(怖い話)「ヒッチハイク」6
順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ヨーメイ | 5731 | A | 5.9 | 97.0% | 334.8 | 1979 | 60 | 30 | 2024/09/21 |
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問題文
(ひとしきりばくしょうしたあと、もりどくとくのむせかえるようなこいにおいと、)
ひとしきり爆笑したあと、森独特のむせ返るような濃い匂いと、
(しゅういがいっさいみえないくらやみに、げんじつにもどされた。へんたいいっかからにげたのはいいが、)
周囲が一切見えない暗闇に、現実に戻された。変態一家から逃げたのは良いが、
(ここでそうなんしてははなしにならない。じゅかいじゃあるまいしまずそうなんはしないだろうが)
ここで遭難しては話にならない。樹海じゃあるまいしまず遭難はしないだろうが
(まんがいちのこともあたまにおもいうかんだ。「あさまでまったほうがよくないか?)
万が一の事も頭に思い浮かんだ。「朝まで待った方が良くないか?
(さっきのばばぁじゃないけど、くままではいかなくとも、やけんとかいたらな・・」)
さっきのババァじゃないけど、熊まではいかなくとも、野犬とかいたらな・・」
(おれはいっこくもはやくくだりたかったが、まっくらやみのなかをがむしゃらにすすんで、)
俺は一刻も早く下りたかったが、真っ暗闇の中をがむしゃらに進んで、
(さっきのかわらにもどってもおそろしいので、こしをおろせそうなたおれたこぼくにすわり、)
さっきの川原に戻っても恐ろしいので、腰を下ろせそうな倒れた古木に座り、
(きゅうけいすることにした。いちじは、おたがいあーだこーだとしゃべっていたが、)
休憩する事にした。一時は、お互いあーだこーだと喋っていたが、
(きょくたんなすとれすとひろうのためか、おたがいにうつらうつらといしきがとぶようになった)
極端なストレスと疲労の為か、お互いにうつらうつらと意識が飛ぶようになった
(はっとめがさめた。はんしゃてきにけいたいをみる。ごぜん4じ。あたりはうっすらと)
ハッと目が覚めた。反射的に携帯を見る。午前4時。辺りはうっすらと
(あかるくなってきている。よこをみると、かずやがいない。いっしゅんぱにっくになったら)
明るくなってきている。横を見ると、カズヤがいない。一瞬パニックになったら
(おれのまうしろにかずやはたっていた。「なにやってるんだ?」ときく。)
俺の真後ろにカズヤは立っていた。「何やってるんだ?」と聞く。
(「おきたか。きこえないか?」きのぼうをもってなにかをけいかいしているようすだった。)
「起きたか。聞こえないか?」木の棒を持って何かを警戒している様子だった。
(「なにが・・・」「しっ」かすかにとおくのほうでおとがきこえた。くちぶえだった。)
「何が・・・」「シッ」かすかに遠くの方で音が聞こえた。口笛だった。
(cdにもふきこんでもいいくらいの、よくとおるびおんだ。しかし、おれたちにとっては)
CDにも吹き込んでもいいくらいの、よく通る美音だ。しかし、俺達にとっては
(きょうふのおといがいのなにものでもなかった。「あのおおおとこの・・・」「だよな」)
恐怖の音以外の何物でもなかった。「あの大男の・・・」「だよな」
(「さがしてるんだよおれらを!」ふたたびおれたちは、もうだっしゅでもりのなかへとかけはじめた。)
「探してるんだよ俺らを!」再び俺達は、猛ダッシュで森の中へと駆け始めた。
(あたりがややあかるくなったせいか、いぜんよりはしゅういがよくみえる。)
辺りがやや明るくなったせいか、以前よりは周囲がよく見える。
(つまずいてころぶしんぱいがへったせいか、かなりのもうすぴーどではしった。)
躓いて転ぶ心配が減ったせいか、かなりの猛スピードで走った。
(20ふんくらいはしっただろうか。すこしあけたばしょにでた。いまはつかわれていない)
20分くらい走っただろうか。少し開けた場所に出た。今は使われていない
(ちゅうしゃじょうのようだった。まちのけしきがきぎごしにうっすらとみえる。)
駐車場のようだった。街の景色が木々越しにうっすらと見える。
(だいぶくだってこれただろうか。「はらがいたい」とかずやがいいだした。)
大分下ってこれただろうか。「腹が痛い」とカズヤが言い出した。
(がまんができないらしい。ふるびたちゅうしゃじょうのすみに、ふるびたといれがあった。)
我慢が出来ないらしい。古びた駐車場の隅に、古びたトイレがあった。
(おれもたしょうもよおしてはいたのだが、おおおとこがいつおいついてくるかもしれないのに)
俺も多少もよおしてはいたのだが、大男がいつ追いついてくるかもしれないのに
(こしつにはいるきにはなれなかった。おれがといれのそとでめをひからせているすきに、)
個室に入る気にはなれなかった。俺がトイレの外で目を光らせている隙に、
(かずやがこしつでようをたしはじめた。「かみはあるけどよ~かぴかぴで、かとか)
カズヤが個室で用を足し始めた。「紙はあるけどよ〜カピカピで、蚊とか
(はりついてるよ・・・うぇっ。ないよりましだけどよ~」かずやはもんくを)
張り付いてるよ・・・うぇっ。無いよりマシだけどよ〜」カズヤは文句を
(たれながら、くそもたれはじめた。「なぁ・・・だれかないてるよな?」)
垂れながら、糞も垂れ始めた。「なぁ・・・誰か泣いてるよな?」
(と、こしつになかからおおごえでかずやがいいだした。「は?」)
と、個室に中から大声でカズヤが言い出した。「は?」
(「いや、となりのじょしといれだとおもうんだが・・・おんなのこがないてねぇか?」)
「いや、隣の女子トイレだと思うんだが・・・女の子が泣いてねぇか?」