変な恋 小酒井不木 ②

投稿者ヒマヒマ マヒマヒプレイ回数000
難易度(4.3) 2382打 長文タグ小酒井不木 小説 長文
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窩主買い・けいずかい:盗品と知りながら売買すること。 また、その商人。
順位 名前 スコア 称号 打鍵/秒 正誤率 時間(秒) 打鍵数 ミス 問題 日付
1 hayao 7718 8.0 96.2% 294.1 2363 93 50 2020/11/29
2 HAKU 7109 7.3 97.1% 324.9 2381 71 50 2020/11/28
3 nao 6933 S++ 7.2 95.7% 329.7 2393 107 50 2020/11/26
4 subaru 6864 S++ 7.2 95.2% 328.2 2370 117 50 2020/11/26
5 おっ 6660 S+ 7.1 93.7% 332.1 2369 157 50 2020/12/01

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問題文

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(ふたりはあった。そのとき、かのじょはまっふのなかに)

二人は逢った。その時、彼女はマッフの中に

(おそろしいどくやくのびんをたずさえていた。)

怖ろしい毒薬の瓶をたずさえていた。

(かのじょはいよいよしゅっぱつするにあたってかどでをいわうために)

彼女はいよいよ出発するに当ってかどでを祝うために

(しゅくはいをあげようではないかといいだし、)

祝盃をあげようではないかと言い出し、

(みずからたってとだなからいっこのさかずきとしろぶどうしゅのびんをもってきた。)

自ら立って戸棚から一個の盃と白葡萄酒の瓶を持って来た。

(ぐれーじーがぶどうしゅのせんをぬいたとき、)

グレージーが葡萄酒の栓を抜いたとき、

(「まあ、わたしとしたことが、たったひとつしかさかずきをもってこないなんて。)

「まあ、わたしとしたことが、たった一つしか盃を持って来ないなんて。

(ねえ、あなた、ちょいと、もうひとつとってきてください」)

ねえ、あなた、ちょいと、もう一つ取って来て下さい」

(と、かのじょはへいきをよそおっていった。)

と、彼女は平気を装って言った。

(ぐれーじーがさかずきをとりにいくと、)

グレージーが盃を取りに行くと、

(そのあいだにかのじょはてばやくどくやくのびんからさかずきのなかへどくえきをしたたらした。)

その間に彼女は手早く毒薬の瓶から盃の中へ毒液を滴らした。

(そうして、ぐれーじーがもどったとき、)

そうして、グレージーが戻ったとき、

(かのじょはそのさかずきへきいろのぶどうしゅをなみなみとそそいだ。)

彼女はその盃へ黄色の葡萄酒をなみなみと注いだ。

(「さあ、これをおあがりなさい」とかのじょはやさしくいった。)

「さあ、これをお上りなさい」と彼女はやさしく言った。

(ぐれーじーはうれしがり、)

グレージーは嬉しがり、

(「ありがとう、それじぁ、ふたりでこのさかずきをのもうよ。こいのさけだもの」)

「有難う、それじぁ、二人でこの盃を飲もうよ。恋の酒だもの」

(こういって、かれはそのめにこいのほのおをみなぎらせながら)

こういって、彼はその眼に恋の焔を漲らせながら

(まずさかずきをかのじょのくちもとにもっていった。)

先ず盃を彼女の口もとに持って行った。

(かのじょはぎょっとした。)

彼女はぎょっとした。

(「いけないいけない」とかのじょはおもわずさけんだ。)

「いけないいけない」と彼女は思わず叫んだ。

など

(「わたしはべつのさかずきでのむのよ。そそいでちょうだい」とこえふるわせていった。)

「わたしは別の盃でのむのよ。注いで頂戴」と声ふるわせて言った。

(「なぜ?」と、ぐれーじーのめにははじめてぎわくのいろがうかんだ。)

「何故?」と、グレージーの眼には始めて疑惑の色が浮んだ。

(「わたしがあなたのさかずきについであげたのだから、)

「わたしがあなたの盃についであげたのだから、

(あなたはわたしのさかずきにつぐのよ」)

あなたはわたしの盃につぐのよ」

(と、かのじょのこたえはしどろもどろであった。)

と、彼女の答はしどろもどろであった。

(それからぐれーじーはふかいなかおをしながらしずかにさかずきをくちびるのそばにもっていった。)

それからグレージーは不快な顔をしながら静かに盃を唇のそばに持って行った。

(そうして、かのじょのようすをみまもった。)

そうして、彼女の様子を見まもった。

(さかずきがくちびるにふれたときかのじょのかおいろがさっとかわった。)

盃が唇に触れたとき彼女の顔色がさっと変った。

(ぐれーじーはたちまちかのじょのおそろしいけいかくをみやぶった。)

グレージーは忽ち彼女の恐ろしい計画を見破った。

(そうして、いきなりさかずきをゆかのうえになげつけた。)

そうして、いきなり盃を床の上に投げつけた。

(「おれをころすつもりだったな。よし、ころすならころせ、おれもきさまをころしてやろう」)

「俺を殺すつもりだったな。よし、殺すなら殺せ、俺も貴様を殺してやろう」

(こういってかれはたちあがってかのじょのうでをぎゅっとつかんだ。)

こう言って彼は立ち上って彼女の腕をぎゅッとつかんだ。

(「あれーっ」とさけんでかのじょがしにものぐるいでふりはなすと、)

「あれーっ」と叫んで彼女が死物狂いで振りはなすと、

(かのじょのかたそでがぐれーじーのてにのこった。)

彼女の片袖がグレージーの手に残った。

(ぐれーじーはかのじょをおいかけた。)

グレージーは彼女を追いかけた。

(あわやかのじょがかれのてでとらえられんとしたとき、)

あわや彼女が彼の手で捕えられんとしたとき、

(ぐれーじーのめはきゅうにひかりをうしなって、ぜんしんをぐたりとさせ、)

グレージーの眼は急に光を失って、全身をぐたりとさせ、

(そばのいすのうえにたおれかかったのである。)

そばの椅子の上にたおれかかったのである。

(そうしてかのじょはここうをのがれてにげだすことができた。)

そうして彼女は虎口をのがれて逃げ出すことが出来た。

(よくじつぐれーじーのしたいがはっけんされた。)

翌日グレージーの死体が発見された。

(けいさつはかれのてにおんなのかたそでがにぎられていることと、)

警官は彼の手に女の片袖が握られていることと、

(ゆかのうえにさかずきがわれていることと、)

床の上に盃が割れていることと、

(つくえのうえにそそぎかけのさかずきのあることによって、)

机の上に注ぎかけの盃のあることによって、

(おおよそそのばのじょうけいをさっしたが、)

おおよそその場の状景を察したが、

(したいかいぼうのけっか、ちゅうどくのちょうこうははっけんされないで、)

死体解剖の結果、中毒の徴候は発見されないで、

(しいんはしんぞうまひだとわかった。)

死因は心臓麻痺だとわかった。

(かれのよわいしんぞうはげきじょうのためについにはたんをきたしたのである。)

彼の弱い心臓は激情のために遂に破綻を来たしたのである。

(そうしてけいさつではあいてのおんなにたいして、なんのてつづきもとらなかった。)

そうして警察では相手の女に対して、何の手続も取らなかった。

(はなしおわってみればかれのこいのけつまつはそんなにへんでもなさそうである。)

話し終って見れば彼の恋の結末はそんなに変でもなさそうである。

(むしろわたしのあたまがへんなのかもしれない。)

むしろ私の頭が変なのかもしれない。

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