いました。

(「おまえは、まいにちまいにち、へいたいのくびをちょんぎっているじゃないか。)

「おまえは、毎日毎日、兵隊の首をちょん切っているじゃないか。

(これでは、へいたいがいなくなってしまう」)

これでは、兵隊がいなくなってしまう」

(とらんぷのくにでは、おうさまよりじょうおうさまのほうがいばっていて)

トランプの国では、王様より女王様のほうが威張っていて

(じょうおうさまよりおうさまのほうがやさしいのだと、ありすはおもいました。)

女王様より王様の方が優しいのだと、アリスは思いました。

(「では、どうやってめいれいにそむいたものを、くびをちょんぎらずに)

「では、どうやって命令に背いた者を、首をちょん切らずに

(こらしめればいいのです?」じょうおうさまがおうさまにいうと、おうさまがありすにききました)

懲らしめればいいのです?」女王様が王様に言うと、王様がアリスに聞きました

(「おまえのくにでは、どうやって、めいれいにそむいたものをこらしめているのかね」)

「お前の国では、どうやって、命令に背いた者を懲らしめているのかね」

(「わたしのくにでは、さいばんをひらきます」ありすはむねをはってこたえました。)

「私の国では、裁判を開きます」アリスは胸を張って答えました。

(「さいばんをひらいて、じょうおうさまのめいれいがただしいのか、へいたいのしたことがただしいのか)

「裁判を開いて、女王様の命令が正しいのか、兵隊のしたことが正しいのか

(よくはなしあってきめるのです」)

よく話し合って決めるのです」

(「よろしい。では、ありす、おまえとわたしでくろーけーげーむをしよう。)

「よろしい。では、アリス、お前と私でクローケー・ゲームをしよう。

(もしも、おまえがわたしにかったなら、さいばんというものをひらこうではないか」)

もしも、お前が私に勝ったなら、裁判というものを開こうではないか」

(じょうおうさまがいいました。「いいですとも、じょうおうさま」ありすはこたえました。)

女王様が言いました。「いいですとも、女王様」アリスは答えました。

(くろーけーげーむなら、とくいだったからです。)

クローケー・ゲームなら、得意だったからです。

(ところがぐらうんどにいってみると、どうでしょう。)

ところがグラウンドに行ってみると、どうでしょう。

(くろーけーげーむのたまは、はりねずみで、)

クローケー・ゲームのたまは、ハリネズミで、

(たまをうつぼうは、べにづるではありませんか。)

たまを打つ棒は、紅鶴ではありませんか。

(「じょうおうさまとありすの、くろーけーげーむはじめっ」)

「女王様とアリスの、クローケー・ゲーム始めっ」

(へいたいがあいずしたので、ありすはしかたなく、べにづるをつかまえました。)

兵隊が合図したので、アリスは仕方なく、紅鶴を捕まえました。

(べにづるはいやがって、くびをくねくねとうごかします。)

紅鶴は嫌がって、首をくねくねと動かします。

(たまにされているはりねずみも、うたれるのをいやがってにげだします。)

たまにされているハリネズミも、打たれるのを嫌がって逃げ出します。

(「だれか、はりねずみをつかまえろ」)

「誰か、ハリネズミを捕まえろ」

(じょうおうさまがおこってさけびます。「はりねずみをつかまえて、くびをちょんぎってしまえ」)

女王様が怒って叫びます。「ハリネズミを捕まえて、首をちょん切ってしまえ」

(たちまちへいたいたちが、にげだしたはりねずみをおいかけていきます。)

たちまち兵隊たちが、逃げ出したハリネズミを追いかけていきます。

(もう、くろーけーげーむどころではありません。)

もう、クローケー・ゲームどころではありません。

(あちらではへいたいとへいたいがぶつかり、こちらではべにづるとおうじさまがぶつかって)

あちらでは兵隊と兵隊がぶつかり、こちらでは紅鶴と王子様がぶつかって

(ぐらうんどはめちゃくちゃになってしまいました。)

グラウンドはめちゃくちゃになってしまいました。

(「つかまえて、くびをちょんぎってしまえ」)

「捕まえて、首をちょん切ってしまえ」

(じょうおうさまは、あしをふみならしながらどなっています。)

女王様は、足を踏み鳴らしながら怒鳴っています。

(「いまのうちににげだそう。こうしていては、わたしのくびも)

「今のうちに逃げ出そう。こうしていては、私の首も

(いつ、ちょんぎられるかわからないわ」)

いつ、ちょん切られるかわからないわ」

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