バスカヴィル家の犬24

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投稿者投稿者桃仔いいね0お気に入り登録
プレイ回数1679難易度(4.2) 5844打 長文 かな 長文モード可
シャーロックホームズシリーズ
アーサーコナンドイルの作品です。句読点以外の記号は省いています。
順位 名前 スコア 称号 打鍵/秒 正誤率 時間(秒) 打鍵数 ミス 問題 日付
1 ぺす 7028 7.3 95.4% 777.5 5739 274 82 2024/02/25
2 いも 6191 A++ 6.2 98.4% 924.3 5817 94 82 2024/03/28

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問題文

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(わたしはがっこうをけいえいしていました すていぷるとんがいった。きたのちほうにあった)

「私は学校を経営していました」ステイプルトンが言った。「北の地方にあった

(がっこうです。わたしのようなきしょうのにんげんにはこのしごとはきかいてきでつまらないもの)

学校です。私のような気性の人間にはこの仕事は機械的でつまらないもの

(でした。しかし、わかいひとたちといっしょにせいかつし、こころをけいせいするてだすけをし、かれらに)

でした。しかし、若い人たちと一緒に生活し、心を形成する手助けをし、彼らに

(じぶんのこせいやりそうをくわしくかたるというとっけんは、わたしにはひじょうにたいせつなものでした。)

自分の個性や理想を詳しく語るという特権は、私には非常に大切なものでした。

(しかし、わたしたちはうんにめぐまれませんでした。がっこうでしんこくなでんせんびょうがはっせいし、)

しかし、私たちは運に恵まれませんでした。学校で深刻な伝染病が発生し、

(しょうねんがさんにんしにました。このいたでから、わたしはたちなおれず、しきんはとりかえしが)

少年が三人死にました。この痛手から、私は立ち直れず、資金は取り返しが

(つかないほどうしなわれました。それでも、すばらしいしょうねんたちとわかれるようなかなしい)

つかないほど失われました。それでも、素晴らしい少年達と別れるような悲しい

(じたいでさえなければ、わたしはむしろこのふこうをよろこんだかもしれません。わたしは)

事態でさえなければ、私はむしろこの不幸を喜んだかもしれません。私は

(しょくぶつがくとどうぶつがくにつよいきょうみがあり、ここではけんきゅうするものがいくらでも)

植物学と動物学に強い興味があり、ここでは研究するものがいくらでも

(あります。そしていもうともわたしとおなじようにしぜんにけいとうしています。わとそんはかせ、)

あります。そして妹も私と同じように自然に傾倒しています。ワトソン博士、

(あなたがまどからこうやをみまわしたときのひょうじょうから、)

あなたが窓から荒野を見回した時の表情から、

(ついこんなはなしをしてしまいましたね)

ついこんな話をしてしまいましたね」

(たしかにわたしは、もしかするとあなたよりも、いもうとさんのほうがたいくつかもしれないと)

「確かに私は、もしかするとあなたよりも、妹さんの方が退屈かもしれないと

(かんがえました いえ、いえ、たいくつなどしません かのじょはあわてていった。まあ、)

考えました」「いえ、いえ、退屈などしません」彼女は慌てて言った。「まあ、

(わたしもいもうともよむほんがありますし、しらべるものもあります。それにたのしいりんじんにも)

私も妹も読む本がありますし、調べるものもあります。それに楽しい隣人にも

(めぐまれています。もーてぃまーはかせはかれのせんもんではひじょうにくわしいひとです。)

恵まれています。モーティマー博士は彼の専門では非常に詳しい人です。

(さーちゃーるずもすばらしいゆうじんでした。わたしたちはしたしくしていましたので、)

サー・チャールズも素晴らしい友人でした。私たちは親しくしていましたので、

(くちでいえないほどかれのしをいたんでいます。もしわたしがごごからおじゃまして)

口で言えないほど彼の死を悼んでいます。もし私が午後からお邪魔して

(さーへんりーとおちかづきになりたいといえば、ぶしつけでしょうか?)

サー・ヘンリーとお近づきになりたいと言えば、ぶしつけでしょうか?」

(きっとかれもよろこぶとおもいますよ それではわたしがごごからおうかがいする)

「きっと彼も喜ぶと思いますよ」「それでは私が午後からおうかがいする

など

(つもりだと、おつたえいただけますか。およばずながら、かれがあたらしいかんきょうに)

つもりだと、お伝えいただけますか。及ばずながら、彼が新しい環境に

(なじむまで、おやくにたてることがあれば、おちからになりたいとおもっています。)

なじむまで、お役に立てることがあれば、お力になりたいと思っています。

(わとそんはかせ、うえのかいにきてわたしのりんしもくのこれくしょんをごらんになりませんか?)

ワトソン博士、上の階に来て私の鱗翅目のコレクションをご覧になりませんか?

(これはいぎりすなんせいぶでもっともかんぜんなものだとおもいますよ。これをごらんになって)

これはイギリス南西部で最も完全なものだと思いますよ。これをご覧になって

(いるあいだに、ちゅうしょくのよういができるでしょう しかしわたしはやかたにもどってじぶんのにんむを)

いる間に、昼食の用意が出来るでしょう」しかし私は館に戻って自分の任務を

(はたしたくてたまらなくなっていた。このこうやのゆううつさ、ふこうなこうまのし、)

果たしたくてたまらなくなっていた。この荒野の憂鬱さ、不幸な子馬の死、

(おそろしいばすかヴぃるけのでんせつをおもわせるようなきみょうなおと、これらのできごと)

恐ろしいバスカヴィル家の伝説を思わせるような奇妙な音、これらの出来事

(ぜんたいによって、わたしのきもちはしずんでいた。もちろん、こういったものは)

全体によって、私の気持ちは沈んでいた。もちろん、こういったものは

(ばくぜんとしたいんしょうにすぎないが、それにくわえて、あのけっていてきなすていぷるとんじょうの)

漠然とした印象に過ぎないが、それに加えて、あの決定的なステイプルトン嬢の

(けいこくがあった。あそこまでしんけんにかたりかけたいじょう、そのはいごにはなにかじゅうだいで)

警告があった。あそこまで真剣に語りかけた以上、その背後には何か重大で

(しんこくなりゆうがひそんでいるはずだ。わたしはちゅうしょくのさそいをふりきり、すぐにいえを)

深刻な理由が潜んでいるはずだ。私は昼食の誘いを振り切り、すぐに家を

(あとにして、さっきやってきたくさのしげるこみちをやかたへいそいだ。しかしどうやら、)

後にして、さっきやって来た草の茂る小道を館へ急いだ。しかしどうやら、

(このあたりにくわしいものにはちかみちがあったにちがいない。おどろいたことに、わたしが)

このあたりに詳しいものには近道があったに違いない。驚いたことに、私が

(さんさろにつくまえに、すていぷるとんじょうがこみちのよこのいしにすわっているのを)

三叉路に着く前に、ステイプルトン嬢が小道の横の石に座っているのを

(みつけたからだ。かのじょのかおはうんどうをしたせいでうつくしくあからみ、てをよこばらに)

見つけたからだ。彼女の顔は運動をしたせいで美しく赤らみ、手を横腹に

(あてていた。あなたにおいつくためにずっとはしってきました、わとそんはかせ)

当てていた。「あなたに追いつくためにずっと走ってきました、ワトソン博士」

(かのじょはいった。ぼうしをかぶるじかんさえありませんでした。あにがわたしのいないことに)

彼女は言った。「帽子を被る時間さえありませんでした。兄が私のいないことに

(きづくかもしれないので、たちどまることもできませんでした。わたしは、あなたを)

気づくかもしれないので、立ち止まる事もできませんでした。私は、あなたを

(さーへんりーだとまちがえるというばかなまちがいをして、どれほどもうしわけなく)

サー・ヘンリーだと間違えるという馬鹿な間違いをして、どれほど申し訳なく

(おもっているか、おつたえしたかったんです。わたしがいったことはわすれてください。)

思っているか、お伝えしたかったんです。私が言った事は忘れてください。

(あなたにはなんのかんけいもありません わすれようがありませんよ、)

あなたには何の関係もありません」「忘れようがありませんよ、

(すていぷるとんさん わたしはいった。わたしは、さーへんりーのゆうじんです。かれが)

ステイプルトンさん」私は言った。「私は、サー・ヘンリーの友人です。彼が

(あんしんしてくらせるのは、わたしにとってじゅうようなかんしんごとです。なぜあなたは、あれほど)

安心して暮らせるのは、私にとって重要な関心事です。なぜあなたは、あれほど

(しんけんにさーへんりーはろんどんにもどるべきだといったのか、そのわけを)

真剣にサー・ヘンリーはロンドンに戻るべきだと言ったのか、その訳を

(おしえてください おんなのきまぐれです、わとそんはかせ。わたしのことをもっとよく)

教えてください」「女の気まぐれです、ワトソン博士。私のことをもっと良く

(おしりになれば、わかっていただけるでしょう。わたしはよく、わけもなく)

お知りになれば、分かっていただけるでしょう。私はよく、わけもなく

(いろんなことをいったりしたりするんです いいえ、ちがいます。あなたのこえは)

色んな事を言ったりしたりするんです」「いいえ、違います。あなたの声は

(ふるえていました。わたしはあなたのしんけんなめつきをおぼえています。おねがいです、)

震えていました。私はあなたの真剣な目つきを覚えています。お願いです、

(そっちょくにいってください、すていぷるとんさん。ここにきてからというもの、)

率直に言ってください、ステイプルトンさん。ここに来てからというもの、

(ずっとわたしはまわりをとりまいているかげをかんじています。ここでのせいかつは、まるで)

ずっと私は周りを取り巻いている影を感じています。ここでの生活は、まるで

(あのぐりんぺんのそこなしぬまのようです。ひとがしずみかねないちいさなみどりのぶぶんが)

あのグリンペンの底無し沼のようです。人が沈みかねない小さな緑の部分が

(そこらじゅうにあるのに、どんなあんないにんもとおりみちがわからない。あなたがなにを)

そこら中にあるのに、どんな案内人も通り道が分からない。あなたが何を

(はなすつもりだったのかおっしゃってください。あなたのちゅういをさーへんりーに)

話すつもりだったのかおっしゃってください。あなたの注意をサー・ヘンリーに

(つたえるとおやくそくします いっしゅん、かのじょのかおにしゅんじゅんのいろがうかんだが、)

伝えるとお約束します」一瞬、彼女の顔に逡順の色が浮かんだが、

(こうへんとうしたとき、めつきはするどくかわっていた。かんがえすぎです、わとそんはかせ)

こう返答した時、目つきは鋭く変わっていた。「考えすぎです、ワトソン博士」

(かのじょはいった。あにとわたしはさーちゃーるずのしでひじょうにしょっくを)

彼女は言った。「兄と私はサー・チャールズの死で非常にショックを

(うけました。わたしたちは、さーちゃーるずはあのこうやをこえてわたしたちのいえに)

受けました。私たちは、サー・チャールズはあの荒野を越えて私たちの家に

(くるのをたのしみにしていました。さーちゃーるずはじぶんのかけいにおいかぶさる)

来るのを楽しみにしていました。サー・チャールズは自分の家系に覆い被さる

(のろいをしんこくにうけとめていましたので、あのひげきがおとずれたとき、わたしはしぜんに)

呪いを深刻に受け止めていましたので、あの悲劇が訪れた時、私は自然に

(さーちゃーるずがいぜんからはなしていたきょうふには、なにかこんきょがあるにちがいないと)

サー・チャールズが以前から話していた恐怖には、何か根拠があるに違いないと

(かんじました。ですから、ばすかヴぃるけのひとがこのちにきてすむとしったときは、)

感じました。ですから、バスカヴィル家の人がこの地にきて住むと知った時は、

(どうようしました。そして、そのかたのみにきけんがおよぶかもしれないと、ちゅういすべき)

動揺しました。そして、その方の身に危険が及ぶかもしれないと、注意すべき

(だとおもいました。わたしがつげたかったのはそれだけです しかし、そのきけんとは)

だと思いました。私が告げたかったのはそれだけです」「しかし、その危険とは

(なんですか?まけんのはなしはごぞんじでしょう?わたしはあんなこうとうむけいなはなしは)

何ですか?」「魔犬の話はご存知でしょう?」「私はあんな荒唐無稽な話は

(しんじません でも、わたしはしんじています。あなたにさーへんりーをせっとくする)

信じません」「でも、私は信じています。あなたにサー・ヘンリーを説得する

(ちからがすこしでもあるのなら、ばすかヴぃるけのにんげんにとって、ずっとせいめいのきけんが)

力が少しでもあるのなら、バスカヴィル家の人間にとって、ずっと生命の危険が

(あったばしょからつれだしてください。せかいはひろいではないですか。なぜ、きけんな)

あった場所から連れ出してください。世界は広いではないですか。なぜ、危険な

(ばしょにすみたいとおもうのでしょう?そこがきけんなばしょだからです。それが)

場所に住みたいと思うのでしょう?」「そこが危険な場所だからです。それが

(さーへんりーのせいかくです。ざんねんながら、あなたがもっとはっきりとしたじょうほうを)

サー・ヘンリーの性格です。残念ながら、あなたがもっとはっきりとした情報を

(おしえてくださらないかぎり、かれをせっとくすることはできないでしょう わたしはなにも)

教えてくださらない限り、彼を説得することはできないでしょう」「私は何も

(はっきりとしたことはいえないのです。わたしはなにもはっきりとしたことを)

はっきりとした事は言えないのです。私は何もはっきりとしたことを

(しらないのです もうひとつおうかがいしたいことがあります。)

知らないのです」「もう一つお伺いしたいことがあります。

(すていぷるとんさん。あなたがさいしょにこえをかけたとき、もしいまのはなしいじょうのいとが)

ステイプルトンさん。あなたが最初に声をかけた時、もし今の話以上の意図が

(なかったのなら、なぜじぶんがいったことをあににきかれないように)

なかったのなら、なぜ自分が言った事を兄に聞かれないように

(したのでしょうか?かれにとって、いやだれにとっても、いろんのないはなしでしょう)

したのでしょうか?彼にとって、いや誰にとっても、異論のない話でしょう」

(あにはこうけいしゃがやかたにすまうことをひじょうにしんけんにねがっています。こうやのまずしい)

「兄は後継者が館に住まうことを非常に真剣に願っています。荒野の貧しい

(ひとびとにはそれがいいことだとかんがえているのです。さーへんりーにでていくべき)

人々にはそれがいいことだと考えているのです。サー・ヘンリーに出ていくべき

(だとせっとくしようとしたことがわかれば、あにはひじょうにおこったでしょう。しかし、)

だと説得しようとした事が分かれば、兄は非常に怒ったでしょう。しかし、

(これでわたしははなすべきことはぜんぶおはなししました。もどらなくては。わたしがいないのに)

これで私は話すべき事は全部お話ししました。戻らなくては。私がいないのに

(あにがきづけば、あなたにあいにいったとうたがうでしょう。さようなら!)

兄が気づけば、あなたに会いに行ったと疑うでしょう。さようなら!」

(かのじょはふりかえり、もののすうふんでさんざいするきょせきのあいだにみえなくなった。わたしは、)

彼女は振り返り、ものの数分で散在する巨石の間に見えなくなった。私は、

(ばくぜんとしたきょうふにいきがつまりそうなきもちでばすかヴぃるかんへみちをいそいでいた。)

漠然とした恐怖に息が詰まりそうな気持ちでバスカヴィル館へ道を急いでいた。

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