白痴 11
関連タイピング
-
タイピング練習に関する長文です
プレイ回数26万 長文1159打 -
めっちゃいい曲....
プレイ回数4.4万 歌詞かな200打 -
※この内容は特定の思想を支持している物ではありません。
プレイ回数2228 歌詞1348打 -
テトリスサビ!!!!!!!!!!!!!!!!!!
プレイ回数16万 歌詞かな167打 -
最後まで打てる人いる?
プレイ回数3263 歌詞かな993打 -
長文なので少し難しいです
プレイ回数76 かな207打 -
ちょっと難しめです!
プレイ回数656 長文かな1096打 -
打ち切れたら天才だ
プレイ回数2.7万 歌詞540打
問題文
ふりがな非表示
ふりがな表示
(しんやにりんじんをたたきおこしておびえきったおんなをかえすのもやりにくいことであり、)
深夜に隣人を叩き起して怯えきった女を返すのもやりにくいことであり、
(さりとてよるがあけておんなをかえしていちやとめたということが)
さりとて夜が明けて女を返して一夜泊めたということが
(いかなるごかいをうみだすか、)
如何なる誤解を生みだすか、
(あいてがきちがいのことだからそうぞうすらもつかなかった。)
相手が気違いのことだから想像すらもつかなかった。
(ままよ、いざわのこころにはきみょうなゆうきがわいてきた。)
ままよ、伊沢の心には奇妙な勇気が湧いてきた。
(そのじったいはせいかつじょうのかんじょうそうしつにたいするこうきしんと)
その実体は生活上の感情喪失に対する好奇心と
(しげきとのみりょくにひかれただけのものであったが、)
刺戟との魅力に惹かれただけのものであったが、
(どうにでもなるがいい、ともかくこのげんじつをひとつのしれんとみることが)
どうにでもなるがいい、ともかくこの現実を一つの試錬と見ることが
(おれのいきかたにひつようなだけだ。)
俺の生き方に必要なだけだ。
(はくちのおんなのいちやをほごするというがんぜんのぎむいがいに)
白痴の女の一夜を保護するという眼前の義務以外に
(なにをかんがえなにをおそれるひつようもないのだとじぶんじしんにいいきかした。)
何を考え何を怖れる必要もないのだと自分自身に言いきかした。
(かれはこのとうとつせんばんなできごとにへんにかんどうしていることを)
彼はこの唐突千万な出来事に変に感動していることを
(はずべきことではないのだとじぶんじしんにいいきかせていた。)
羞(は)ずべきことではないのだと自分自身に言いきかせていた。
(ふたつのねどこをしきおんなをねせてでんとうをけしていちにふんもしたかとおもうと、)
二つの寝床をしき女をねせて電燈を消して一二分もしたかと思うと、
(おんなはきゅうにおきあがりねどこをぬけでて、)
女は急に起き上り寝床を脱けでて、
(へやのどこかかたすみにうずくまっているらしい。)
部屋のどこか片隅にうずくまっているらしい。
(それがもしまふゆでなければ)
それがもし真冬でなければ
(いざわはしいてこだわらずねむったかもしれなかったが、)
伊沢は強いてこだわらず眠ったかも知れなかったが、
(とくべつさむいよふけで、)
特別寒い夜更けで、
(ひとりぶんのねどこをふたりにぶんかつしただけでも)
一人分の寝床を二人に分割しただけでも
など
(がいきがじかにはだにせまり)
外気がじかに肌にせまり
(からだのふるえがとまらぬぐらいつめたかった。)
身体の顫(ふる)えがとまらぬぐらい冷めたかった。
(おきあがってでんとうをつけると、)
起き上って電燈をつけると、
(おんなはとぐちのところにえりをかきあわせてうずくまっており、)
女は戸口のところに襟をかき合せてうずくまっており、
(まるでにげばをうしなっておいつめられためのいろをしている。)
まるで逃げ場を失って追いつめられた眼の色をしている。
(どうしたの、ねむりなさい、といえばあっけないほどすぐうなずいて)
どうしたの、ねむりなさい、と言えば呆気ないほどすぐ頷いて
(ふたたびねどこにもぐりこんだが、)
再び寝床にもぐりこんだが、
(でんきをけしていちにふんもすると、また、おなじようにおきてしまう。)
電気を消して一二分もすると、又、同じように起きてしまう。
(それをねどこへつれもどしてしんぱいすることはない、)
それを寝床へつれもどして心配することはない、
(わたしはあなたのからだにてをふれるようなことはしないから)
私はあなたの身体に手をふれるようなことはしないから
(といいきかせると、おんなはおびえためつきをして)
と言いきかせると、女は怯えた眼附をして
(なにかいいわけじみたことをくちのなかでぶつぶついっているのであった。)
何か言訳じみたことを口の中でブツブツ言っているのであった。
(そのままみたびめのでんきをけすと、)
そのまま三たび目の電気を消すと、
(こんどはおんなはすぐおきあがり、)
今度は女はすぐ起き上り、
(おしいれのとをあけてなかへはいってうちがわからとをしめた。)
押入の戸をあけて中へ這入って内側から戸をしめた。