怖い話《お祝いといえばお鍋よね》
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問題文
(これはわたしがこどものころにたいけんしたはなしです。)
これは私が子供の頃に体験した話です。
(とうじうちのきんじょにたいへんなかのわるいよめしゅうとめがいました。)
当時うちの近所に大変仲の悪い嫁姑がいました。
(とくにおしゅうとさんのよめいびりがひどく、)
特にお姑さんの嫁いびりが酷く、
(およめさんのなきごえやものがこわれるおとがたえませんでした。)
お嫁さんの泣き声や物が壊れる音が絶えませんでした。
(わたしもこどもこころにおよめさんにどうじょうしていましたがなにもできず、)
私も子供心にお嫁さんに同情していましたが何もできず、
(とうげこうちゅうにすれちがうとうつむくしかありません。)
登下校中にすれ違うと俯くしかありません。
(あるひのげこうちゅう、ひとりでつうがくろをあるいていると)
ある日の下校中、一人で通学路を歩いていると
(しょうすいしきったおよめさんがやってきました。)
憔悴しきったお嫁さんがやってきました。
(てにびにーるぶくろをさげているのでかいものがえりみたいです。)
手にビニール袋を提げているので買い物帰りみたいです。
(わたしは「こんにちは」とあたまをさげ、あしばやにとおりすぎようとしました。)
私は「こんにちは」と頭を下げ、足早に通り過ぎようとしました。
(「まって、aちゃん、ききたいことがあるの」)
「待って、Aちゃん、聞きたい事があるの」
(するとおよめさんによびとめられ、おもいがけないしつもんをされました。)
するとお嫁さんに呼び止められ、思いがけない質問をされました。
(「しぬほどきらいなひとがしんだらなにしたい?」)
「死ぬほど嫌いな人が死んだら何したい?」
(とっぴょうしもないしつもんにたじろいだものの、)
突拍子もない質問にたじろいだものの、
(およめさんのめがあまりにしんけんだったのでごまかすこともできず、)
お嫁さんの目があまりに真剣だったのでごまかす事もできず、
(せいいっぱいかんがえぬいてこたえをしぼりだしました。)
精一杯考え抜いて答えを絞り出しました。
(「ええと・・・しぬほどきらいだったらおいわいする、かな」)
「ええと・・・死ぬほど嫌いだったらお祝いする、かな」
(「それはめいあんだね、おいわいといえばおなべよね」)
「それは名案だね、お祝いと言えばお鍋よね」
(わたしのへんじにおよめさんはまんぞくしてくれたらしく、)
私の返事にお嫁さんは満足してくれたらしく、
(うってかわってじょうきげんなようすでかえっていきました。)
うってかわって上機嫌な様子で帰っていきました。
(すうじつご、おしゅうとさんがきゅうししました。)
数日後、お姑さんが急死しました。
(おやにつれられおそうしきにしゅっせきしたわたしは、はんかちにかおをふせてなくおよめさんを)
親に連れられお葬式に出席した私は、ハンカチに顔を伏せて泣くお嫁さんを
(こっそりうかがい、あるぎわくがつのっていくのをおさえきれませんでした。)
こっそりうかがい、ある疑惑が募っていくのを押さえきれませんでした。
(おそうしきのつぎのひ、おやのるすちゅうにおよめさんがたずねてきました。)
お葬式の次の日、親の留守中にお嫁さんが訪ねてきました。
(きがすすまないながらげんかんどあをあけると、およめさんはふたをしたなべをもち)
気が進まないながら玄関ドアを開けると、お嫁さんは蓋をした鍋を持ち
(「aちゃんにおすそわけよ」とみみうちしました。)
「Aちゃんにお裾分けよ」と耳打ちしました。
(およめさんにいわれておわんをもってくると、)
お嫁さんに言われてお椀を持ってくると、
(かのじょはおなべのふたをとってなかみをみせました。)
彼女はお鍋の蓋をとって中身を見せました。
(「よーくにこんだの、いいだしがとれてるはずよ」)
「よーく煮込んだの、いい出汁がとれてるはずよ」
(おなべのなかにはいはいがはいっていました。)
お鍋の中には位牌が入っていました。
(わたしはふるえるてでおわんをささげもち、)
私は震える手でお椀を捧げ持ち、
(およめさんがおたまですくってくれただしをもらいました。)
お嫁さんがお玉ですくってくれた出汁を貰いました。
(およめさんがさったのをかくにんごにそくおわんのなかみはすてました。)
お嫁さんが去ったのを確認後に即お椀の中身は捨てました。
(あれいらいかのじょとあっていませんが、いまもなべりょうりがにがてです。)
あれ以来彼女と会っていませんが、今も鍋料理が苦手です。
