僕はもういない

(ぬすまれてしまったあいでんてぃてぃ)

盗まれてしまった アイデンティティ

(こげるせんにちかちもなにもない)

焦げる千日 価値も何も無い

(ゆめみがちなしょうねんのめは)

夢見がちな少年の目は

(いつのまににごりよどむ)

いつのまに 濁り淀む

(つむいできたことばたちは)

紡いできた言葉たちは

(いろをなくしかわいたままたたずんでいる)

色を無くし 乾いたまま佇んでいる

(かがやいていたはずのかこが)

輝いていたはずの過去が

(えがおでさらりときずをえぐる)

笑顔で さらりと 傷を抉る

(おもいをかくせば)

想いを隠せば

(なかったことにできるとおもったの)

無かったことに出来ると思ったの？

(こころはそんなにきようにできない)

心はそんなに器用に出来ない

(わかってるだろう)

分かってるだろう

(ふざけたかめんを)

巫山戯た仮面を

(はずすことがそんなにおそろしい)

外すことがそんなに怖ろしい？

(いつわらぬこえできみにつげさせてぼくはかわると)

偽らぬ声で 君に告げさせて 「僕は変わる」と

(たいだなたいだなたいだなたいだな)

怠惰な 怠惰な 怠惰な 怠惰な

(たいだなたいだなよぼうせん)

怠惰な 怠惰な 予防線

(たいだなたいだなたいだなたいだな)

怠惰な 怠惰な 怠惰な 怠惰な

(たいだなたいだなよぼうせん)

怠惰な 怠惰な 予防線

(なんどもかさねたよぼうせんの)

何度も重ねた予防線の

(そのうらにかくしたれっとうかんを)

その裏に隠した劣等感を

(かわれないじぶんのせんにゅうかんを)

変われない自分の先入観を

(まもってるたいだなよぼうせん)

守ってる怠惰な予防線

(まっさらなさばくに)

まっさらな砂漠に一人居るような

(かんかくになってしかいがくりあにひらけてく)

感覚になって 視界がクリアに開けてく

(いたみもいのりもうけいれよう)

痛みも祈りも 受け容れよう

(せんぼうもしっともくらうことで)

羨望も嫉妬も 喰らうことで

(おおきくそだつかて)

大きく育つ糧

(すべてのみこんで)

統べて飲み込んで

(いまにぬすみだすきみのこころを)

今に盗みだす 君の心を

(うばってうばわれて)

奪って 奪われて

(たましいにじょうとうなえさをやろう)

魂に上等な餌をやろう

(そのはてになにか)

その果てに何か

(てにのこるものがただこたえだろう)

手に残るものが ただ答えだろう

(くるしみをかいならしてににじんだちのあと)

苦しみを飼い慣らし 手に滲んだ血の跡

(いつかすんだひとみに)

いつか澄んだ瞳に

(うつるけしきかがやいていた)

映る景色 輝いていた

(おもいをかくせば)

想いを隠せば

(なかったことにできるとおもっていた)

無かったことに出来ると思っていた

(こころはそんなにきようにできない)

心はそんなに器用に出来ない

(もうわかってる)

もう分かってる

(ふざけたかめんは)

巫山戯た仮面は

(かたちさえきおくにのこっていない)

形さえ記憶に残っていない

(いつわらぬこえできみにつげたいま)

偽らぬ声で君に告げた今

(ぼくはもういない)

「僕はもういない」

(ぼくはもういない)

「僕はもういない」

(ぼくはもういない)

「僕はもういない」