九月の雨/太田裕美

(くるまのわいぱーすかしてみてたとかいにうずまくいるみねーしょん)

車のワイパーすかして見てた　都会にうずまくイルミネーション

(くちびるかみしめたくしーのなかであなたのじゅうしょをぽつりとつげた)

唇かみしめタクシーの中であなたの住所をポツリと告げた

(ｓｅｐｔｅｍｂｅｒｒａｉｎｒａｉｎくがつのあめはつめたくて)

September rain rain 九月の雨はつめたくて

(ｓｅｐｔｅｍｂｅｒｒａｉｎｒａｉｎおもいでにさえしみている)

September rain rain 思い出にさえしみている

(あいはこんなにつらいものならわたしひとりでいきてゆけない)

愛はこんなにつらいものなら私ひとりで生きてゆけない

(ｓｅｐｔｅｍｂｅｒｒａｉｎくがつのあめはつめたくて)

September rain 九月の雨はつめたくて

(がらすをとびさるこうえんどおりあなたとすわったいすもぬれてる)

ガラスをとびさる公園通り　あなたと座った椅子もぬれてる

(さっきのでんわであなたのかたのちかくでわらったひとはだれなの)

さっきの電話であなたの肩の近くで笑ったひとは誰なの

(ｓｅｐｔｅｍｂｅｒｒａｉｎｒａｉｎくがつのあめのしずけさが)

September rain rain 九月の雨の静けさが

(ｓｅｐｔｅｍｂｅｒｒａｉｎｒａｉｎかみのしずくをふるわせる)

September rain rain 髪のしずくをふるわせる

(あいがこんなにかなしいのならあなたのうでにたどりつけない)

愛がこんなに悲しいのならあなたの腕にたどりつけない

(ｓｅｐｔｅｍｂｅｒｒａｉｎくがつのあめのしずけさが)

September rain 九月の雨の静けさが

(きせつにあせないこころがあればひとってどんなにしあわせかしら)

季節にあせない心があればひとってどんなに幸せかしら

(らいとにうかんでながれるかさにあのひのふたりがみえるきもした)

ライトに浮かんで流れる傘にあの日のふたりが見える気もした

(ｓｅｐｔｅｍｂｅｒｒａｉｎｒａｉｎくがつのあめはやさしくて)

September rain rain 九月の雨はやさしくて

(ｓｅｐｔｅｍｂｅｒｒａｉｎｒａｉｎなみだもあらいながすのね)

September rain rain 涙も洗い流すのね

(あいがきのうをけしてゆくならわたしあしたにあるいてくだけ)

愛が昨日を消してゆくなら私明日に歩いてくだけ

(ｓｅｐｔｅｍｂｅｒｒａｉｎくがつのあめはつめたくて)

September rain 九月の雨はつめたくて

(ｓｅｐｔｅｍｂｅｒｒａｉｎくがつのあめはやさしくて)

September rain 九月の雨はやさしくて