天野月子　混沌－chaos－

(ながれるすなどけいはやがておわりにむかう)

流れる砂時計は　やがて終わりに向かう

(かぎられたくうかんでもだえてつきる)

限られた空間で　悶えて尽きる

(しずかにこわされる)

静かに壊される

(かこのあとちきのうのうたげ)

過去の跡地　昨日の宴

(あらたにすりかえて)

新たに摺り替えて

(むくろにするほろびのあめ)

骸にする滅びの雨

(ああやまないごううにさからいながら)

ああ　止まない豪雨に逆らいながら

(がむしゃらにはなつだんがんでなにをつらぬける)

がむしゃらに放つ弾丸で何を貫ける

(ｒａｉｎわたしははてないかおすのうみで)

Ｒａｉｎ　わたしは果てない混沌の海で

(どれほどのまがうにせものはきだすだろう)

どれほどの紛う偽物　吐き出すだろう

(しかいをさえぎってくひとのむれのなかで)

視界を遮ってく　人の群れの中で

(わたしをしるものなどいないときづく)

わたしを知るものなど　いないと気付く

(めざしたいりぐちはみぎとひだりどちらがちかい)

目指した入口は右と左　どちらが近い

(わたしがてにいれたかぎはどこのどあをあける)

わたしが手に入れた鍵は何処のドアを開ける

(ああかじかむりょうあしひきずりながら)

ああ　かじかむ両足引きずりながら

(ながされてしまうついおくのありかをさがした)

流されてしまう追憶の在処を探した

(ｒａｉｎわたしははてないかおすのうみで)

Ｒａｉｎ　わたしは果てない混沌の海で

(しずみゆくししをあずけるばしょさがす)

沈みゆく四肢を預ける場所探す

(たりないものみちてはかけてくきぼう)

足りないもの　満ちては欠けてく希望

(ゆがんでいくあなたをつれてくえりあ)

歪んでいく　あなたを連れてく領地

(のぞむものはたったひとつだけなのに)

望むものは　たったひとつだけなのに

(めうつりするのばすうでをそむいて)

目移りする　伸ばす腕を背いて

(ああやまないごううにさからいながら)

ああ　止まない豪雨に逆らいながら

(がむしゃらにはなつだんがんでなにをつらぬける)

がむしゃらに放つ弾丸で　何を貫ける

(ｒａｉｎわたしははてないかおすのうみで)

Ｒａｉｎ　わたしは果てない混沌の海で

(どれほどのまがうにせものはきだすだろう)

どれほどの紛う偽物　吐き出すだろう