第4回パソコン入力スピード認定試験 試験問題
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問題文
(わがくにではみんぽうだい4じょうにより、20さいをもってせいねんとするとさだめられている。)
わが国では民法第4条により、20歳をもって成年とすると定められている。
(これは、20さいをむかえるとみせいねんしゃではなくなって、おとなのなかまいりをする)
これは、20歳を迎えると未成年者ではなくなって、大人の仲間入りをする
(ということだ。このきていについて、せんきょけんがえられるねんれいを18さいに)
ということだ。この規定について、選挙権が得られる年齢を18歳に
(ひきさげることをぜんていとして、おなじねんれいにすることがぎろんされた。)
引き下げることを前提として、同じ年齢にすることが議論された。
(せいじんになるねんれいがほんかくてきにぎろんされはじめたのは、2007ねんからである。)
成人になる年齢が本格的に議論されはじめたのは、2007年からである。
(このとしに「にほんこくけんぽうのかいせいてつづきにかんするほうりつ」がせいりつし、そのきっかけと)
この年に「日本国憲法の改正手続に関する法律」が成立し、そのきっかけと
(なった。このこくみんとうひょうほうは、18さいでとうひょうけんをゆうするときていしている。)
なった。この国民投票法は、18歳で投票権を有すると規定している。
(それをうけて、ほうせいしんぎかいでけんとうすることになった。ここでは、みんぽうのほかにも)
それを受けて、法制審議会で検討することになった。ここでは、民法の他にも
(せんきょけんやしょうねんほうなど、さまざまなほうりつにかかわるもんだいをぎろんする。)
選挙権や少年法など、さまざまな法律に関わる問題を議論する。
(それは、さいしゅうてきにはしゃかいてきにおとなのあつかいをなんさいからするのかという、)
それは、最終的には社会的に大人の扱いを何歳からするのかという、
(とてもたいせつなもんだいである。そのめんばーには、ほうりつのせんもんかだけでなく、)
とても大切な問題である。そのメンバーには、法律の専門家だけでなく、
(はったつしんりがくのけんきゅうしゃやこうこうのこうちょうなどがえらばれた。このねんれいをひきさげる)
発達心理学の研究者や高校の校長などが選ばれた。この年齢を引き下げる
(ぎろんは、おとなへのじかくをたかめることにつながっている。しょうしこうれいかがすすむ)
議論は、大人への自覚を高めることにつながっている。少子高齢化が進む
(にほんにとって、はやいじきからわかいひとたちに、せっきょくてきにしゃかいへさんかして)
日本にとって、早い時期から若い人たちに、積極的に社会へ参加して
(もらいたいとのきたいがこめられている。これは、けいざいてきにもしゃかいてきにも、)
もらいたいとの期待が込められている。これは、経済的にも社会的にも、
(どくりつしたそんざいとしていちづけられる。わかいひとたちがしょうらいのくにづくりの)
独立した存在として位置づけられる。若い人たちが将来の国づくりの
(ちゅうしんなのであるという、こっかとしてのつよいけついでもある。)
中心なのであるという、国家としての強い決意でもある。
(ひきさげがじっしされると、おやはほごしゃではなくなり、そのどういがふひつようとなる。)
引き下げが実施されると、親は保護者ではなくなり、その同意が不必要となる。
(そのけっか、こうがくなしょうひんのこうにゅうも、じぶんひとりでばいばいのけいやくをむすぶことが)
その結果、高額な商品の購入も、自分一人で売買の契約を結ぶことが
(かのうになる。また、せんきょけんがみとめられることになれば、わかいひとたちが)
可能になる。また、選挙権が認められることになれば、若い人たちが
(せいじへのさんかいよくもたかくなると、きたいするこえもきこえてくる。)
政治への参加意欲も高くなると、期待する声も聞こえてくる。
(いっぽう、おおくのもんだいてんがしてきされている。たとえば、おやのほごをうけにくくなって、)
一方、多くの問題点が指摘されている。例えば、親の保護を受けにくくなって、
(じりつできないわかものがけいざいてき・せいしんてきにおいこまれるおそれもある。)
自立できない若者が経済的・精神的に追い込まれる恐れもある。
(そのたいさくとして、neet(がっこうにいかず、しゅうしょくもせず、しょくぎょうくんれんも)
その対策として、NEET(学校に行かず、就職もせず、職業訓練も
(うけないわかもの)やひきこもりのわかものにたいし、しえんさくをじゅうじつさせるひつようがある。)
受けない若者)や引きこもりの若者に対し、支援策を充実させる必要がある。
(ほかにも、しんけんのたいしょうとなるねんれいのひきさげにより、18さいにたっしたこうこうせいに)
他にも、親権の対象となる年齢の引き下げにより、18歳に達した高校生に
(たいして、おやをつうじたせいかつしどうなどがこんなんになることもかんがえられる。)
対して、親を通じた生活指導などが困難になることも考えられる。
(また、しょうひしゃひがいがかくだいするおそれもある。げんざいは、こうがくなしょうひんをこうにゅうする)
また、消費者被害が拡大する恐れもある。現在は、高額な商品を購入する
(けいやくのさいに、けいやくしゃがみせいねんしゃのばあい、ほごしゃがとりけすことがかのうである。)
契約の際に、契約者が未成年者の場合、保護者が取り消すことが可能である。
(しかし、せいじんねんれいのひきさげごは、おやのどういがふようになり、あくしつぎょうしゃの)
しかし、成人年齢の引き下げ後は、親の同意が不要になり、悪質業者の
(たーげっとになるとけねんされている。げんざいもこくみんせいかつせんたーには、)
ターゲットになると懸念されている。現在も国民生活センターには、
(18さいや19さいのわかものとくらべて、せいじんをすぎるとばいいじょうのそうだんがあるという。)
18歳や19歳の若者と比べて、成人を過ぎると倍以上の相談があるという。
(このほうこくからも、とらぶるのぞうかがよそうされる。20さいせいねんせいをさいしょに)
この報告からも、トラブルの増加が予想される。20歳成年制を最初に
(さいようしたのは、めいじせいふが1876ねんにだしただじょうかんふこくで、かぜいやちょうへいの)
採用したのは、明治政府が1876年に出した大政官布告で、課税や徴兵の
(ねんれいをさだめたことにゆらいする。その20ねんご、ほとんどぎろんのきかいもなく、)
年齢を定めたことに由来する。その20年後、ほとんど議論の機会もなく、
(みんぽうがこれをとうしゅうするかたちでけっていしたとされる。それいぜんのえどじだいは、)
民法がこれを踏襲する形で決定したとされる。それ以前の江戸時代は、
(10だいでげんぷくというせいじんしきをおこなった。そのとうじのおうべいしょこくへめをむけると、)
10代で元服という成人式を行った。その当時の欧米諸国へ目を向けると、
(せいじんねんれいは25さいのくにがたすうで、にほんはわかいじきにおとなとしてみとめていた。)
成人年齢は25歳の国が多数で、日本は若い時期に大人として認めていた。
(げんざいでは、せかいてきにみてもせいじんを18さいとするくにがたいはんをしめている。)
現在では、世界的に見ても成人を18歳とする国が大半を占めている。
(このきじゅんは、こくさいろうどうきかん(ilo)が、1919ねんにせいていした)
この基準は、国際労働機関(ILO)が、1919年に制定した
(「ねんしょうしゃやぎょう(こうぎょう)じょうやく」にみられる。ねんしょうしゃのせいしんやにくたいのはったつに)
「年少者夜業(工業)条約」にみられる。年少者の精神や肉体の発達に
(あたえるえいきょうをこうりょし、18さいみまんのしんやろうどうをきんしした。それいらい、iloの)
与える影響を考慮し、18歳未満の深夜労働を禁止した。それ以来、ILOの
(けんかいがしょうねんのていぎとなり、せいじんねんれいのこくさいてきなしひょうとなった。)
見解が少年の定義となり、成人年齢の国際的な指標となった。
(かつてはにほんよりせいじんねんれいがうえだったおうべいしょこくは、せきにんかんをいくせいさせることや、)
かつては日本より成人年齢が上だった欧米諸国は、責任感を育成させることや、
(ちょうへいのねんれいにがっちさせるなどのりゆうによりひきさげをおこなった。いっぽう、ねぱーるの)
徴兵の年齢に合致させるなどの理由により引き下げを行った。一方、ネパールの
(16さいやえじぷとの21さいというくにもある。せかいてきにとういつしていないりゆうは、)
16歳やエジプトの21歳という国もある。世界的に統一していない理由は、
(かっこくのれきしやぶんか、しゅうきょう、きょういくせいどというしゃかいのなりたちにかんけいすると)
各国の歴史や文化、宗教、教育制度という社会の成り立ちに関係すると
(すいそくされる。ここで、がいこくでのせいじんねんれいひきさげのいちれいをあげてみよう。)
推測される。ここで、外国での成人年齢引き下げの一例を挙げてみよう。
(えいこくでは、1960ねんだいにがくせいうんどうがさかんになっていた。がくせいたちは、)
英国では、1960年代に学生運動が盛んになっていた。学生たちは、
(せいじかのせんきょうんどうにたいし、そのたいさくをはっぴょうさせるじょうきょうにあった。)
政治家の選挙運動に対し、その対策を発表させる状況にあった。
(そこで、せんきょこうりょうに、とうひょうがかのうになるねんれいを18さいにひきさげると)
そこで、選挙綱領に、投票が可能になる年齢を18歳に引き下げると
(こうやくするとうがあった。これによって、せいじんねんれいをぎろんするいいんかいがほっそくして、)
公約する党があった。これによって、成人年齢を議論する委員会が発足して、
(すうねんかんにおよぶけんとうでねんれいをひきさげた。また、このけつろんがもとになり、)
数年間に及ぶ検討で年齢を引き下げた。また、この結論がもとになり、
(とうひょうねんれいも18さいとなった。がくせいうんどうをきっかけとして、わかものがじぶんたちの)
投票年齢も18歳となった。学生運動をきっかけとして、若者が自分たちの
(しゅちょうにより、せいじんねんれいのひきさげにせいこうしたのである。それにたいして)
主張により、成人年齢の引き下げに成功したのである。それに対して
(げんざいのにほんには、わかもののあいだからこのもんだいについてのぎろんがわきあがっていない。)
現在の日本には、若者の間からこの問題についての議論が湧き上がっていない。
(いけんがあっても、おとなたちのもんだいていきにたいして、はんたいいけんをいうに)
意見があっても、大人たちの問題提起に対して、反対意見を言うに
(とどまっているていどである。えいこくのようにわかものからのせっきょくてきなはたらきかけがなく、)
とどまっている程度である。英国のように若者からの積極的な働きかけがなく、
(げんじつとして18さいにひきさげても、せいふによるいっぽうてきなけっていとなるという)
現実として18歳に引き下げても、政府による一方的な決定となるという
(けねんもある。げんだいのわかものは、にくたいてきにはせいじゅくがはやいが、せいしんてきにはいぜんよりも)
懸念もある。現代の若者は、肉体的には成熟が早いが、精神的には以前よりも
(せいじゅくするねんれいがおそくなったと、してきするせんもんかもいる。じっさいには、ばいばいけいやくが)
成熟する年齢が遅くなったと、指摘する専門家もいる。実際には、売買契約が
(かのうなねんれいをひきさげることにはんたいするわかものもいる。そのりゆうは、)
可能な年齢を引き下げることに反対する若者もいる。その理由は、
(じぶんでせきにんがとれないことや、おやへけいざいてきにいそんしていることである。)
自分で責任が取れないことや、親へ経済的に依存していることである。
(ほかにも、しゃかいのじょうせいをよくしらないにもかかわらず、おとなあつかいされてはこまるなど)
他にも、社会の情勢をよく知らないにも関わらず、大人扱いされては困るなど
(はんたいいけんがおおい。わかもののげんじつとおとなとのりねんのあいだには、おおきなぎゃっぷが)
反対意見が多い。若者の現実と大人との理念の間には、大きなギャップが
(かんじられる。また、ほうりつによっては、20さいみまんとみせいねんしゃをつかいわけ)
感じられる。また、法律によっては、20歳未満と未成年者を使い分け
(していることにより、18さいでせいじんになるとつぎのようなもんだいがはっせいする。)
していることにより、18歳で成人になると次のような問題が発生する。
(みせいねんしゃのばけんのこうにゅうをきんしするねんれいについて、せいねんとみせいねんとのひょうきわけを)
未成年者の馬券の購入を禁止する年齢について、成年と未成年との表記分けを
(しているほうりつは、そのたいしょうねんれいが18さいにさがる。いっぽうで、きつえんのきんしを)
している法律は、その対象年齢が18歳に下がる。一方で、喫煙の禁止を
(ぐたいてきにまん20さいみまんとひょうきしているばあいは、そのほうりつをかいせいしないと、)
具体的に満20歳未満と表記している場合は、その法律を改正しないと、
(19さいまではきつえんがいほうこういとなる。せいじんねんれいをひきさげることは、)
19歳までは喫煙が違法行為となる。成人年齢を引き下げることは、
(300をこえるほうれいにもえいきょうがでるという。しんぎかいのさいしゅうほうこくがだされたが、)
300を超える法令にも影響がでるという。審議会の最終報告が出されたが、
(ぎろんされたなかでこくみんのいけんがはんえいされていないようだ。せいふはみんいを)
議論された中で国民の意見が反映されていないようだ。政府は民意を
(よくききいれ、しんちょうにけんとうすべきではないか。そのけっかとして、せいじんねんれいが)
よく聞き入れ、慎重に検討すべきではないか。その結果として、成人年齢が
(ひきさげられたならば、しょうらいのにほんをせおうわかものが、せいじんとしてじかくをもち、)
引き下げられたならば、将来の日本を背負う若者が、成人として自覚を持ち、
(かれらじしんのちからでしゃかいをうごかしていくことをねがいたい。)
彼ら自身の力で社会を動かしていくことを願いたい。