着火、カウントダウン

(あおいよるにまちはまつりのよう)

蒼い夜に街は祭のよう

(そらをまたぐろけっとがいま)

宇宙を跨ぐロケットが今

(ぼくのめのまえでひとつかたちになる)

僕の目の前で一つ形になる

(かたちをみせた)

形を見せた

(これでぼくもそらをとべるといった)

これで僕も空を飛べると言った

(はちがつまつのさいごに)

八月末の最期に

(あしたしたいことばっかはなすぼくを)

明日したいことばっか話す僕を、

(きみはそらにとばしてく)

君は空に飛ばしてく

(ずっとしたいことなんてない)

ずっとしたいことなんてない

(きょうもしのうとしたままだ)

今日も死のうとしたままだ

(ついにおわってしまった)

遂に終わってしまった

(じゅうびょうまえのさよならでひをつける)

十秒前のさよならで火を付ける

(きっとしたいことなんてない)

きっとしたいことなんてない

(わらえぼくたち)

笑え僕たち

(おーがすたーおーがすたー)

オーガスター、オーガスター

(しろいはなのそえられたてがみ)

白い花の添えられた手紙

(そんなものをひろった)

そんなものを拾った

(ぼくはあしたよまつりへゆくが)

「僕は明日、夜祭へ行くが、

(あなたはたぶんきづいてくれないだろうな)

貴方はたぶん気づいてくれないだろうな」

(あてなのないかれたはなのてがみのぬしが)

宛名のない枯れた花の手紙の主が

(ちょっとわたしににてるようでまぁ)

ちょっと私に似てるようで、まぁ

(かわいたなつぞらうかんだしんぞうを)

乾いた夏空　浮かんだ心臓を、

(きみをそらにとばしてく)

君を空に飛ばしてく

(ずっとしたいことばっかで)

ずっとしたいことばっかで

(きょうもいのっていたままで)

今日も祈っていたままで

(ついにおわってしまった)

遂に終わってしまった

(じゅうびょうかんのさよならでひをつける)

十秒間のさよならで火を付ける

(きっとかなうはずなんてない)

きっと叶うはずなんてない

(ゆらいできえる)

揺らいで消える

(おーがすたーおーがすたー)

オーガスター、オーガスター

(きっとしたいことなんてない)

きっとしたいことなんてない

(ぼくにしたいことなんて)

僕にしたいことなんて

(きっと)

きっと

(あしたわらうことばっかはなすぼくを)

明日笑うことばっか話す僕を

(きみはそらにとばしてく)

君は空に飛ばしてく

(ずっとしたいことばっかだ)

ずっとしたいことばっかだ

(ずっといえなかったぼくだ)

ずっと言えなかった僕だ

(ついにおわってしまった)

遂に終わってしまった

(じゅうびょうかんのさよならでひをつける)

十秒間のさよならで火を付ける

(きっとしたいことなんてない)

きっとしたいことなんてない

(とおくしかいにあおいちへい)

遠く視界に蒼い地平

(わらえぼくたちおーがすたー)

笑え僕たちオーガスター