100粒の涙　薬師丸ひろ子

(ほしぞらにからだうかべて うごかずにじっとそのまま)

星空に身体浮かべて 動かずにじっとそのまま

(ねえだれかとげをぬいてよ ちくちくとこころがいたい)

ねえ誰か刺を抜いてよ チクチクと心が痛い

(わすれようあなたといきた きせつごとくうはくにして)

忘れよう　あなたと生きた 季節ごと空白にして

(さいしょからあわなかったとおもいこむ それがいいのね)

最初から逢わなかったと 思いこむ　それがいいのね

(こころにとげがささったよるは きずぐちになみだ１００つぶぬりこんで)

心に刺が刺さった夜は 傷口に涙100粒ぬりこんで

(おもいでというほうたいまいて あんなひときらいだいっきらいって)

想い出という包帯巻いて あんな人嫌い　大っ嫌いって

(１００かいとなえてねむります)

100回唱えて眠ります

(からっぽのぽすとにことり まいおちたしろいてがみ)

からっぽのポストにコトリ 舞い落ちた白い手紙

(ふうなんかきらなくたって なかみなどよかんしていた)

封なんか切らなくたって 中身など予感していた

(そういえばてんねんしょくの ゆめをみるそうねゆうべも)

そういえば天然色の 夢を見る　そうね昨夜も

(あおいうみあなたのかげは まっしろくきりぬかれていた)

青い海　あなたの影は 真っ白く　切り抜かれていた

(こころにとげがささったひから ゆびおってかぞえ１００にちまつのです)

心に刺がささった日から 指折って数え100日待つのです

(ぼうきゃくというくすりをのんで あんなひときらいだいっきらいって)

忘却という薬を飲んで あんな人嫌い　大っ嫌いって

(いつしかいたみもうすれます)

いつしか痛みも薄れます

(こころにとげがささったよるは きずぐちになみだ１００つぶぬりこんで)

心に刺が刺さった夜は 傷口に涙100粒ぬりこんで

(おもいでというほうたいまいて あんなひときらいだいっきらいって)

想い出という包帯巻いて あんな人嫌い　大っ嫌いって

(１００かいとなえてわすれます)

100回唱えて忘れます