アザだらけ2
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問題文
(みんかのやねのうえにひとがたっていた ひざしがぎゃっこうになってよくみえないが)
民家の屋根の上に人が立っていた。日差しが逆光になってよく見えないが
(ひとにはまちがいない ぼうぜんとそのこうけいをみつけるしかないおれたちさんにんのまえで)
人には間違いない。呆然とその光景を見つけるしかない俺達三人の前で
(そのひとかげはうでをまわしだした いやうでをまわすというよりりょうかただけを)
その人影は腕を回し出した。いや、腕を回すというより両肩だけを
(ちからいっぱいうごかしているようでりょううでのじょうわんやぜんわんてくびはまるでかざりのように)
力いっぱい動かしているようで両腕の上腕や前腕手首はまるでかざりの様に
(かたのちからによってぶらぶらとふりまわされてるだけにみえた じょうはんしんのはげしいうごきと)
肩の力によってブラブラと振り回されてるだけに見えた。上半身の激しい動きと
(たいしょうてきにあしもとはふらふらとみぎへいったりひだりへいったりやねからおちそうだった)
対照的に足元はふらふらと右へ行ったり左へ行ったり屋根から落ちそうだった
(さんにんともこえがでなかったにげることもできずただたちつくしてそのこうけいをみて)
三人とも声が出なかった逃げる事もできずただ立ち尽くしてその光景を見て
(いるしかなかった そのときどこかでぎゃーーというじょせいのさけびごえがきこえた)
いるしかなかった。その時どこかで「ギャーー」という女性の叫び声が聞こえた
(かなりちかくだ いっしゅんさっきのおんなをおもいだしめだけをこうえんのほうにむけたが)
かなり近くだ。一瞬さっきの女を思い出し目だけを公園のほうに向けたが
(おんなはかわらないようすでこちらをむいてすわっている やねのうえにめをもどすと)
女は変わらない様子でこちらを向いて座っている。屋根の上に目を戻すと
(かげのうでのうごきはいっそうはげしくなっていた てくびがちぎれるまで)
影の腕の動きはいっそう激しくなっていた。手首がちぎれるまで
(それをつづけるのかとおもうくらいじょうげさゆうかまわずあちこちふりまわしている)
それを続けるのかと思うくらい上下左右かまわずあちこち振り回している
(するとまたちかくでこえがした こんどはいたいいたいときこえた)
するとまた近くで声がした。今度は「いたい痛い!」と聞こえた
(さいごはうでぜんたいをかざぐるまのようにものすごいはやさでまわしてそのいきおいにひっぱられるよう)
最後は腕全体を風車の様にものすごい速さで回してその勢いにひっぱられるよう
(にひとかげはやねからとんだどすんというにぶいおとをたててそれはおれたちの)
に人影は屋根から飛んだ。ドスン!という鈍い音を立ててそれは俺達の
(すうめーとるさきにおちた くちからちをながしてたおれていたのは)
数メートル先に落ちた。口から血を流して倒れていたのは
(よんじゅうだいくらいのおばさんだった おばさんのうでだけはもぞもぞとうごいていた)
四十代くらいのおばさんだった。おばさんの腕だけはもぞもぞと動いていた
(うでちゅうあざだらけだった めをみひらいたままのよのすべてにぜつぼうしきったかのように)
腕中アザだらけだった。目を見開いたままの世の全てに絶望しきったかのように
(くもんにみちたものだった おれはあまりのさんじょうにめをそむけたくなって)
苦悶に満ちたものだった。俺はあまりの惨状に目をそむけたくなって
(もういちどこうえんのほうへめをやった おんなはただこちらをむいているだけだった)
もう一度公園のほうへ目をやった。女はただこちらを向いているだけだった
(なにかおかしいとおもった やまおくのこんなあきやにひとがすんでるはずもない)
何かおかしいと思った。山奥のこんな空き家に人が住んでるはずもない
(ふとさっきのひめいはめのまえのおばさんのものだったんじゃないかとおもった)
ふとさっきの悲鳴は目の前のおばさんのものだったんじゃないかと思った
(おばさんはじぶんのいしとはかんけいなしにからだがうごいてやねのうえからおちたのでは)
おばさんは自分の意思とは関係なしに体が動いて屋根の上から落ちたのでは?
(だとしたらあいつはなんだ おれたちはとっさにふりかえりとんねるのなかをひたはしった)
だとしたらアイツは何だ?俺たちはとっさに振り返りトンネルの中をひた走った
(きがとおくなりかけたところでやまのいりぐちのふぇんすまでもどってきた)
気が遠くなりかけたところで山の入り口のフェンスまで戻ってきた
(さんにんともぶじだったことにあんどしつつけいさつにれんらくをいれた)
三人とも無事だった事に安堵しつつ警察に連絡を入れた
(あのあとけいさつがいたいをはこびだしみもとをかくにんしたようだ あのおばさんは)
あのあと警察が遺体を運びだし身元を確認したようだ。あのおばさんは
(にかげつまえにとんねるでなくなっただいがくせいのははおやだった こどものくようのために)
二ヶ月前にトンネルで亡くなった大学生の母親だった。子供の供養のために
(ちかくのきしもじんのてらにさんぱいしてからあのばしょへきたらしい)
近くの鬼子母神の寺に参拝してからあの場所へ来たらしい
(しほうかいぼうのけっかおばさんのりょううでのほねはこなごなになっていてなんどもなんども)
司法解剖の結果おばさんの両腕の骨は粉々になっていて何度も何度も
(かたいものにぶつかったあとがあった だがいしゃがいちばんくびをかしげたのは)
硬いものにぶつかった跡があった。だが医者が一番首をかしげたのは
(りょううでのしんけいまでずたずたにちぎれていたことだった つうじょうどんなにつよいしょうげき)
両腕の神経までズタズタに千切れていた事だった。通常どんなに強い衝撃
(をうけてもしんけいがここまでこまぎれにされることなどありえないという)
を受けても神経がここまで細切れにされる事などありえないという
(げきつうにひめいをあげながらうでをいえじゅうのかべにぶつけつづけるおばさんのすがたをそうぞうして)
激痛に悲鳴をあげながら腕を家中の壁にぶつけ続けるおばさんの姿を想像して
(せすじがこおるおもいだった あとからきいたはなしだがきしもじんにはなんびゃくものこどもがいたが)
背筋が凍る思いだった。後から聞いた話だが鬼子母神には何百もの子供がいたが
(たにんのこをさらってはたべるというきょうぼうなきしょうがあった それをいさめるため)
他人の子をさらっては食べるという凶暴な気性があった。それをいさめるため
(おしゃかさまがきしもじんがいちばんかわいがっていたすえっこをかくしてしまった)
お釈迦様が鬼子母神が一番かわいがっていた末っ子を隠してしまった
(こをうばわれるおやのきもちをみにしみてりかいしたきしもじんはじぶんのあやまちをさとり)
子を奪われる親の気持ちを身にしみて理解した鬼子母神は自分の過ちを悟り
(しゃかのもとでこころをいれかえそのあとはあんざんこそだてのかみとしてひろくたいしゅうにしたわれるよう)
釈迦の元で心を入れ替えその後は安産子育ての神として広く大衆に慕われるよう
(になったということだ あんざんきがんのかみさまだけにとくにこをもつおややじょせいにたいして)
になったということだ。 安産祈願の神様だけに特に子を持つ親や女性に対して
(えいきょうがはたらきやすいのではないかとのことだった そういえば)
影響が働きやすいのではないかとの事だった。そういえば
(なくなっただいがくせいはふたりともじょせいだった)
亡くなった大学生は二人とも女性だった