怪人二十面相66

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問題文

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(「それがね、やっぱりにじゅうめんそうのおやぶんだ、うまいてだてをくふうしたんだよ。)

「それがね、やっぱり二十面相の親分だ、うまい手だてを工夫したんだよ。

(というのはね、こぶんのなかに、すてきもねえうつくしいおんながあるんだ。)

というのはね、子分のなかに、すてきもねえ美しい女があるんだ。

(そのおんなを、どっかのわかいおくさんにしたてて、あけちのやろうのよろこびそうな、)

その女を、どっかの若い奥さんにしたてて、明智の野郎の喜びそうな、

(こみいったじけんをこしらえてたんていをたのみにいかせんだ。)

こみいった事件をこしらえて探偵をたのみに行かせんだ。

(そして、すぐいえをしらべてくれといって、あいつをじどうしゃにのせて)

そして、すぐ家をしらべてくれといって、あいつを自動車に乗せて

(つれだすんだ。そのおんなといっしょにだよ。むろんじどうしゃのうんてんしゅも)

つれだすんだ。その女といっしょにだよ。むろん自動車の運転手も

(なかまのひとりなんだ。)

仲間のひとりなんだ。

(むずかしいじけんのだいすきなあいつのこった。それに、あいてがかよわい)

むずかしい事件の大すきなあいつのこった。それに、相手がかよわい

(おんななんだから、ゆだんをして、このけいかくには、ひっかかるにきまっているよ。)

女なんだから、ゆだんをして、この計画には、ひっかかるにきまっているよ。

(で、おれたちのしごとはというと、ついこのさきのせいざんぼちへさきまわりをして、)

で、おれたちの仕事はというと、ついこの先の青山墓地へ先まわりをして、

(あけちをのせたじどうしゃがやってくるのをまっているんだよ。あすこを)

明智を乗せた自動車がやってくるのを待っているんだよ。あすこを

(とおらなければならないようなみちじゅんにしてあるんだ。)

通らなければならないような道順にしてあるんだ。

(おれたちのまっているまえへくると、じどうしゃがぴったりとまる。すると)

おれたちの待っている前へ来ると、自動車がピッタリとまる。すると

(おれときみとが、りょうがわからどあをあけて、くるまのなかへとびこみ、)

おれときみとが、両がわからドアをあけて、車の中へとびこみ、

(あけちのやつをみうごきのできないようにして、ますいじゅうをかがせると)

明智のやつを身動きのできないようにして、麻酔銃をかがせると

(いうだんどりなんだ。ますいじゅうもちゃんとここによういしている。)

いうだんどりなんだ。麻酔銃もちゃんとここに用意している。

(それから、ぴすとるがにちょうあるんだ。もうひとりなかまがくることに)

それから、ピストルが二丁あるんだ。もうひとり仲間が来ることに

(なっているもんだから。)

なっているもんだから。

(しかし、かまやしないよ。そいつはあけちにうらみがあるわけでも)

しかし、かまやしないよ。そいつは明智にうらみがあるわけでも

(ないんだから、きみにてがらをさせてやるよ。)

ないんだから、きみに手がらをさせてやるよ。

など

(さあ、これがぴすとるだ。」)

さあ、これがピストルだ。」

(こじきにばけたおとこは、そういって、やぶれたきもののふところから、いっちょうの)

乞食に化けた男は、そういって、やぶれた着物のふところから、一丁の

(ぴすとるをとりだし、あかいにわたしました。)

ピストルをとりだし、赤井にわたしました。

(「こんなもの、おらあうったことがねえよ。どうすりゃいいんだい。」)

「こんなもの、おらあうったことがねえよ。どうすりゃいいんだい。」

(「なあに、だんがんははいってやしない。ひきがねにゆびをあててうつような)

「なあに、弾丸ははいってやしない。引き金に指をあててうつような

(かっこうをすりゃいいんだ。にじゅうめんそうのおやぶんはね、ひとごろしがだいきらい)

かっこうをすりゃいいんだ。二十面相の親分はね、人殺しが大きらい

(なんだ。このぴすとるはただおどかしだよ。」)

なんだ。このピストルはただおどかしだよ。」

(だんがんがはいっていないときいて、あかいはふまんらしいかおをしましたが、)

弾丸がはいっていないと聞いて、赤井は不満らしい顔をしましたが、

(ともかくもぽけっとにおさめ、)

ともかくもポケットにおさめ、

(「じゃ、まだすこしはやすぎる。ななじはんというやくそくだよ。それよりすこし)

「じゃ、まだ少し早すぎる。七時半という約束だよ。それより少し

(おくれるかもしれない。まだにじかんもある。どっかでめしをくって、)

おくれるかも知れない。まだ二時間もある。どっかで飯を食って、

(ゆっくりでかけよう。」)

ゆっくり出かけよう。」

(こじきはいいながら、こわきにかかえていた、きたならしいふろしき)

乞食はいいながら、小わきにかかえていた、きたならしいふろしき

(つつみをほどくと、なかからいちまいのつりがねまんとをだして、それをやぶれた)

包みをほどくと、中から一枚の釣り鐘マントを出して、それをやぶれた

(きもののうえから、はおりました。)

着物の上から、はおりました。

(ふたりが、もよりのやすしょくどうでしょくじをすませ、あおやまぼちへたどりついた)

ふたりが、もよりの安食堂で食事をすませ、青山墓地へたどりついた

(ときには、とっぷりひがくれて、まばらながいとうのほかはしんのやみ、)

ときには、トップリ日が暮れて、まばらな街頭のほかは真のやみ、

(おばけでもでそうなさびしさでした。)

お化けでも出そうなさびしさでした。

(やくそくのばしょというのは、ぼちのなかでももっともさびしいわきみちで、)

約束の場所というのは、墓地の中でももっともさびしいわき道で、

(よいのうちでもめったにじどうしゃのとおらぬ、やみのなかです。)

宵のうちでもめったに自動車の通らぬ、やみの中です。

(ふたりはそのやみのどてにこしをおろして、じっとときのくるのをまって)

ふたりはそのやみの土手に腰をおろして、じっと時のくるのを待って

(いました。)

いました。

(「おそいねえ。だいいち、こうしているとさむくってたまらねえ。」)

「おそいねえ。第一、こうしていると寒くってたまらねえ。」

(「いや、もうじきだよ。さっきぼちのいりぐちのところのみせやのとけいを)

「いや、もうじきだよ。さっき墓地の入り口のところの店屋の時計を

(みたらななじにじゅっぷんだった。あれからもうじゅっぷんいじょう、たしかにたっているから、)

見たら七時二十分だった。あれからもう十分以上、たしかにたっているから、

(いまにやってくるぜ。」)

今にやってくるぜ。」

(ときどきぽつりぽつりとはなしあいながら、またじゅっぷんほどまつうちに、)

ときどきポツリポツリと話しあいながら、また十分ほど待つうちに、

(とうとうむこうからじどうしゃのへっどらいとがみえはじめました。)

とうとう向こうから自動車のヘッド・ライトが見えはじめました。

(「おい、きたよ。きたよ、あれがそうにちがいない。しっかりやるんだぜ。」)

「おい、来たよ。来たよ、あれがそうにちがいない。しっかりやるんだぜ。」

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