薔薇の塔で眠る姫君
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歌詞(問題文)
(「おうもぉると」)
『オウモォルト』
(「のろいといわいのきょうかい。おとめがおちたやみ、ふかいまどろみのなか。)
「呪いと祝いの境界。乙女が落ちた闇、深い微睡みの中。
(ばらのとう、ねむるひめぎみ。きみはなぜ、このきょうかいをこえてしまったのか。)
薔薇の塔、眠る姫君。君は何故、此の境界を越えてしまったのか。
(さぁ、うたってごらん・・・」)
さぁ、唄ってごらん…」
(まどろみのもりにおどるひゃくのこどくと)
微睡みの森に踊る 百の孤独と
(つきかげにちょうはくちてしのゆめをみる)
月影に蝶は朽ちて 死の夢を見る
(ずぃーぷとぅしゅーると)
【七の罪科】
(のばらにだかれてねむるわけは)
野ばらに抱かれて眠る理由は――
(みずあびたははがきいたのはみごもりつげしかわずのこえ)
水浴びた妃が聴いたのは 身籠り告げし蛙の声
(「おのぞみのみこが、いちねんたたずに、おうまれになるでしょう」)
「お望みの御子が、一年経たずに、お生まれになるでしょう」
(よろこびてちちがもよおしたのはわたしのたんじょういわううたげ)
歓びて王が催したのは 姫の誕生祝う宴
(おうごんのさらがいちまいたりずにじけんはおこってしまった・・・・・・)
黄金の皿が一枚足りずに 事件は起こってしまった……
(ずぃーぷとぅしゅーると)
【七の罪科】
(こいもしらずにしせるおとめが)
恋も知らずに 死せる処女が
(ずぃーぷとぅしゅーると)
【七の罪科】
(のばらにだかれてねむるわけは)
野ばらに抱かれて 眠る理由は――
(「おおー、よくぞまいった」)
「おおー、よくぞ参った」
(「おまねきいただきこうえいですわへいか。)
「お招きいただき光栄ですわ陛下。
(ひめさまへのおいわいに、びとくをおおくりいたしましょう」)
姫様へのお祝いに、美徳をお送り致しましょう」
(「わたくしはびぼうを」)
「私は美貌を」
(「それではわたしはとみを」)
「それでは私は富を」
(「ではわたしからは」)
「では私からは―」
(「あーらこれはこれは、みなさまおそろいで。)
「あーらこれはこれは、皆様お揃いで。
(こよいもごきげんうるわしいようで、けっこうですこと。おっほっほっほ!)
今宵もご機嫌麗しいようで、結構ですこと。おっほっほっほ!
(まったく、いいつらのかわだね!」)
全く、いい面の皮だね!」
(「しつれいな!」)
「失礼な!」
(「くにじゅうにちらばる、じんつうりきをもつけんじょたちをすべて、まねいておきながら・・・)
「国中に散らばる、神通力を持つ賢女達を全て、招いておきながら…
(わたしだけまねかぬごうまんなるおうよ、いわいのえんせきにのろいをそえてやろう!)
私だけ招かぬ傲慢なる王よ、祝いの宴席に呪いを添えてやろう!
(ひめがいだくうんめい、わずかよめいじゅうごねん。)
姫が抱く運命、僅か余命十五年。
(つむにさされて、ゆかにたおれて、しぬがいい!」)
紡錘に刺されて、床に倒れて、死ぬがいい!」
(「いいえ)
「いいえ―
(あるてろーぜよ。ふきつなことのは、しりぞけよう。ひゃくねん。)
アルテローゼよ。不吉な言の葉、退けよう。百年。
(しんだとみせて、しんだいのうえ、ただねむるだけ!」)
死んだと見せて、寝台の上、唯眠るだけ!」
(「ならば、どちらのちからが、うわまわっているか)
「ならば、どちらの力が、上回っているか
(ああ、ながれるときのみぞしる・・・・・・」)
嗚呼、流れる時のみぞ識る……」
(「じゅうごねんごがたのしみだねぇ、あぷりこーぜ」)
「十五年後が楽しみだねぇ、アプリコーゼ」
(「うふふ。どうかしら。」)
「うふふ。どうかしら。」
(「おっほっほっほっほ!」)
「おっほっほっほっほ!」
(「あさとよるはくりかえす。)
『朝と夜は繰り返す。
(のぞもうとも、のぞまざろうとも。)
臨もうとも、望まざろうとも。
(こういんはやのごとくすぎさり、たいじゅにもいくつかのねんりんをきざむ。)
光陰は矢の如く過ぎ去り、大樹にも幾つかの年輪を刻む。
(よわいじゅうごのあさをむかえることとなった、そんなわたしが・・・・・・」)
齢十五の朝を迎えることとなった、そんな私が……』
(ずぃーぷとぅしゅーると)
【七の罪科】
(のばらにだかれてねむるわけは)
野ばらに抱かれて眠る理由は――
(「どきどきだわ・・・」)
「ドキドキだわ…」
(しょくだいのゆれるひかりほのぐらいやみをてらす)
燭台の揺れる焔 仄昏い闇を照らす
(いしかべのへやをまわりふるいとうへあがる)
石壁の部屋を廻り 古い塔へ上がる
(せまいねじのかいだんをのぼると)
狭い螺旋型の階段を昇ると
(へやのなかひとりろうばがあさをつむいでいた)
部屋の中独り 老婆が麻を紡いでいた
(「こんにちは、おばあさん。ここでなにしてるの?」)
「こんにちは、お婆さん。ここで何してるの?」
(「いとをとっておりますのじゃ」)
「糸を取っておりますのじゃ」
(「じゃあ、それなぁに?おもしろそうに、ぐるぐるはねまわっているもの!?)
「じゃあ、それなぁに?面白そうに、ぐるぐる跳ね回っている物!?
(あっ!・・・なに・・・ん・・・」)
あっ!…なに…ん…」
(「ひっひっひっひっひ・・・」)
「ひっひっひっひっひ…」
(「なるほど・・・それできみは、のばらにだかれたわけだね。)
「成る程…それで君は、野ばらに抱かれたわけだね。
(めざめへといたる、くちづけがほしいのかい?)
目覚めへと至る、口づけが欲しいのかい?
(だが、ざんねんながらわたしはきみのおうじさまじゃない。)
だが、残念ながら私は君の王子様じゃない。
(さあ、もうしばし、うんめいのあいてはゆめのせかいでまつものさ・・・」)
さあ、もうしばし、運命の相手は夢の世界で待つものさ…」
(ぼくのりそうのはなよめはどこにいるのだろう?)
僕の理想の花嫁は 何処にいるのだろう?
(ああにしもひがしもきたもみなみもあめにもまけずかぜにもまけず)
嗚呼 西も東も北も南も 雨にも負けず風にも負けず
(さがしたけれどみつからない・・・・・・とおもってたやさきにすばらしいうわさをきいた)
探したけれど見つからない……と思ってた矢先に素晴らしいうわさを聞いた――
(~のばらのいけがきにいだかれたはくあのしろ)
~野ばらの生垣に抱かれた白亜の城
(そらをのぞむばらのとうねむるうつくしいひめぎみ~)
空を望む薔薇の塔 眠る美しい姫君~
(ああただのばらひめのいいつたえをきいただけでうんめいかんじた)
嗚呼 唯 野ばら姫の伝説を聞いただけで運命感じた
(かのじょこそがきっとぼくのえりすなのだろう)
彼女こそがきっと僕の≪探し求めていた女性≫なのだろう
(ならばどんなこんなんものりこえてみせよう!)
ならばどんな困難も 乗り越えて見せよう!
(まよいのもりのきりがはれてゆく)
迷いの森の霧が晴れてゆく
(ぼくをいざなってくれるのか?いとしいひめのもとへ)
僕を誘ってくれるのか?愛しい姫のもとへ
(とげのいけがきがくちをあけてゆく)
棘の生垣が口を開けてゆく
(ぼくをみちびいてくれるのか?いとしいかのじょのもとへと)
僕を導いてくれるのか?愛しい彼女のもとへと――
(しょくだいのゆれるひかりまどろんだやみをてらす)
燭台の揺れる焔 微睡んだ闇を照らす
(いしかべのへやをとばし、ふるいとうへあがる。)
石壁の部屋を飛ばし、古い塔へ上がる。
(せまいねじのかいだんをのぼると)
狭い螺旋型の階段を昇ると――
(へやのなか、ひとり、おとめがよこたわっていた・・・・・・。)
部屋の中、一人、乙女が横臥っていた……。
(「さぁひめ、こころのじゅんびはよろしいかな?」)
「さぁ姫、心の準備は宜しいかな?」
(「いただきます」「んん」)
「いただきます」「んん」
(「ふくしゅうげきのはじまりだ・・・」)
「復讐劇の始まりだ…」
(あるすでぁくすびーだえん)
アルス デァ クス ビーダエン
(ぷりんつぇんでぃぷりんつぇすぃんヴぇっくて)
プリンツェン ディ プリンツェスィン ヴェックテ
(ふぇあどるてんでぃぬっつろすげヴぉるでねんヴぃるとろーぜん)
フェアドルテン ディ ヌッツロス ゲヴォルデネン ヴィルトローゼン
(うんとヴぉじーあいんすとぶりゅーえん)
ウント ヴォ ジー アインスト ブリューエン
(ぶりーぷしゅたおぷあらいん)
ブリープシュタオプ アライン
(あおほでぃめんしぇんいむしゅろす)
アオホ ディ メンシェン イム シュロス
(でぃふぃーるつーらんげいん)
ディ フィール ツー ランゲ イン
(てぃーふぇんしゅらーふふぇあふぁれんヴぁるでん)
ティーフェン シュラーフ フェアファレン ヴァルデン
(べがーねんいーぁはいてれすたげヴぇるく)
ベガーネン イーァ ハイテレス タゲヴェルク
(あるすヴぇーれえとヴぁすげしぇーえん)
アルス ヴェーレ エトヴァス ゲシェーエン
(ずぃーぷとぅしゅーると)
【七つの罪科】
(けだかきおうじょをのろうなんてごうまんなのはおまえのほうよ)
気高き王女を呪うなんて 傲慢なのはお前の方よ
(「だれぞ、あるてろーぜをとらえよ!)
「誰ぞ、アルテローゼを捕らえよ!
(もうにどとこのくにのつちはふめぬものとおもえ!」)
もう二度とこの国の土は踏めぬものと思え!」
(「のばらひめよ、わすれるな!おきみやげにもうひとつのろいをくれてやろう・・・。)
「野ばら姫よ、忘れるな!置き土産にもう一つ呪いをくれてやろう…。
(ふははは・・・はっはっは!あーっはっはっはっは!」)
フハハハ…ハッハッハ!アーッハッハッハッハ!」
(ずぃあばーなーむ.でぃのいげぼーれねぷりんつぇっすぃん)
ズィ アバーナーム.ディ ノイゲボーレネ プリンツェッスィン.
(うんとぜっつぇんずぃあおすいんでむヴぁると)
ウント ゼッツェン ズィ アオス イン デム ヴァルト
(「あれはころんでもただじゃおきないおんなね。うふふふふ!」)
「アレハ転ンデモタダジャ起キナイ女ネ。ウフフフフ!」
(「ごふじんがたのきょうじをきずつけると、おそろしいことになるんだね」)
「御婦人方の矜持を傷つけると、恐ろしいことになるんだね」
(「あら、とうぜんよ。うふふふふ!」)
「アラ、当然ヨ。ウフフフフ!」