断面 / Dios

(あいのはなしばかりしてる)

愛の話ばかりしてる

(ぼくにはよく、わからなくて)

僕にはよく、分からなくて

(あなたのこころはあなただけのもの)

あなたの心はあなただけのもの

(りかいしあうなんて)

理解しあうなんて

(できっこないもの)

できっこないもの

(ただそこにあるもの)

ただそこにあるもの

(こうさしてとおざかるせんだ)

交差して遠ざかる線だ

(だんめんをなぞる)

断面をなぞる

(ゆめでまたあそびましょう)

夢でまた遊びましょう

(ひかりになまえなんていらない)

光に名前なんていらない

(きえない)

消えない

(わぎりにしたかこ)

輪切りにした過去

(きょうかんふかのうのあなたを)

共感不可能のあなたを

(かたちを)

かたちを

(めでているだけなの)

愛でているだけなの

(おこらないで)

怒らないで

(ひらかれたとびら)

開かれた扉

(とじこめたほうせきはそんなにうつくしくない)

閉じこめた宝石はそんなに美しくない

(いきばをうしなったまいふんまいびょうはくうきにとけて)

行き場を失った毎分毎秒は空気にとけて

(それがきっとあなたのいうあいだった)

それがきっとあなたの言う愛だった

(うみをみてめいてい)

海を見て酩酊

(けいをもたないぼくらのせい)

系を持たない僕らのせい

(くだけてくなみにおりたたまれた)

砕けてく波に折り畳まれた

(ことばたち)

言葉たち

(ゆたかなくうはくをいったりきたりしていて)

豊かな空白を行ったり来たりしていて

(ほんしんみうしなった)

本心　見失った

(けしきはあせるいっぽう)

景色は褪せる一方

(おくゆきましたはいいろ)

奥行き増した灰色

(なつかしくもないねいろ)

懐かしくもない音色

(あしたもここにこようよ、)

明日もここに来ようよ、

(ぎょうかんにおしこまれたいのりたちは)

行間に押し込まれた祈りたちは

(きゅうくつにもがいている)

窮屈にもがいている

(ｄｏｗｎｄｏｗｎｄｏｗｎ)

Down down down

(かわっていくけしき)

変わっていく景色

(なごりをおしんで)

名残を惜しんで

(せきぶんしようよ)

積分しようよ

(みらいごとあいしましょう)

未来ごと愛しましょう

(いたみのきおくなんていらない)

痛みの記憶なんていらない

(きえない)

消えない

(わぎりにしたかこ)

輪切りにした過去

(きょうかんふかのうのあなたを)

共感不可能のあなたを

(ことばを)

ことばを

(めでているだけなの)

愛でているだけなの

(おこらないで)

怒らないで