イラク日報バグダッド日誌 12月16日
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問題文
(ばぐだっどにっし)
バグダッド日誌
(12がつ16にち)
12月16日
(もんごるlo(たいさ)がわたしのところにこっそりちかよってきた。)
モンゴルLO(大佐)が私のところにこっそり近寄ってきた。
(「きょうのゆうがたにほんこんてなにおまえをむかえにいく。いいか?」)
「今日の夕方日本コンテナにお前を迎えに行く。いいか?」
(なにやらあやしいふんいきがして「どうしたの?なにかあったの?」ときいても、)
何やら怪しい雰囲気がして「どうしたの?何かあったの?」と聞いても、
(「それはあとからいう。ゆうがたじかんはあるか?」)
「それはあとから言う。夕方時間はあるか?」
(「いいけど・・・」)
「いいけど・・・」
(「よし、1845におまえのところにいくから、まっててくれ」)
「よし、1845にお前の所に行くから、待っててくれ」
(やくそくのじかんにたいさがきて、たいさのこんてなにつれていかれる。)
約束の時間に大佐が来て、大佐のコンテナに連れて行かれる。
(べっどとつくえのほかはなにもないこんてなにひとりですんでる。)
ベッドと机の他は何もないコンテナに独りで住んでる。
(にほんのこんてながいかにすばらしいかこれをみるとわかる。)
日本のコンテナが如何にすばらしいかこれを見ると分かる。
(「つきに2~3かい、ここかぶるがりあか、ぽーらんどloのこんてなに)
「月に2~3回、ここかブルガリアか、ポーランドLOのコンテナに
(あつまって、とらんぷをやってるんだ。ちかぢかぶるがりあもきこくするから、)
集まって、トランプをやってるんだ。近々ブルガリアも帰国するから、
(きょうはおまえをよんだ。)
今日はお前を呼んだ。
(かえるまえにおまえといちどゆっくりはなしてみたいといってた。」という。)
帰る前にお前と一度ゆっくり話してみたいと言ってた。」という。
((40すぎたおっさんがあつまってとらんぷもないだろ・・・)
(40過ぎたおっさんが集まってトランプもないだろ・・・
(「まほうのみず」でもでてくるのかな?))
「魔法の水」でも出てくるのかな?)
(ときたいしつつ、しばらくもんごるたいさのへやでざつだんした。)
と期待しつつ、しばらくモンゴル大佐の部屋で雑談した。
(ぶるがりあloのこんてなにいった。)
ブルガリアLOのコンテナに行った。
(かれのこんてなもまた、べっどのほかはてれびどころかつくえすらない。)
彼のコンテナもまた、ベッドの他はテレビどころか机すらない。
(いしょうけーすをてーぶるにして、いくらかのすなっくがしと)
衣装ケースをテーブルにして、いくらかのスナック菓子と
(そふとどりんくがじゅんびされていた。)
ソフトドリンクが準備されていた。
((まじでじゅーすととらんぷ?))
(まじでジュースとトランプ?)
(とおもいつつ、うれしそうにむかえてくれたぶるがりあloにおれいをいう。)
と思いつつ、うれしそうに迎えてくれたブルガリアLOにお礼を言う。
(「ときどきよるこうしてあつまって、はなししてるんだ。おまえもずっとさそいたかったが、)
「時々夜こうして集まって、話ししてるんだ。お前もずっと誘いたかったが、
(きょうになってしまった。かえるまえにおまえとゆっくりはなしがしたかった。」)
今日になってしまった。帰る前にお前とゆっくり話がしたかった。」
(とうれしくなるようなことをいう。)
とうれしくなるようなことを言う。
(しばらくして、ぽーらんどloもきて4にんがそろった。)
しばらくして、ポーランドLOも来て4人がそろった。
(いらくのげんじょうにんしき、みんしゅかのゆくえとうについてそれぞれが)
イラクの現状認識、民主化の行方等についてそれぞれが
(かってなことをはなすうち、ほんとうにとらんぷがはじまった。)
勝手なことを話すうち、本当にトランプが始まった。
(もんごるぽーかー、ぶるがりあとぽーらんどのげーむをせつめいしてくれるが、)
モンゴルポーカー、ブルガリアとポーランドのゲームを説明してくれるが、
(るーるがよくわからない。)
ルールがよく分からない。
(「にほんのげーむをおしえろ。」といわれ、「おいちょ・かぶ」をせつめいし、)
「日本のゲームを教えろ。」と言われ、「オイチョ・カブ」を説明し、
(なんどかやってみた。)
何度かやってみた。
(「にほんじんのとらんぷはむずかしい。」とのかんそうだった。)
「日本人のトランプは難しい。」との感想だった。
(けっきょく「まほうのみず」はなく、40すぎのおっさん4にん(3にんがすきんへっど)が、)
結局「魔法の水」はなく、40過ぎのおっさん4人(3人がスキンヘッド)が、
(こーらかたてにとらんぷした(かけなし)。)
コーラ片手にトランプした(賭けなし)。
(なんともおもしろいこうけいだった。)
なんとも面白い光景だった。
(とらんぷしながらも、いらくじょうせい、じこくのれきし、にっちゅうかんのもんだいとうとう)
トランプしながらも、イラク情勢、自国の歴史、日中韓の問題等々
(4にんがじぶんのいけんをそれぞれはなし、さいごはもんごるたいさがはなしをまとめる。)
4人が自分の意見をそれぞれ話し、最後はモンゴル大佐が話をまとめる。
(そんなくりかえしであっというまにじかんがすぎた。)
そんな繰り返しであっという間に時間が過ぎた。
(まじめなはなしもしたが、さいごは「しもねた」になった。)
真面目な話もしたが、最後は「下ネタ」になった。
(わたしが「このてのはなしはせかいきょうつうだな」というと、ぶるがりあが)
私が「この手の話しは世界共通だな」というと、ブルガリアが
(「あたりまえだろ。せかいじゅうのどのくににも、おとことおんなしかすんでないんだから、)
「当たり前だろ。世界中のどの国にも、男と女しか住んでないんだから、
(このてのはなしをしないやつはいないよ。」)
この手の話しをしない奴はいないよ。」
(けっきょく、4じかんほど「loひみつかいぎ」はつづいた。)
結局、4時間ほど「LO秘密会議」は続いた。
(かのちにはどうほうもおらず、てれびもつくえもないへやでぶるがりあloは、)
彼の地には同胞もおらず、テレビも机もない部屋でブルガリアLOは、
(きゅうかもきゅうじつもなしにやく1ねんここできんむした。)
休暇も休日もなしに約1年ここで勤務した。
(ときどききんじょのこんてなにすむloがあつまってとらんぷすることが)
時々近所のコンテナに住むLOが集まってトランプすることが
(かれのいちばんのたのしみだったとおもうとすこしかわいそうなきもする。)
彼の一番の楽しみだったと思うと少しかわいそうな気もする。
(3にんが「いつかにほんにいきたいが、にほんごはむずかしいからおまえがあんないしてくれ。」)
3人が「いつか日本に行きたいが、日本語は難しいからお前が案内してくれ。」
(という。「りょひはじぶんでだすならいいよ。」といったらとてもうけた。)
という。「旅費は自分で出すならいいよ。」と言ったらとてもウケた。
(ほんとにいつかかれらがにほんにきてくれたらきっとたのしいだろうとおもう。)
ほんとにいつか彼らが日本に来てくれたらきっと楽しいだろうと思う。
(これもばぐだっどきんむならではのけいけんかとおもう。)
これもバグダッド勤務ならではの経験かと思う。
(おっさん4にんのたのしいがすこしさびしい「loひみつかいぎ」だった。)
おっさん4人の楽しいが少し寂しい「LO秘密会議」だった。