Q これが幽霊にみえますか -15-(終)
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問題文
(すごいですね。とてもうれしい。)
すごいですね。とても嬉しい。
(わたしはしつもんしかしていないのに、)
わたしは質問しかしていないのに、
(あなたのこころはつぎつぎと、そのこたえをかえしてくれる。)
あなたの心は次々と、その答えを返してくれる。
(じぶんのいしで、わたしとたいわしようとしてくれる。)
自分の意思で、わたしと対話しようとしてくれる。
(こちらがいっぽうてきにじょうほうをあたえるのではなくて、)
こちらが一方的に情報を与えるのではなくて、
(こちらがなげかけたしつもんに、あなたがじはつてきにこたえている。)
こちらが投げかけた質問に、あなたが自発的に答えている。
(いまわたしはまだ、そのいえのことをほとんどなにもはなしていないのに、)
今わたしはまだ、その家のことをほとんど何も話していないのに、
(あなたはじぶんからわたしとたいわして、)
あなたは自分からわたしと対話して、
(まだわたしがはなしていないきおくをたどりつづけることができている。)
まだわたしが話していない記憶を辿り続けることが出来ている。
(じゃあこんどはもうひとつ、あなたにおねがいしたいことがあります。)
じゃあ今度はもう一つ、あなたにお願いしたいことがあります。
(このいえの、みちあんないをしてもらえないでしょうか。)
この家の、道案内をしてもらえないでしょうか。
(くるまをおりていえのまえまできたはいいものの、)
車を降りて家の前まで来たはいいものの、
(どうやらしょうめんのげんかんはかぎがかかってひらかないみたいなんです。)
どうやら正面の玄関は鍵がかかって開かないみたいなんです。
(ここにあるしょうめんのまどからも、なかにあるおおひろまのようすはみえるんですが。)
ここにある正面の窓からも、中にある大広間の様子は見えるんですが。
(いくらりょうてでつよくまどをたたいても、なかのようすをのぞきこんでも、)
いくら両手で強く窓を叩いても、中の様子を覗き込んでも、
(そのまどはひらきそうにありません。)
その窓は開きそうにありません。
(でも。)
でも。
(あなたなら、どこからはいればいいのか、しっているかもしれないとおもって。)
あなたなら、どこから入ればいいのか、知っているかもしれないと思って。
(だいじょうぶ。こえにださなくても、あなたのこころがちゃんとつたえてくれました。)
大丈夫。声に出さなくても、あなたの心がちゃんと伝えてくれました。
(それは、いえのうらてにあるまど。そこからならなかにはいることができる。)
それは、家の裏手にある窓。そこからなら中に入ることが出来る。
(まどをひらけて、そこからいえのなかにはいることができる。)
窓を開けて、そこから家の中に入ることが出来る。
(それでは、うらてにまわりましょう。)
それでは、裏手に回りましょう。
(うらてにまわるあいだ、くさをふみしめてざくざくとあるいているあいだ、)
裏手に回る間、草を踏みしめてざくざくと歩いている間、
(もういちどこのいえをおもいうかべてください。)
もう一度この家を思い浮かべてください。
(やまのなかにあるろっじ。)
山の中にあるロッジ。
(ほうちされてはいるけれど、がいかんはきれいなあきや。)
放置されてはいるけれど、外観は綺麗な空き家。
(じぶんのいえとおなじくらいおちつくばしょだと、だれかがはなしていたいえ。)
自分の家と同じくらい落ち着く場所だと、誰かが話していた家。
(そうぞうのなかで。せいかくかどうかはかんけいありません。)
想像の中で。正確かどうかは関係ありません。
(あなたがわたしをしんらいして、うたがって、)
あなたがわたしを信頼して、疑って、
(それをおもいうかべようとすることがだいじだから。)
それを思い浮かべようとすることが大事だから。
(これからあなたは、そのまどをひらけていえのなかにはいって、)
これからあなたは、その窓を開けて家の中に入って、
(そうぞうでそのいえのなかをあるくことになります。)
想像でその家の中を歩くことになります。
(さいしょにいったように、これはきもだめしなんですから、)
最初に言ったように、これは肝試しなんですから、
(なにかこわいものとあうかもしれません。)
何か怖いものと遭うかもしれません。
(それでもいい。こわがりながら、なかにはいってみてください。)
それでもいい。怖がりながら、中に入ってみてください。
(なにかがおこるかもしれないと、うたがいながら。)
何かが起こるかもしれないと、疑いながら。
(あなたはそこで、どんなものとであうんでしょうか。)
あなたはそこで、どんなものと出会うんでしょうか。
(それでは、まずそのまどをゆらしてみて、)
それでは、まずその窓を揺らしてみて、
(かぎをあけて、いえのなかにはいってしまいましょう。)
鍵を開けて、家の中に入ってしまいましょう。
(もじおこしここまで)
[文字起こしここまで]
(みつけました)
見つけました
(たいわのいこいかんてさんす)
対話の憩い カンテサンス
(いわゆるれいかんのうむをしるための、ゆうめいなてすとがあります。)
いわゆる霊感の有無を知るための、有名なテストがあります。
(じぶんのせいかのなかにはいり、いえじゅうをまわってまどをあけ、そしてしめる、)
自分の生家の中に入り、家中を回って窓を開け、そして閉める、
(そんなそうぞうをする。)
そんな想像をする。
(そのそうぞうのなかでじぶんいがいのだれかとあったり、すれちがったりしたひとは、)
その想像の中で自分以外の誰かと会ったり、すれ違ったりした人は、
(れいかんがあるとされる。)
霊感があるとされる。
(いんたーねっとじょうでもゆうめいですがしんぴょうせいにはとぼしく、)
インターネット上でも有名ですが信憑性には乏しく、
(はんだんざいりょうとしてはこどもむけのしんりてすとなどとどうれべるだとはおもいます。)
判断材料としては子供向けの心理テストなどと同レベルだとは思います。
(そこでなにかがおこったからといって、れいかんがあるとかくじつに)
そこで何かが起こったからといって、霊感があると確実に
(はんだんできるとはとうていおもえません。)
判断できるとは到底思えません。
(ただ、それはべつとして。)
ただ、それは別として。
(いまとなっては、それをしるすべもありませんが。)
今となっては、それを知るすべもありませんが。
(あのさんにんはいったい、なにをすりこまれたのだろうと、)
あの三人は一体、何を刷り込まれたのだろうと、
(いまでもときどきかんがえることがあります。)
今でも時々考えることがあります。