∥ 「トリセツ」 (西野　カナ)

(このたびはこんなわたしをえらんでくれてどうもありがとう)

この度はこんな私を選んでくれてどうもありがとう。

(ごしようのまえにこのとりあつかいせつめいしょをよくよんで)

ご使用の前にこの取扱説明書をよく読んで

(ずっとただしくやさしくあつかってね)

ずっと 正しく 優しく 扱ってね。

(いってんものにつきへんぴんこうかんはうけつけませんごりょうしょうください)

一点物につき返品交換は受け付けません。ご了承ください。

(きゅうにふきげんになることがあります)

急に不機嫌になることがあります。

(わけをきいても)

理由(わけ)を聞いても

(こたえないくせにほっとくとおこります)

答えないくせに放っとくと怒ります。

(いつもごめんね)

いつもごめんね。

(でもそんなときはこりずに)

でも そんな時は懲りずに

(とことんつきあってあげましょう)

とことん付き合ってあげましょう。

(ていきてきにほめるとながもちします)

定期的に褒めると長持ちします。

(つめがきれいとか)

爪がキレイとか

(ちいさなへんかにもきづいてあげましょう)

小さな変化にも気づいてあげましょう。

(ちゃんとみていて)

ちゃんと見ていて。

(でもふとったとかよけいな)

でも 太ったとか余計な

(ことはきづかなくていいからね)

ことは気付かなくていいからね。

(もしもすこしふるくなってきて)

もしも 少し古くなってきて

(めうつりするときは)

目移りする時は

(ふたりがはじめてであった)

ふたりが初めて出逢った

(あのひをおもいだしてね)

あの日を思い出してね。

(これからもどうぞよろしくね)

これからもどうぞよろしくね。

(こんなわたしだけどわらってゆるしてね)

こんな私だけど笑って許してね。

(ずっとたいせつにしてね)

ずっと大切に してね。

(えいきゅうほしょうのわたしだから)

永久保証の私だから。 @2

(いがいといちりんのはなにもきゅんとします)

意外と一輪の花にもキュンとします。

(なんでもないひの)

何でも無い日の

(ちょっとしたぷれぜんとがこうかてきです)

ちょっとしたプレゼントが効果的です。

(せんすはだいじ)

センスは大事。

(でもみじかくてもへたでも)

でも 短くても下手でも

(てがみがいちばんうれしいものよ)

手紙が一番嬉しいものよ。

(もしもなみだにぬれてしまったら)

もしも 涙に濡れてしまったら

(やさしくふきとって)

優しく拭き取って

(ぎゅっとつよくだきしめて)

ギュッと 強く抱きしめて

(あなたにしかなおせないから)

あなたにしか直せないから。

(これからもどうぞよろしくね)

これからもどうぞよろしくね。

(こんなわたしだけどわらってうなずいて)

こんな私だけど笑って頷いて。

(ずっとたいせつにしてね)

ずっと大切に してね。

(えいきゅうほしょうのわたしだから)

永久保証の私だから。 @2.5

(たまにはりょこうにもつれてって)

たまには旅行にも連れてって

(きねんびにはおしゃれなでぃなーを)

記念日にはオシャレなディナーを

(がらじゃないといわず)

柄じゃないと 言わず

(かっこよくえすこーとして)

カッコよくエスコートして

(ひろいこころとふかいあいで)

広い心と深い愛で

(ぜんぶうけとめて)

全部受け止めて @

(これからもどうぞよろしくね)

これからもどうぞよろしくね。

(こんなわたしだけどわらってゆるしてね)

こんな私だけど笑って許してね。

(ずっとたいせつにしてね)

ずっと大切に してね。

(えいきゅうほしょうのわたしだから)

永久保証の私だから。