白痴 25
坂口安吾の小説。
| 順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | だだんどん | 6551 | S+ | 7.0 | 93.4% | 170.8 | 1203 | 84 | 24 | 2026/06/06 |
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問題文
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(それはしがつじゅうごにちであった。)
それは四月十五日であった。
(そのふつかまえ、じゅうさんにちに、とうきょうではにどめのやかんだいくうしゅうがあり、)
その二日前、十三日に、東京では二度目の夜間大空襲があり、
(いけぶくろだのすがもだのやまてほうめんにひがいがあったが、)
池袋だの巣鴨だの山手方面に被害があったが、
(たまたまそのりさいしょうめいがてにはいったので、)
たまたまその罹災証明が手にはいったので、
(いざわはさいたまへかいだしにでかけ、いくらかのこめをりゅっくにせおってかえってきた。)
伊沢は埼玉へ買出しにでかけ、いくらかの米をリュックに背負って帰って来た。
(かれがいえへつくとどうじにけいかいけいほうがなりだした。)
彼が家へ着くと同時に警戒警報が鳴りだした。
(つぎのとうきょうのくうしゅうがこのまちのあたりだろうということは)
次の東京の空襲がこの街のあたりだろうということは
(やけのこりのちいきをかんがえればだれにもそうぞうのつくことで、)
焼け残りの地域を考えれば誰にも想像のつくことで、
(はやければあした、)
早ければ明日、
(おそくともいっかげつとはかからないこのまちのうんめいのひがちかづいている。)
遅くとも一ヶ月とはかからないこの街の運命の日が近づいている。
(はやければあしたとかんがえたのは、これまでのくうしゅうのそくど、)
早ければ明日と考えたのは、これまでの空襲の速度、
(へんたいやかんばくげきのじゅんびきかんのかんかくがはやくてあしたぐらいであったからで、)
編隊夜間爆撃の準備期間の間隔が早くて明日ぐらいであったからで、
(このひがそのひになろうとはいざわはよそうしていなかった。)
この日がその日になろうとは伊沢は予想していなかった。
(それゆえかいだしにもでかけたので、かいだしといってももくてきはほかにもあり、)
それ故買出しにも出掛けたので、買出しと云っても目的は他にもあり、
(こののうかはいざわのがくせいじだいにえんこのあったいえであり、)
この農家は伊沢の学生時代に縁故のあった家であり、
(かれはふたつのとらんくとりゅっくにつめたぶっぴんをあずけることが)
彼は二つのトランクとリュックにつめた物品を預けることが
(むしろしゅようなもくてきであった。)
むしろ主要な目的であった。
(いざわはつかれきっていた。)
伊沢は疲れきっていた。
(りょそうはぼうくうふくそうでもあったから、)
旅装は防空服装でもあったから、
(りゅっくをまくらにそのままへやのまんなかにひっくりかえって、)
リュックを枕にそのまま部屋のまんなかにひっくりかえって、
など
(かれはじっさいこのさしせまったじかんにうとうととねむってしまった。)
彼は実際この差しせまった時間にうとうととねむってしまった。
(ふとめがさめるとしょほうのらじおはがんがんがなりたてており、)
ふと目がさめると諸方のラジオはがんがんがなりたてており、
(へんたいのせんとうはもういずなんたんにせまり、)
編隊の先頭はもう伊豆南端にせまり、
(いずなんたんをつうかした。どうじにくうしゅうけいほうがなりだした。)
伊豆南端を通過した。同時に空襲警報がなりだした。