めおと鎧12
| 順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | てんぷり | 5570 | A | 5.7 | 96.7% | 345.6 | 1992 | 67 | 43 | 2026/02/22 |
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問題文
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(うまのこくまでは、とうぐんのくせんだった。)
午の刻までは、東軍の苦戦だった。
(どちらかというとあっぱくされ、あるときはいえやすのほんじんまでが、あやうくみえた。)
どちらかというと圧迫され、あるときは家康の本陣までが、危うくみえた。
(あまあがりのせんじょうは、ぐんばのためにこねかえされ、きりむすぶへいたちは、)
雨あがりの戦場は、軍馬のためにこね返され、斬りむすぶ兵たちは、
(てきもみかたもどろまみれだった。)
敵も味方も泥まみれだった。
(まごべえは、しまづいしんのたいへまっしぐらにきりこんでいた。)
孫兵衛は、島津惟新の隊へまっしぐらに斬りこんでいた。
(それはまったくすてみのたたかいだった。)
それはまったく捨て身のたたかいだった。
(むらがるてきちゅうへ、まったくたんしんでいどみかかったのである。)
むらがる敵中へ、まったく単身で挑みかかったのである。
(「さきょうたゆうあさのよしながのかしん、こうたまごべえ」かれのさけぶなのりは、)
「左京大夫浅野幸長の家臣、香田孫兵衛」かれの叫ぶなのりは、
(どよめきあがるかんせいかんせいのなかに、いくどもたかくひびきわたった。)
どよめきあがる喊声かんせいのなかに、幾度も高くひびきわたった。
(するとそれにつづけて、「おなじくきくおかやごろうとしのぐ」)
するとそれにつづけて、「おなじく菊岡弥五郎としのぐ」
(というなのりがきこえた。)
というなのりが聞えた。
(やごろう!まごべいは、なぐりつけられたようにかんじた。)
弥五郎! 孫兵衛は、殴りつけられたように感じた。
(かれはこえのしたほうへふりかえった。)
かれは声のしたほうへふりかえった。
(てきへいのなかに、まさしくきくおかやごろうのすがたがみえた。)
敵兵のなかに、まさしく菊岡弥五郎の姿がみえた。
(そしてまごべえのほうをちらとみた。)
そして孫兵衛のほうをちらと見た。
(なにかさけんだようだった。)
なにか叫んだようだった。
(まごべえがふりかえったのは、ほんのめたたきをするひまであったが、)
孫兵衛がふりかえったのは、ほんの目叩をするひまであったが、
(そのわずかなひまにてきへいがふたりおそいかかっていた。)
その僅かなひまに敵兵がふたり襲いかかっていた。
(わっとわめきながらつっかけるやりを、かわすいとまがなかった。)
わっと喚きながら突っかける槍を、躱いとまがなかった。
(こたかももをふかくさされた。)
高腿をふかく刺された。
など
(しかしささせたままかれはあいてのわきへたちをつっこんだ。)
しかし刺させたままかれは相手の脇へ太刀を突っこんだ。
(あいてはよこへよろめいた、そのときふたりめのてきがきりこんできた。)
相手は横へよろめいた、そのとき二人めの敵が斬りこんできた。
(そのかたなは、よろいのどうにあたってかつかつとなった。)
その刀は、鎧の胴にあたって戞かつと鳴った。
(まごべいはひだりへからだをてんじようとしたが、)
孫兵衛はひだりへ躰を転じようとしたが、
(たかももにささったままのやりがあしにからんだので、そのままだっとよこだおしになった。)
高腿に刺さったままの槍が足にからんだので、そのままだっと横倒しになった。
(しまった。はねおきようとするまむかいへ、てきのにのたちがうちおろされた。)
しまった。はね起きようとする真向へ、敵の二の太刀がうちおろされた。
(かれはじぶんのずがいこつががんとなるのをかんじたきりしっしんした。)
かれは自分の頭蓋骨ががんと鳴るのを感じたきり失神した。
(まごべえがわれにかえったとき、すぐそばにいたのはきくおかやごろうだった。)
孫兵衛が我にかえったとき、すぐそばにいたのは菊岡弥五郎だった。
(ああおれはやごろうにすくわれたのだな。)
ああおれは弥五郎に救われたのだな。
(そうおもった。やごろうはかれがめをあいたのをみてにっとびしょうして、)
そう思った。弥五郎はかれが眼をあいたのをみてにっと微笑して、
(「いくさはかったぞ」といった、)
「戦は勝ったぞ」と云った、
(「きんごひであきのねがえりはこうをそうした、いしだぐんはしりめつれつのはいぐんで、)
「金吾秀秋のねがえりは効を奏した、石田軍は支離滅裂の敗軍で、
(いまみかたはひっしについげきちゅうだ」)
いま味方はひっしに追撃ちゅうだ」
(まごべえはうなずいたまま、しばらくじっとやごろうをみあげていたが、)
孫兵衛はうなずいたまま、しばらくじっと弥五郎を見あげていたが、
(「きさまどうしておれをすくったのだ」と、)
「貴様どうしておれを救ったのだ」と、
(のどのかすれたこえでいった。)
喉のかすれたこえで云った。
(「すくいはしないよ」やごろうは、かぶりをふった、)
「救いはしないよ」弥五郎は、かぶりを振った、
(「きこうはじぶんでてきをたおした、あいてのたちがきこうのまっこうへ)
「貴公は自分で敵を倒した、相手の太刀が貴公の真向へ
(わりつけたとたんにきこうはてきのどうをとっていた、すさまじいいっとうだった、)
割りつけたとたんに貴公は敵の胴をとっていた、すさまじい一刀だった、
(あいてはそのひとたちでたおれたんだ、)
相手はそのひと太刀で倒れたんだ、
(おれはただここここまでにないできただけだよ」)
おれはただ此処ここまで担いで来ただけだよ」
(「なぜきらなかった」「・・・・・・・・・・・・」)
「なぜ斬らなかった」「…………」
(「そのときなぜきらなかったんだ」)
「そのときなぜ斬らなかったんだ」