怪人二十面相24

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問題文

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(たぶん、さいぜんのてしたのものとのかいわをもれきいて、それと、)

たぶん、さいぜんの手下の者との会話をもれ聞いて、それと、

(さっしたのでしょう。)

察したのでしょう。

(「おもちゃでないというしょうこを、みせてあげようか。」)

「おもちゃでないというしょうこを、見せてあげようか。」

(そういったかとおもうと、かんのんさまのみぎてがひょいとうごきました。)

そういったかと思うと、観音さまの右手がヒョイと動きました。

(と、どうじに、はっととびあがるようなおそろしいものおと。へやのいっぽうの)

と、同時に、ハッととびあがるようなおそろしい物音。部屋のいっぽうの

(まどがらすががらがらとくだけおちました。ぴすとるからは、じつだんが)

窓ガラスがガラガラとくだけ落ちました。ピストルからは、実弾が

(とびだしたのです。)

とびだしたのです。

(いっすんほうしのかんのんさまは、めちゃめちゃにとびちるがらすのはへんを、)

一寸法師の観音さまは、めちゃめちゃにとびちるガラスの破片を、

(ちらとみやったまま、すばやくぴすとるのねらいをもとにもどし、)

チラと見やったまま、すばやくピストルのねらいをもとにもどし、

(いんどじんみたいなまっくろなかおで、うすきみわるくにやにやとわらいました。)

インド人みたいなまっ黒な顔で、うすきみ悪くニヤニヤと笑いました。

(みるとぞくのむねにつきつけられたぴすとるのつつぐちからは、まだ)

見ると賊の胸につきつけられたピストルの筒口からは、まだ

(うすあおいけむりがたちのぼっています。)

うす青い煙がたちのぼっています。

(にじゅうめんそうは、このくろいかおをしたちいさなかいじんぶつのきもったまが、)

二十面相は、この黒い顔をした小さな怪人物の肝ったまが、

(おそろしくなってしまいました。)

おそろしくなってしまいました。

(こんなめちゃくちゃならんぼうものは、なにをしだすかしれたものではない。)

こんなめちゃくちゃならんぼう者は、何をしだすかしれたものではない。

(ほんとうにぴすとるでうちころすきかもしれぬ。たといそのだんがんは)

ほんとうにピストルでうちころす気かもしれぬ。たといその弾丸は

(うまくのがれたとしても、このうえあんなおおきなものおとをたてられては、)

うまくのがれたとしても、このうえあんな大きな物音をたてられては、

(ふきんのじゅうみんにあやしまれて、どんなことになるかもしれぬ。)

付近の住民にあやしまれて、どんなことになるかもしれぬ。

(「しかたがない。だいやもんどはかえしてやろう。」)

「しかたがない。ダイヤモンドはかえしてやろう。」

(ぞくはあきらめたようにいいすてて、へやのすみのおおきなつくえのまえへいき、)

賊はあきらめたようにいいすてて、部屋のすみの大きな机の前へ行き、

など

(つくえのあしをくりぬいたかくしひきだしから、ろっこのほうせきをとりだすと、)

机の足をくりぬいたかくし引きだしから、六個の宝石をとりだすと、

(てのひらにのせて、かちゃかちゃいわせながらもどってきました。)

てのひらにのせて、カチャカチャいわせながらもどってきました。

(だいやもんどは、ぞくのてのなかでおどるたびごとに、ゆかのろうそくの)

ダイヤモンドは、賊の手の中でおどるたびごとに、床のろうそくの

(ひかりをうけて、ぎらぎらとにじのようにかがやいています。)

光をうけて、ギラギラと虹のようにかがやいています。

(「さあ、これだ。よくしらべてうけとりたまえ。」)

「さあ、これだ。よくしらべて受けとりたまえ。」

(いっすんほうしのかんのんさまは、ひだりてをのばして、それをうけとると、ろうじんの)

一寸法師の観音さまは、左手をのばして、それを受けとると、老人の

(ようなしわがれごえで、わらいました。)

ようなしわがれ声で、笑いました。

(「ははは・・・・・・、かんしん、かんしん、さすがのにじゅうめんそうも、やっぱりいのちはおしいと)

「ハハハ……、感心、感心、さすがの二十面相も、やっぱり命はおしいと

(みえるね。」)

みえるね。」

(「うむ、ざんねんながら、かぶとをぬいだよ。」)

「ウム、ざんねんながら、かぶとをぬいだよ。」

(ぞくは、くやしそうにくちびるをかみながら、)

賊は、くやしそうにくちびるをかみながら、

(「ところで、いったんきみはなにものだね。このにじゅうめんそうをこんなめに)

「ところで、いったんきみは何者だね。この二十面相をこんなめに

(あわせるやつがあろうとは、おれもいがいだったよ。こうがくのためになまえを)

あわせるやつがあろうとは、おれも意外だったよ。後学のために名まえを

(おしえてくれないか。」)

教えてくれないか。」

(「ははは・・・・・・、おほめにあずかって、こうえいのいたりだね。なまえかい。)

「ハハハ……、おほめにあずかって、光栄のいたりだね。名まえかい。

(それはきみがろうやへはいってからのおたのしみにのこしておこう。)

それはきみが牢屋へはいってからのおたのしみに残しておこう。

(おまわりさんがおしえてくれることだろうよ。」)

おまわりさんが教えてくれることだろうよ。」

(かんのんさまは、かちほこったようにいいながら、やっぱり、ぴすとるを)

観音さまは、勝ちほこったようにいいながら、やっぱり、ピストルを

(かまえたまま、へやのでぐちのほうへ、じりじりとあとじさりを)

かまえたまま、部屋の出口のほうへ、ジリジリとあとじさりを

(はじめました。)

はじめました。

(ぞくのそうくつはつきとめたし、だいやもんどはとりもどしたし、)

賊の巣くつはつきとめたし、ダイヤモンドはとりもどしたし、

(あとはぶじにこのあばらやをでて、ふきんのけいさつへかけこみさえすれば)

あとはぶじにこのあばらやを出て、付近の警察へかけこみさえすれば

(よいのです。)

よいのです。

(このかんのんさまにへんそうしたじんぶつがなにものであるかは、どくしゃしょくん、とっくに)

この観音さまに変装した人物が何者であるかは、読者諸君、とっくに

(ごしょうちでしょう。こばやししょうねんはかいとうにじゅうめんそうをむこうにまわして、)

ご承知でしょう。小林少年は怪盗二十面相を向こうにまわして、

(みごとなしょうりをおさめたのです。そのうれしさは、どれほどでしたろう。)

みごとな勝利をおさめたのです。そのうれしさは、どれほどでしたろう。

(どんなおとなもおよばぬおおてがらです。)

どんなおとなもおよばぬ大手がらです。

(ところが、かれがいま、に、さんぽでへやをでようとしていたとき、)

ところが、彼が今、二、三歩で部屋を出ようとしていたとき、

(とつぜん、いようなわらいごえがひびきわたりました。みると、ろうじんの)

とつぜん、異様な笑い声がひびきわたりました。見ると、老人の

(にじゅうめんそうが、おかしくてたまらぬというように、おおぐちあいてわらっているのです。)

二十面相が、おかしくてたまらぬというように、大口あいて笑っているのです。

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