クジラに乗って

(すきとおってゆくねっぷうが)

透き通ってゆく熱風が

(つばさをさっかくさせた)

翼を錯覚させた

(ただかけるまま)

ただ駆けるまま

(とけいをわすれたときをこえた)

時計を忘れた　時を越えた

(やくそくはなくても)

約束はなくても

(ばらばらにあつまった)

ばらばらに集まった

(おわらないえいえんのなか)

終わらない永遠のなか

(ことばがおよぐみずいろ)

言葉が泳ぐ水色

(ふりむいてしまったきづいてよかった)

振り向いてしまった　気付いてよかった

(おいていかれるのはいやだった)

置いていかれるのは嫌だった

(ひみつにだってゆうだちにだって)

秘密にだって　夕立にだって

(さよならにだって)

さよならにだって

(おかをのぼってまちをてにいれた)

丘を登って　街を手に入れた

(ちゃいむがなった)

チャイムが鳴った

(ぼうけんのはじまりは)

冒険のはじまりは

(またとないそうぞうのうた)

またとない想像の唄

(むかうさきもしらぬままに)

向かう先も知らぬままに

(しらなみうつそらはあきちだった)

白波打つソラは空き地だった

(ぼくらはどこにだっていけた)

僕等は何処にだって行けた

(どこにだっていけることが)

何処にだって行けることが

(こどくみたいでこわかったんだよ)

孤独みたいで怖かったんだよ

(そのてをにぎった)

その手を握った

(きえないでっていのった)

消えないでって祈った

(どんなことばであればきみはわらえたんだろう)

どんな言葉であれば　君は笑えたんだろう

(とおすぎるばしょにはどうやってつたえるんだろう)

遠すぎる場所にはどうやって伝えるんだろう

(ひかりつくしたそら)

光り尽くした空

(やっとなまえだけを)

やっと名前だけを

(ただただよんだ)

ただ　ただ　呼んだ

(うたよつづけ)

唄よ続け

(またとないくもをみた)

またとない雲を見た

(ぼくらがかいぬしだった)

僕等が飼い主だった

(くじらはきょうもうかんでいる)

クジラは今日も浮かんでいる

(ぼくらはきっとおとなになった)

僕等はきっと大人になった

(しらなみうつそらはあきちだった)

白波打つソラは空き地だった

(それはかえるばしょではなかった)

それは帰る場所ではなかった

(「こどくとは」っておもうとき)

「孤独とは」って想うとき

(あたたかなそのてをおもいだす)

あたたかなその手を思い出す

(かぜをにぎった)

風を握った

(そこでわらったきがした)

そこで笑った気がした

(ときをこえたんだ)

時を越えたんだ

(すきとおってゆくねっぷうがくもをじゆうにさせた)

透き通ってゆく熱風が　雲を自由にさせた

(どこにだっていけば)

何処にだって行けば

(ぼくらもまたあえるだろう)

僕等もまた　会えるだろう