アンチサイクロン

(あなたにむけたひみつのおと)

あなたに向けた秘密の音

(ことばがそびえるまちでまたあえるまで)

言葉が聳える街でまた会えるまで

(ちらばったあまかぜのおとしもの)

散らばった雨風の落とし物

(いつでものめるようにすいとうにあつめていけ)

いつでも飲めるように水筒に集めていけ

(せっしゅしてせっしゅしていきができるように)

摂取して摂取して息ができるように

(かぜぎみやけたこえにならぬように)

風邪気味、焼けた声にならぬように

(みにまとうあこがれとばいばいするために)

身に纏うあこがれとバイバイするために

(はきだしたなみだにちょっとじゃまをするように)

吐き出した涙にちょっと邪魔をするように

(のこるなつのはしっこで)

残る夏の端っこで

(あなたがもとめるとおもいこんでだまっているわ)

あなたが求めると思い込んで黙っているわ

(えんてんかになれたあなたといつでもさけべるように)

炎天下に慣れたあなたといつでも叫べるように

(うけとったかなしみでこえをうるおしておくよ)

受け取った悲しみで声を潤しておくよ

(いつかぬれぬれになってしまったときのために)

いつか濡れ濡れになってしまったときのために

(じゅんかんするかんじょうをずっとずっとまっていたい)

循環する感情をずっとずっと待っていたい

(かさをなくしてしみこんだぶんだけ)

傘を失くして浸み込んだ分だけ

(だれもわかりやしないけしきをみれるのよ)

誰もわかりやしない景色を見れるのよ

(せっしゅしてせっしゅしていきができるように)

摂取して摂取して息ができるように

(つくりかけのことばをまもりぬくために)

つくりかけの言葉を守り貫くために

(なぞってなぞってきれいにうつすように)

なぞってなぞって綺麗にうつすように

(とぎれとぎれのなみだにそっとふれるように)

途切れ途切れのナミダにそっと触れるように

(のこるなつのはしっこでまたきかせてあげたかった)

残る夏の端っこで　また聴かせてあげたかった

(えんてんかになれたあなたといつでもさけべるように)

炎天下に慣れたあなたといつでも叫べるように

(うけとったかなしみでめろでぃをくりかえすよ)

受け取った悲しみでメロディを繰り返すよ

(えんてんかになれたあなたといつでもさけべるように)

炎天下に慣れたあなたといつでも叫べるように

(うけとったかなしみもいずれなくなってしまうよ)

受け取った悲しみもいずれなくなってしまうよ

(いつかぬれぬれになってしまったときのために)

いつか濡れ濡れになってしまったときのために

(じゅんかんするかんじょうをずっとずっときたいしていた)

循環する感情をずっとずっと期待していた

(いつかわたしたかったふたりだけのおと)

いつか渡したかったふたりだけの音

(もうひつようないけれどずっとずっともっていたい)

もう必要ないけれどずっとずっと持っていたい

(なみだをのみほしてあたしはおわりをむかえる)

なみだを飲み干してあたしは終わりを迎える？

(ことばがそびえるまちのなかでしずかにねむるの)

言葉が聳える街の中で静かに眠るの

(またまたあえるまで)

また、また会えるまで！