マンハッタン・キス　/ 竹内まりや

(ｄｏｎｔｄｉｓｔｕｒｂとざされたどあのなかだけが)

Don't　disturb 閉ざされた　ドアの中　だけが

(わたしになれるばしょ)

私に　なれる場所

(ここであなたがみせるやさしさにいつわりはないけど)

ここで　あなたが見せる　優しさに　　偽りはないけど

(どうしてこんなにさびしいよあけのあしおとちかづいてくると)

どうして　こんなに　寂しい　　夜明けの足音　近づいて来ると

(なにもかもまるでなかったようにしゃつをきる)

何もかも　まるでなかったように　シャツを着る

(いとしいせなかながめるの)

いとしい　背中　眺めるの

(わたしよりほんとうはもっとこどくなだれかが)

私より　本当は　もっと　　孤独な　誰かが

(あなたのかえりまってるわ)

あなたの　帰り　待ってるわ

(すれちがうこころのおくみすかしながら)

すれ違う　心の奥　　見透かしながら

(ひとりのこされたへやのまどのそとてをふるきもなくて)

ひとり　残された　部屋の　　窓の外　手を振る気もなくて

(かすむまてんろうのかなたてんしがなみだでのぞきこむ)

霞む　摩天楼の　彼方　　天使が　涙で　覗き込む

(どうしてあいしてるだけじゃみたされなくなるあいされるまでは)

どうして　愛してるだけじゃ　満たされなくなる　愛されるまでは

(ながすぎるいちにちをもてあましさまよえばかなしいくらいじゆうなの)

長すぎる　一日を　もてあまし　彷徨えば　哀しいくらい　自由なの

(まちのひがゆうやみにともりはじめるころにあなたもきっとかんじてる)

街の灯が　夕闇に　灯り始める頃に　あなたもきっと　感じてる

(ほろにがいゆうべのきすのそのよいんを)

ほろ苦い　昨日の　キスの　その　余韻を

(どうしてあなたじゃなきゃだめこえかけるひとはたくさんいるのに)

どうして　あなたじゃなきゃ駄目　　声かける人は　たくさんいるのに

(できるならしりあうまえのわたしにもどっておいてきたゆめさがしたい)

できるなら　知り合う前の　私に戻って　　置いてきた　夢　探したい

(いつのひかとおいおもいでだとわらいあえる)

いつの日か　遠い思い出だと　笑い合える

(そんなときがくるのかしら)

そんな時が　くるのかしら

(あしたさえてさぐりでいきるふたりにも)

明日さえ　手探りで　生きる　ふたりにも