万葉集 乞食者(ほかひ)の歌

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投稿者投稿者Yasou  いいね0  お気に入り登録
プレイ回数1  難易度(4.2) 1384打 長文 かな
巡遊の芸能者の作
鹿・蟹。食べられる側に立って作られた歌。

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(いとこ、なせのきみ、をりをりて、ものにいゆくとは、からくにの、とらといふかみを、) いとこ、汝背の君、居り居りて、物にい行くとは、韓国の、虎といふ神を、 (いけどりに、やつとりもちき、そのかはを、たたみにさし、やへだたみ、) 生け捕りに、八つ捕り持ち来、その皮を、畳に刺し、八重畳、 (へぐりのやまに、うづきと、さつきとのあひだに、くすりがり、つかふるときに、あしひきの、) 平群の山に、四月と、五月との間に、薬狩、仕ふる時に、あしひきの、 (このかたやまに、ふたつたつ、いちひがもとに、あづさゆみ、やつたばさみ、ひめかぶら、) この片山に、二つ立つ、櫟が本に、梓弓、八つ手挟み、ひめ鏑、 (やつたばさみ、ししまつと、わがをるときに、さをしかの、きたちなげかく、) 八つ手挟み、鹿待つと、我がをる時に、さ雄鹿の、来立ち嘆かく、 (たちまちに、われはしぬべし、おほきみに、われはつかへむ、わがつのは、みかさのはやし、) たちまちに、我は死ぬべし、大君に、我は仕へむ、我が角は、み笠のはやし、 (わがみみは、みすみのつぼ、わがめらは、ますみのかがみ、わがつめはみゆみのゆはず、) 我が耳は、み墨壺、我が目らは、ますみの鏡、我が爪は、み弓の弓弭、 (わがけらは、みふみてはやし、わがかはは、みはこのかはに、わがししは、みなますはやし、) 我が毛らは、み筆はやし、我が皮は、み箱の皮に、我が肉は、み膾はやし、 (わがきもも、みなますはやし、わがみげは、みしほのはやし、おいはてぬ、) 我が肝も、み膾はやし、我がみげは、み塩のはやし、老いはてぬ、 (わがみひとつに、ななへはなさく、やへはなさくと、まをしはやさね、まをしはやさね。) 我が身一つに、七重花咲く、八重花咲くと、申しはやさね、申しはやさね。
(おしてるや、なにはのをえに、いほつくり、なまりてをる、あしがにを、おほきみめすと、) おしてるや、難波の小江に、廬作り、隠りて居る、葦蟹を、大君召すと、 (なにせむに、わをめすらめや、あきらけく、わがしることを、うたびとと、) 何せむに、我を召すらめや、明らけく、我が知ることを、歌人と、 (わをめすらめや、ふえふきと、わをめすらめや、ことひきと、わをめすらめや、) 我を召すらめや、笛吹と、我を召すらめや、琴弾と、我を召すらめや、 (かもかくも、みことうけむと、けふけふと、あすかにいたり、おくとも、) かもかくも、命受けむと、今日今日と、明日香に至り、置くとも、 (おくなにいたり、つかねども、つくのにいたり、ひむがしの、なかのみかどゆ、まいりきて、) 置勿に至り、つかねども、都久野に至り、東の、中の御門ゆ、参り来て、 (みことうくれば、うまにこそ、ふもだしかくもの、うしにこそ、はななははくれ、) 命受くれば、馬にこそ、ふもだしかくもの、牛にこそ、鼻縄著くれ、 (あしひきの、このかたやまの、もむにれを、いほえはぎたれ、あまてるや、) あしひきの、この片山の、もむ楡を、五百枝剥ぎ垂れ、天照や、 (ひのけにほし、さひづるや、からうすにつき、にはにたつ、てうすにつき、) 日の異に干し、さひづるや、韓臼に搗き、庭に立つ、手臼に搗き、 (おしてるや、なにはのをえの、はつたりを、からくたれきて、すえひとの、つくれるかめを、) おしてるや、難波の小江の、初垂を、辛く垂れ来て、陶人の、作れる瓶を、 (けふゆきて、あすとりもちき、わがめらに、しほぬりたまひ、) 今日行きて、明日取り持ち来、我が目らに、塩塗りたまひ、
など
(きたひはやすも。きたひはやすも。) 腊はやすも、腊はやすも。
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