ピノッキオの冒険 26

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問題文
(じぇぺっとじいさんがなみにのみこまれるのをみたぴのっきおは)
ジェペット爺さんが波に飲み込まれるのを見たピノッキオは
(われをわすれてうみへとびこむと、こぶねがしずんだあたりをめざして)
我を忘れて海へ飛び込むと、小舟が沈んだあたりを目指して
(ちからいっぱいおよぎはじめました。)
力いっぱい泳ぎ始めました。
(でもかぜはしだいにひどくなるばかり。)
でも風は次第にひどくなるばかり。
(やがてまっくろなそらに、ちかちかといなずまがひかりはじめたかとおもうまもなく)
やがて真っ黒な空に、ちかちかと稲妻が光り始めたかと思うまもなく
(たたきつけるようにあめがふってきました。)
たたきつけるように雨が降ってきました。
(なみにもまれ、あめにうたれて、なんどもおぼれそうになりながら)
波にもまれ、雨に打たれて、何度もおぼれそうになりながら
(てあしをばたばたとやっているうちに、ぴのっきおはとうとう)
手足をばたばたとやっているうちに、ピノッキオはとうとう
(なにもわからなくなって、くらいうみのうえをおきへおきへとながされはじめました。)
何もわからなくなって、暗い海の上を沖へ沖へと流され始めました。
(それから、どれくらいたったでしょう。)
それから、どれくらいたったでしょう。
(きがついてみると、ぴのっきおはいつのまにか、)
気がついてみると、ピノッキオはいつの間にか、
(はなれこじまのはまべにうちあげられていました。)
離れ小島の浜辺に打ち上げられていました。
(あらしはよるのうちにおさまったとみえて、そらにはおひさまがかがやいています。)
嵐は夜のうちにおさまったとみえて、空にはお日様が輝いています。
(「やれやれ、たすかった」ほっとしたぴのっきおは、ぬれたふくを)
「やれやれ、助かった」ほっとしたピノッキオは、濡れた服を
(ひのあたるところへひろげると、ぐったりとすなはまにこしをおろしました。)
日の当たるところへ広げると、ぐったりと砂浜に腰を下ろしました。
(「さあて、たすかったのはいいけれど、ここはいったいどこなんだろう。)
「さあて、助かったのはいいけれど、ここは一体どこなんだろう。
(ちかくをきせんでもとおりかかるといいんだけどなあ」)
近くを汽船でも通りかかるといいんだけどなあ」
(でもうみのうえには、かもめたちがえさをさがしてとびまわっているばかり。)
でも海の上には、カモメたちがエサを探して飛び回っているばかり。
(どんなにながめまわしても、きせんどころかつりぶねのかげひとつみえませんでした。)
どんなに眺めまわしても、汽船どころか釣り船の影一つ見えませんでした。
(そのとき、うみのなかからひょっこりといっぴきのいるかがかおをだしました。)
その時、海の中からひょっこりと一匹のイルカが顔を出しました。
(ぴのっきおはよろこんで、いるかにこえをかけました。)
ピノッキオは喜んで、イルカに声を掛けました。
(「いるかくん、いるかくん、おねがいがあるんだけど」)
「イルカくん、イルカくん、お願いがあるんだけど」
(「はいはい、どんなことでしょう」)
「はいはい、どんなことでしょう」
(「どこか、このさきにあるかいがんまでぼくをつれていってくれないかな。)
「どこか、この先にある海岸まで僕を連れて行ってくれないかな。
(きみのせなかにぼくをのっけてね」)
君の背中に僕を乗っけてね」
(「かいがんといいますと、どこのかいがんです?」)
「海岸と言いますと、どこの海岸です?」
(「うーん」ぴのっきおはこまってかんがえこみました。)
「うーん」ピノッキオは困って考え込みました。
(「あいにく、どこのかいがんなんだか、ぼくにもはっきりとはわからないんだ。)
「あいにく、どこの海岸なんだか、僕にもはっきりとはわからないんだ。
(なみにさらわれてしらないうちに、ここまでながされてきてしまったんでね」)
波にさらわれて知らないうちに、ここまで流されてきてしまったんでね」
(「それじゃ、どうにもなりませんね。そんなはっきりしないことでは、わたしだって)
「それじゃ、どうにもなりませんね。そんなはっきりしないことでは、私だって
(どこへあなたをつれていってあげたらいいのか、わかりませんもの。)
どこへあなたをつれていってあげたらいいのか、わかりませんもの。
(さて、ほかにごようがないようでしたらわたしはこれでしつれいしますよ」)
さて、ほかにご用がないようでしたら私はこれで失礼しますよ」
(「あっ、まって。もうひとつだけおしえてよ。)
「あっ、待って。もうひとつだけ教えてよ。
(このしまにひとのすんでいるところがあるかどうか、きみしらないか?」)
この島に人の住んでいるところがあるかどうか、君しらないか?」
(「きいたところでは「はたらきまち」というまちがあるそうですがねえ。)
「聞いたところでは『働き町』という町があるそうですがねえ。
(わたしは、むろんいったことはありませんけど」)
私は、無論行ったことはありませんけど」
(「「はたらきまち」だって?なんだかかわったなまえだねえ。)
「『働き町』だって?なんだか変わった名前だねえ。
(はたらきばちでもすんでいるのかしら」)
働きバチでも住んでいるのかしら」
(「それは、どうだかしりません。いってみるきがあるのなら、)
「それは、どうだか知りません。行ってみる気があるのなら、
(そのみちをどこまでもまっすぐにいってごらんなさい」)
その道をどこまでもまっすぐに行ってごらんなさい」
(「うん、ぼくちょっといってみる。いるかくん、どうもいろいろありがとう」)
「うん、僕ちょっと行ってみる。イルカくん、どうもいろいろありがとう」
(ぴのっきおはかわいたふくをきこむと、さっそくいるかにおしえてもらったみちを)
ピノッキオは乾いた服を着こむと、さっそくイルカに教えてもらった道を
(とことことあるきはじめました。)
とことこと歩き始めました。
(いちじかんほどあるきつづけて、ぴのっきおはまちにつきました。)
一時間ほど歩き続けて、ピノッキオは町に着きました。
(とおりにもいえのなかにも、ひとのすがたがおおぜいみうけられるところをみると、)
通りにも家の中にも、人の姿が大勢見受けられるところを見ると、
(どうやらここは、はちのまちではなさそうです。)
どうやらここは、ハチの町ではなさそうです。
(「へんだなあ。それじゃ、どうして「はたらきまち」なんていうのだろう」)
「変だなあ。それじゃ、どうして『働き町』なんていうのだろう」
(しばらくまちのようすをながめているうちに、ぴのっきおにもやっとわけがわかりました)
しばらく町の様子を眺めているうちに、ピノッキオにもやっと訳がわかりました
(このまちのひとたちは、どのひともどのひとも、おもそうなにもつをかついだり)
この町の人たちは、どの人もどの人も、重そうな荷物を担いだり
(あちらからこちらへとしなものをはこんだり、そろっていっしょうけんめいにはたらいているのです。)
あちらからこちらへと品物を運んだり、揃って一生懸命に働いているのです。
(「おやおや、つまらないところへきてしまったぞ」)
「おやおや、つまらないところへ来てしまったぞ」
(はたらくことのきらいなぴのっきおは、すぐにもこんなところからは)
働くことの嫌いなピノッキオは、すぐにもこんな所からは
(にげだしてやろうとかんがえました。)
逃げ出してやろうと考えました。
(でもぴのっきおは、またおなかがぺこぺこになっていました。)
でもピノッキオは、またお腹がぺこぺこになっていました。
(なにしろはとといっしょにえんどうまめをたべてからなんにもおなかのなかへいれていないのです)
何しろ鳩と一緒にえんどう豆を食べてから何にもお腹の中へいれていないのです
(そのときぴのっきおのそばを、せきたんやさんがせきたんをつんだくるまを)
その時ピノッキオのそばを、石炭屋さんが石炭を積んだ車を
(おもそうにひっぱりながらとおりかかりました。)
重そうに引っぱりながら通りかかりました。
(ぴのっきおはもじもじしながら、せきたんやさんのめのまえにぼうしをつきだしました。)
ピノッキオはもじもじしながら、石炭屋さんの目の前に帽子を突き出しました。
(「おじさん、おじさん、すみませんがぱんをかうおかねをめぐんでくれませんか。)
「おじさん、おじさん、すみませんがパンを買うお金を恵んでくれませんか。
(ぼく、おなかがぺこぺこなんです」)
僕、お腹がぺこぺこなんです」
(「いいとも、いいとも、めぐんであげよう。)
「いいとも、いいとも、恵んであげよう。
(そのかわり、ぼうやもくるまをひくてつだいをしておくれ」)
そのかわり、坊やも車を引く手伝いをしておくれ」
(「いいえ、そんなことはごめんです。)
「いいえ、そんなことはごめんです。
(ぼくはまだ、くるまなんていちどもひいたことがありませんもの」)
僕はまだ、車なんて一度も引いたことがありませんもの」
(「それなら、かってにするがいい」せきたんやさんはおこっていってしまいました。)
「それなら、勝手にするがいい」石炭屋さんは怒って行ってしまいました。
(ぴのっきおはあきらめずに、そばをとおりかかるひとをつかまえては、)
ピノッキオはあきらめずに、そばを通りかかる人を捕まえては、
(あわれっぽいこえでおかねをせびりました。)
哀れっぽい声でお金をせびりました。
(でも、まちのひとたちのこたえはどれもこれもおなじでした。)
でも、町の人たちの答えはどれもこれもおなじでした。
(「きみきみ、おかねをねだったりしてはずかしいとはおもわないのかい?)
「きみきみ、お金をねだったりして恥ずかしいとは思わないのかい?
(きみもはたらいたらいいじゃないか」)
君も働いたらいいじゃないか」
(「このまちにはいじわるしかすんでいないみたいだなあ」)
「この町には意地悪しか住んでいないみたいだなあ」
(ぴのっきおはがっかりして、みちばたにこしをおろしました。)
ピノッキオはがっかりして、道端に腰を下ろしました。