僕の見たビートルズはTVの中＜斉藤和義＞

(ほしいものならそろいすぎてるじだいさ)

欲しい物なら　そろい過ぎてる時代さ

(ぼくはくうことにこまったことなどない)

僕は食うことに困った事などない

(せまいへやでもすんじまえばみやこさ)

せまい部屋でも　住んじまえば都さ

(てれびにびでお、すてれおにぎたーもある)

テレビにビデオ、ステレオにギターもある

(よるでもまちはうっとうしいほどのひと)

夜でも街はうっとうしいほどの人

(いしをなげればよっぱらいにあたる)

石を投げれば酔っ払いにあたる

(おじさんはいうあのころはよかったな)

おじさんは言う「あのころはよかったな・・・」

(わかるきもするけどたいむましんはない)

解る気もするけど　タイムマシンはない

(あめのふるひは、どこへもでたくない)

雨の降る日は、どこへも出たくない

(だけど、たいせつなかさがないわけじゃない)

だけど、大切な傘がないわけじゃない

(みじかくなるすかーとはいいとしても)

短くなるスカートはいいとしても

(ぼくのみたびーとるずはｔｖのなか)

僕の見たビートルズはTVの中...

(きんちょうかんをかんじられないじだいさ)

緊張感を感じられない時代さ

(ぼくはましんがんをうったことなどない)

僕はマシンガンを撃ったことなどない

(ぶらうんかんにはきょうもせんしゃがよこぎる)

ブラウン管には　今日も戦車が横切る

(ぼくのまえにはさめたきたかぜがふく)

僕の前には　さめた北風が吹く

(ぬるまゆのなかくびまでつかってる)

ぬるま湯の中　首までつかってる

(いつかこおるの？それともにえたつの？)

いつか凍るの？それとも煮え立つの？

(なぜだかみょうにいまじんがききたい)

なぜだか妙に“イマジン”が聞きたい

(そしておまえのむねでねむりたい)

そしてお前の胸で眠りたい...

(わけのわからないりゅうこうにながされて)

訳の解らない流行に流されて

(うきあしだったやつらがこのまちのしゅりゅう)

浮き足立った奴等がこの街の主流

(おじさんはいうにほんもかわったな)

おじさんは言う「日本も変わったな...」

(おたがいたなのうえにのぼりゃかみさまさ！)

お互い棚の上に登りゃ神様さ！

(わからないものはわからないけどすっとしない)

解らないものは解らないけどスッとしない

(ずっとひねくれているばっかじゃのうがない)

ずっとひねくれているばっかじゃ能がない

(なみかぜのないくうきはすいたくない)

波風のない空気は吸いたくない

(ぼくのみたびーとるずはｔｖのなか)

僕の見たビートルズはTVの中...

(ぼくのみたびーとるずはｔｖのなか)

僕の見たビートルズはTVの中...

(ぼくのみたびーとるずはｔｖのなか)

僕の見たビートルズはTVの中...