黒蜥蜴30

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プレイ回数1713難易度(5.0) 7043打 長文 長文モード可
明智小五郎シリーズ
江戸川乱歩の作品です。句読点以外の記号は省いています。
順位 名前 スコア 称号 打鍵/秒 正誤率 時間(秒) 打鍵数 ミス 問題 日付
1 デコポン 6952 S++ 7.1 97.5% 980.6 6993 175 99 2024/04/20

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問題文

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(ついせき)

追跡

(どんよりとくもったふゆのひ、ゆうぐれのうすやみ、おおさかしをなんぼくにつらぬくsという)

どんよりと曇った冬の日、夕暮れの薄闇、大阪市を南北につらぬくSという

(かんせんどうろを、はげしいたくしーのながれにまじって、たえずいっていのきょりを)

幹線道路を、烈しいタクシーの流れにまじって、絶えず一定の距離を

(たもちながら、ふしぎなおっかけっこをしているにだいのじどうしゃがあった。さきのくるまには)

保ちながら、不思議な追っ駈っこをしている二台の自動車があった。先の車には

(わふくにえぷろんすがたのかきゅうしょうにんのおかみさんといった、わかくてうつくしいおんなが、)

和服にエプロン姿の下級商人のおかみさんといった、若くて美しい女が、

(ひとりぼっちで、くっしょんのすみっこのほうにかくれるようにしてのっていた。)

一人ぼっちで、クッションの隅っこのホウに隠れるようにして乗っていた。

(ちょっとみたのでは、たくしーなんかにのりそうもないみすぼらしい)

ちょっと見たのでは、タクシーなんかに乗りそうもないみすぼらしい

(おかみさん。だが、そのじつは、このおんなこそ、きだいのにょぞく くろとかげ の)

おかみさん。だが、その実は、この女こそ、稀代の女賊「黒トカゲ」の

(へんそうすがたであった。さすがのにょぞくも、かのじょのすぐうしろから、もういちだいのじどうしゃが)

変装姿であった。さすがの女賊も、彼女のすぐうしろから、もう一台の自動車が

(おくりおおかみのように、しゅうねんぶかくびこうしていることを、すこしもきづかなかったけれども)

送り狼のように、執念深く尾行していることを、少しも気づかなかったけれども

(そのびこうしゃのなかには、かおはんめんにほうたいをまきつけた、やっぱりかきゅうしょうにんていの)

その尾行車の中には、顔反面に繃帯を巻きつけた、やっぱり下級商人ていの

(いようなおとこがのっていて、おそろしいぎょうそうでまえのくるまをみつめながら、うんてんしゅに)

異様な男が乗っていて、恐ろしい形相で前の車を見つめながら、運転手に

(もっとはやく もうすこしゆっくり などとおうへいなめいれいをくだしていた。このおとこ、)

「もっと早く」「もう少しゆっくり」などと横柄な命令を下していた。この男、

(そもそもなにものであったのか。かれはぜんぽうをにらみつけたまま、きていたらしゃの)

そもそも何者であったのか。彼は前方をにらみつけたまま、着ていた羅紗の

(もじりとしまのきものとを、てばやくぬぎすててしまった。すると、そのしたから)

モジリと縞の着物とを、手早く脱ぎ捨ててしまった。すると、その下から

(あらわれたのは、うすよごれたかーきふく、かーき・ずぼん。こしょうにんが、)

現われたのは、薄よごれたカーキ服、カーキ・ズボン。小商人が、

(たちまちにしてこうじょうろうどうしゃにはやがわりしてしまった。しょっこうふうになりすますと、)

たちまちにして工場労働者に早変りしてしまった。職工風になりすますと、

(かれはこんどは、はんめんのほうたいを、おおいそぎで、ひきちぎるようにしながら、ほどき)

彼は今度は、半面の繃帯を、大急ぎで、引きちぎるようにしながら、解き

(はじめた。みるみるかくれていたかおのはんぶんがあらわれてくる。みみのびょうきでもなんでも)

はじめた。みるみる隠れていた顔の半分が現われてくる。耳の病気でもなんでも

(なかったのだ。ただそうみせかけて、たくみにかおをかくしていたのだ。たちまち)

なかったのだ。ただそう見せかけて、たくみに顔をかくしていたのだ。たちまち

など

(らんらんとかがやくりょうめが、いちもんじのこいまゆが、このふしぎなじんぶつのしょうたいを)

らんらんとかがやく両眼が、一文字の濃い眉が、この不思議な人物の正体を

(ばくろした。あけちだ。あけちこごろうだ。かれはにょぞくのはかりごとのうらをかいて、とうじょうの)

暴露した。明智だ。明智小五郎だ。彼は女賊のはかりごとの裏をかいて、塔上の

(ばいてんのしゅじんとばけおおせ、きょうこそはと くろとかげ のひみつをつきとめ、)

売店の主人と化けおおせ、きょうこそはと「黒トカゲ」の秘密をつきとめ、

(そのほんきょをあばかんと、てぐすねひいてまちかまえていたのだ。にょぞくはそれとも)

その本拠をあばかんと、手ぐすね引いて待ち構えていたのだ。女賊はそれとも

(しらず、あけちのじゅっちゅうにおちいって、かれにとうそうのてだすけをさえこうた。)

知らず、明智の術中におちいって、彼に逃走の手助けをさえ乞うた。

(とらえようとおもえば、いつでもとらえられたのだ。しかしうばわれたおじょうさんのいどころを)

捕えようと思えば、いつでも捕えられたのだ。しかし奪われたお嬢さんの居所を

(たしかめないうちは、ぞくのほんきょをつきとめないうちは、うかつなてだしは)

確かめないうちは、賊の本拠をつきとめないうちは、うかつな手出しは

(きんもつである。かれははやるこころをおししずめて、きながいびこうをよぎなくさせられた。)

禁物である。彼ははやる心をおし静めて、気永い尾行を余儀なくさせられた。

(そして、けっきょくは、いっきょにして、おじょうさんとほうせきとを、ふたつながらとりもどし、)

そして、結局は、一挙にして、お嬢さんと宝石とを、二つながら取り戻し、

(どうじににょぞく くろとかげ をそのすじのてにひきわたそうというのが、かれの)

同時に女賊「黒トカゲ」をその筋の手に引き渡そうというのが、彼の

(けいかくであった。もうそとはまっくらになっていた。うしろへうしろへととびさる)

計画であった。もうそとはまっ暗になっていた。うしろへうしろへと飛び去る

(がいとうのなかを、にだいのくるまは、おおさかのまちからまちをぐるぐるとまがりながら、ふしぎな)

街燈の中を、二台の車は、大阪の町から町をグルグルと曲がりながら、不思議な

(れーすをつづけた。にょぞくのくるまのしゃないとうはきえているので、ただとびさるがいとうの)

レースをつづけた。女賊の車の車内燈は消えているので、ただ飛び去る街燈の

(こうせんで、はいごのがらすまどから、かのじょのとうぶがほのかにながめられるばかりだ。)

光線で、背後のガラス窓から、彼女の頭部がほのかに眺められるばかりだ。

(しぜん、あけちはりょうしゃのきょりをきけんのないていどで、できるだけせっきんさせなければ)

自然、明智は両車の距離を危険のない程度で、できるだけ接近させなければ

(ならなかった。くるまがとあるまちかどをまがると、そこにおおさかめいぶつのうんがのひとつが)

ならなかった。車がとある町角を曲がると、そこに大阪名物の運河の一つが

(ながれていた。かたがわはおおとをおろしたとんやまち、かたがわはちょくせつかわにめんして、にやくを)

流れていた。片側は大戸をおろした問屋町、片側は直接河に面して、荷役を

(するため、かしがだらだらさかにけいしゃしていた。しないにこんなさびしいばしょがと)

するため、河岸がダラダラ坂に傾斜していた。市内にこんなさびしい場所がと

(おもうほど、よるはまっくらなまちすじである。さきのくるまは、なぜかそのくらやみのなかを)

思うほど、夜はまっ暗な町筋である。先の車は、なぜかその暗闇の中を

(のろのろとうんてんしていったが、すこしさきのはしのたもとまでいくと、そこのあかるいがいとうの)

ノロノロと運転して行ったが、少し先の橋の袂まで行くと、そこの明るい街燈の

(したで、きゅうにていしゃしてしまった。あっ、いけない、とめてくれたまえ あけちが)

下で、急に停車してしまった。「アッ、いけない、とめてくれたまえ」明智が

(うんてんしゅにめいじて、ぶれーきをかけさせているうちに、あいてのくるまは、ぐるっと)

運転手に命じて、ブレーキをかけさせているうちに、相手の車は、グルッと

(ほうこうてんかんをしたかとおもうと、こちらにむかってひきかえしてくる。みると、)

方向転換をしたかと思うと、こちらに向かって引き返してくる。見ると、

(そのかぜよけがらすに くうしゃ というあかいひょうじがでている。いつのまにか、こうぶの)

その風よけガラスに「空車」という赤い標示が出ている。いつのまにか、後部の

(きゃくせきはからっぽになっていた。なにをかんがえるひまもなく、かいじどうしゃはもうめのまえに)

客席はからっぽになっていた。何を考えるひまもなく、怪自動車はもう眼の前に

(いた。のんきらしくけいてきをならしながら、ゆっくりとすれちがっていく。)

いた。のんきらしく警笛を鳴らしながら、ゆっくりとすれちがって行く。

(あけちはいっしゃくのちかさで、あいてのくるまのないぶを、くまなくみてとることができた。)

明智は一尺の近さで、相手の車の内部を、くまなく見て取ることができた。

(たしかにくうしゃだ。ついさっきまではみえていたおんなのすがたは、かげもすがたもなかった。)

確かに空車だ。ついさっきまでは見えていた女の姿は、影も姿もなかった。

(うんてんしゅはあきらかにぞくのてした、くるまもぞくのものにちがいないのに、そのすじのうたがいを)

運転手は明らかに賊の手下、車も賊のものにちがいないのに、その筋の疑いを

(ふせぐためにか、なにくわぬかおをして、からたくしーをよそおっているのだ。)

防ぐためにか、何喰わぬ顔をして、空タクシーをよそおっているのだ。

(このうんてんしゅをひっとらえてみようか。いや、そいつはことこわしだ。)

この運転手を引っ捕らえてみようか。いや、そいつは事こわしだ。

(くろとかげ をさがしださなければならない。そして、あくまであいつのほんきょを)

「黒トカゲ」を探し出さなければならない。そして、あくまであいつの本拠を

(つきとめなければならない。だが、それにしても、にょぞくはいったいぜんたいどこへかくれて)

つきとめなければならない。だが、それにしても、女賊は一体全体どこへ隠れて

(しまったのであろう。あのくるまがはしのたもとでていしゃしたときには、だれもおりたものは)

しまったのであろう。あの車が橋の袂で停車した時には、だれも降りたものは

(なかった。そこはあかるいがいとうのしたなのだから、みのがすはずはない。また、)

なかった。そこは明るい街燈の下なのだから、見のがすはずはない。また、

(ついさいぜんまで、かしぶちへくるまがまがるまでは、あのおんなはたしかにしゃないにいた。)

ついさいぜんまで、河岸縁へ車が曲がるまでは、あの女は確かに車内にいた。

(すると、ぞくはそのかどからはしのたもとまでわずかはんじょうほどのくらやみをりようして、くるまを)

すると、賊はその角から橋の袂までわずか半町ほどの暗闇を利用して、車を

(じょこうさせたままとびおり、どこかへすがたをかくしたものであろうか。どこかへとて、)

徐行させたまま飛び降り、どこかへ姿を隠したものであろうか。どこかへとて、

(かたがわはびっしりたちならんだしょうかが、おおとをしめてしずまりかえっているのだし、)

片側はビッシリ立ち並んだ商家が、大戸をしめて静まり返っているのだし、

(かたがわはくろいみずのながれるうんがなのだ。あけちはくるまをおりて、そのうたがわしいはんじょうほどを)

片側は黒い水の流れる運河なのだ。明智は車を降りて、その疑わしい半町ほどを

(いちおうふくしてにゅうねんにしらべてみたけれど、どこのすみっこにも、にんげんはおろか)

一往復して入念にしらべてみたけれど、どこの隅っこにも、人間はおろか

(いぬのこさえもみあたらなかった。へんですね。まさかこのかわのなかへ)

犬の子さえも見当たらなかった。「へんですね。まさかこの河の中へ

(とびこんだのじゃありますまいね もとのばしょへかえってくると、うんてんしゅが)

飛びこんだのじゃありますまいね」元の場所へ帰ってくると、運転手が

(とんきょうなことをいった。うん、かわへね。そうかもしれない あけちは)

とんきょうなことをいった。「うん、河へね。そうかもしれない」明智は

(いいながら、そこのにあげじょうのしたのやみにもやってある、いっそうのおおきなわせんを)

言いながら、そこの荷揚場の下の闇にもやってある、一艘の大きな和船を

(みつめていた。せんじょうにはひとかげもないけれど、とものげんそくのあぶらしょうじに、らんぷの)

見つめていた。船上には人影もないけれど、艫の舷側の油障子に、ランプの

(とうえいがあかくさしている。あのなかにはせんどうのいちかぞくがすんでいるはずだ。みれば、)

灯影が赤くさしている。あの中には船頭の一家族が住んでいるはずだ。見れば、

(あゆみのいたもまだわたしたままになっている。もしや、もしや、あのあかいあぶらしょうじの)

歩みの板もまだ渡したままになっている。もしや、もしや、あの赤い油障子の

(かげに、あのおんな、にょぞく くろとかげ は、いきをころしてみをひそめているのでは)

蔭に、あの女、女賊「黒トカゲ」は、息を殺して身をひそめているのでは

(あるまいか。じつにとほうもないそうぞうであった。だが、そのほかににょぞくのにげみちは)

あるまいか。実に途方もない想像であった。だが、そのほかに女賊の逃げ道は

(まったくなかったのだ。それに くろとかげ のばあいにかぎっては、じょうしきはきんもつだ。)

全くなかったのだ。それに「黒トカゲ」の場合にかぎっては、常識は禁物だ。

(できるだけとっぴょうしもないことをかんがえると、それがちゃんとあたっているのだ。)

できるだけ突拍子もないことを考えると、それがちゃんと当たっているのだ。

(きみね、すこしたのまれてくれないか あけちはいちまいのしへいをにぎらせながら、そっと)

「君ね、少し頼まれてくれないか」明智は一枚の紙幣をにぎらせながら、ソッと

(うんてんしゅのみみもとにささやいた。あのふねのあかりのついているしょうじがあるだろう。)

運転手の耳元にささやいた。「あの船の明かりのついている障子があるだろう。

(いちどへっど・らいとをけしてね、こんどすいっちをいれたときには、ちょうど)

一度ヘッド・ライトを消してね、今度スイッチを入れた時には、ちょうど

(あのしょうじのあたりをてらすように、じどうしゃのむきをかえてくれたまえ。それから)

あの障子のあたりを照らすように、自動車の向きをかえてくれたまえ。それから

(こいつはすこしむずかしいちゅうもんだが、きみにひめいをあげてもらいたいんだ。)

こいつは少しむずかしい注文だが、君に悲鳴をあげてもらいたいんだ。

(たすけてくれっといってね。できるだけおおきなこえをだすんだ。そして、)

助けてくれっといってね。できるだけ大きな声を出すんだ。そして、

(へっど・らいとをぱっとつけてほしいんだがね。できるかい へえ、みょうな)

ヘッド・ライトをパッとつけてほしいんだがね。できるかい」「へえ、妙な

(げいとうをえんじるんですね......ああ、そうですかい。わかりました。)

芸当を演じるんですね......ああ、そうですかい。わかりました。

(よござんす。やってみましょう おさつがものをいって、うんてんしゅはたちまち)

よござんす。やってみましょう」お札が物をいって、運転手はたちまち

(しょうだくした。へっど・らいとがきえた。くるまはしずかにむきをかえた。しょっこうすがたのあけちは)

承諾した。ヘッド・ライトが消えた。車は静かに向きをかえた。職工姿の明智は

(そのへんにおちていたおおきないしころをりょうてにひろいあげると、だらだらさかのにあげじょうを)

その辺に落ちていた大きな石ころを両手に拾い上げると、ダラダラ坂の荷揚場を

(かしへとおりていく。たすけてくれえっ、わーっ、たすけてくれえっ!)

河岸へと降りて行く。「助けてくれえっ、ワーッ、助けてくれえっ!」

(とつじょとしておこるうんてんしゅのかなきりごえ。いまにもころされそうな、しんにせまったきょうかん。)

突如として起こる運転手の金切り声。今にも殺されそうな、真にせまった叫喚。

(と、どうじに、どぶんというおそろしいみずおと、あけちがいしころをすいちゅうにおとしたのだ。)

と、同時に、ドブンという恐ろしい水音、明智が石ころを水中に落としたのだ。

(おとだけをきえば、だれかがかわへとびこんだとしかおもえない。よそうしたとおり、)

音だけを消えば、だれかが川へ飛びこんだとしか思えない。予想した通り、

(このさわぎにふねのあぶらしょうじがひらいた。そしてそこからひょいとのぞいたかお。)

この騒ぎに船の油障子がひらいた。そしてそこからヒョイとのぞいた顔。

(たちまちへっど・らいとのちょくしゃにあって、びっくりしてひっこんだかお。あけちは)

たちまちヘッド・ライトの直射にあって、びっくりして引っこんだ顔。明智は

(みのがさなかった。くろとかげ だ。おかみさんにばけた くろとかげ だ。)

見のがさなかった。「黒トカゲ」だ。おかみさんに化けた「黒トカゲ」だ。

(むろんせんぽうからは、あけちのすがたはみえない。さいぜんからのびこうをきづいていない)

むろん先方からは、明智の姿は見えない。さいぜんからの尾行を気づいていない

(こともたしかだ。そうとしったら、あのおんながまどからかおをだしたりするはずが)

こともたしかだ。そうと知ったら、あの女が窓から顔を出したりするはずが

(ないからだ。ものおとにおどろいたしょうかのやといにんたちが、がらがらとおおとをひらいておうらいへ)

ないからだ。物音に驚いた商家の雇人たちが、ガラガラと大戸をひらいて往来へ

(とびだしてきた。なんだ、なんだ けんかじゃないか。やられたんじゃ)

飛び出してきた。「なんだ、なんだ」「喧嘩じゃないか。やられたんじゃ

(ないか へんなみずのおとがしたぜ だが、そのじぶんには、すばやいうんてんしゅは、)

ないか」「へんな水の音がしたぜ」だが、その時分には、素早い運転手は、

(くるまのほうこうをかえて、もうはんじょうもさきをはしっていた。あけちはあけちで、やみのかしぶちを)

車の方向をかえて、もう半町も先を走っていた。明智は明智で、闇の河岸縁を

(はしって、はしのたもとのこうしゅうでんわへかけこんでいた。てきはみずをりようしようとしている。)

走って、橋の袂の公衆電話へ駈けこんでいた。敵は水を利用しようとしている。

(ついせきはどこまでつづくかわかったものではない。みかたのものに、あとのことを)

追跡はどこまでつづくかわかったものではない。味方の者に、あとのことを

(さしずしておかなければならなかった。)

指図しておかなければならなかった。

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