(怖い話)「ヒッチハイク」7

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こわ〜い話です。
暇つぶしにどうぞ。
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1 daifuku 3532 D+ 3.7 94.1% 725.3 2733 171 42 2024/09/25

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問題文

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(かずやにいわれてはじめてきがつき、きこえた。たしかにじょしといれのなかから)

カズヤに言われて初めて気が付き、聴こえた。確かに女子トイレの中から

(おんなのなきごえがする・・・。かずやもおれもだまりこんだ。)

女の泣き声がする・・・。カズヤも俺も黙り込んだ。

(だれかがじょしといれにはいっているのか?なぜ、ないているのか。)

誰かが女子トイレに入っているのか?何故、泣いているのか。

(「なぁ・・・おまえかくにんしてくれよ。だんだんなきごえひどくなってるだろ・・・」)

「なぁ・・・お前確認してくれよ。段々泣き声酷くなってるだろ・・・」

(しょうじき、きみがわるかった。しかし、こんなやまおくでおんなのこが、さびれたといれのこしつで)

正直、気味が悪かった。しかし、こんな山奥で女の子が、寂れたトイレの個室で

(ひとりないているのであれば、なにかだいじがあったにちがいない。)

一人泣いているのであれば、何か大事があったに違いない。

(おれはいをけっしてじょしといれにはいり、なきごえのするこしつにむかってこえをかけた。)

俺は意を決して女子トイレに入り、泣き声のする個室に向かって声をかけた。

(「すみません・・・どうかしましたか?」へんじはなく、まだなきごえがきこえる。)

「すみません・・・どうかしましたか?」返事はなく、まだ泣き声が聞こえる。

(「たいちょうでもわるいんですか、すみません、だいじょうぶですか」なきごえが)

「体調でも悪いんですか、すみません、大丈夫ですか」泣き声が

(はげしくなるばかりで、いっこうにこちらのといかけにへんじがかえってこない。)

激しくなるばかりで、一向にこちらの問いかけに返事が返ってこない。

(そのとき、ちゅうしゃじょうのうえにつづくみちからくるまのおとがした。「でろ!!」)

その時、駐車場の上に続く道から車の音がした。「出ろ!!」

(おれはかくしんともいえるいやなよかんにおそわれ、じょしといれをとびだし、かずやのこしつの)

俺は確信とも言える嫌な予感に襲われ、女子トイレを飛び出し、カズヤの個室の

(どあをたたいた。「なんだよ」「くるまのおとがする。まんがいちのこともあるからはやくでろ!」)

ドアを叩いた。「何だよ」「車の音がする。万が一の事もあるから早く出ろ!」

(「わ、わかった」すうびょうたって、あおざめたかおでかずやがじーんずを)

「わ、分かった」数秒経って、青ざめた顔でカズヤがジーンズを

(はきながらでてきた。とどうじにちゅうしゃじょうにくだってくるきゃんぴんぐかーがみえた。)

履きながら出てきた。と同時に駐車場に下ってくるキャンピングカーが見えた。

(「さいあくだ・・・」いまもりをくだるほうにとびでたら、かくじつにあのへんたいいっかのしかいにはいる)

「最悪だ・・・」今森を下る方に飛び出たら、確実にあの変態一家の視界に入る

(せんたくしは、ゆいいつしかくになっているといれのうらがわにかくれることしかなかった。)

選択肢は、唯一死角になっているトイレの裏側に隠れる事しかなかった。

(おんなのこをきづかっているよゆうはきえ、おれたちはといれをでてうらがわでいきをころして)

女の子を気遣っている余裕は消え、俺達はトイレを出て裏側で息を殺して

(じっとしていた。たのむ、とまるなよ。そのままいけよ、そのまま・・・)

ジッとしていた。頼む、止まるなよ。そのまま行けよ、そのまま・・・

(「おいおいおいおいおい、みつかったのか?」かずやがはやくちでつぶやいた。)

「オイオイオイオイオイ、見つかったのか?」カズヤが早口で呟いた。

など

(きゃんぴんぐかーのえんじんおんがちゅうしゃじょうでとまったのだ。)

キャンピングカーのエンジン音が駐車場で止まったのだ。

(どあをあけるおとがきこえ、といれにむかってくるあしおとがきこえはじめた。)

ドアを開ける音が聞こえ、トイレに向かって来る足音が聞こえ始めた。

(このといれのうらがわはすぐ5mほどのがけになっており、あしばはおれたちがたつのが)

このトイレの裏側はすぐ5m程の崖になっており、足場は俺達が立つのが

(やっとだった。よほどなにかがなければ、うらがわまでみにくることはないはずだ。)

やっとだった。よほど何かがなければ、裏側まで見に来る事はないはずだ。

(もしおれたちにきづいてちかづいてきているのであれば、さいあくのばあい、)

もし俺達に気づいて近づいて来ているのであれば、最悪の場合、

(がけをとびおりるかくごだった。とびおりてもけがはしないていどのがけであり、)

崖を飛び降りる覚悟だった。飛び降りても怪我はしない程度の崖であり、

(やれないことはない。ようをたしにきただけであってくれ、たのむ・・・)

やれない事はない。用を足しに来ただけであってくれ、頼む・・・

(おれたちはいのるしかなかった。しかし、いっこうにおんなのこのなきごえがとまらない。)

俺達は祈るしかなかった。しかし、一向に女の子の泣き声が止まらない。

(あのこがへんたいいっかにどうかされるのではないか?それがきがきでならなかった。)

あの子が変態一家にどうかされるのではないか?それが気が気でならなかった。

(だんしといれにだれかがはいってきた。こえのようすからするとちちだ。)

男子トイレに誰かが入ってきた。声の様子からすると父だ。

(「やぁ、きもちがいいな。は~れるや!!は~れるや!!」)

「やぁ、気持ちがいいな。ハ〜レルヤ!!ハ〜レルヤ!!」

(と、どうやらしょうのほうをしているようすだった。そのあとすぐに、こしつにはいるおとと)

と、どうやら小の方をしている様子だった。その後すぐに、個室に入る音と

(あしおとがふくすうきこえた。ふたごのおっさんだろうか。もはや、おんなのこのそんざいはかんぜんに)

足音が複数聞こえた。双子のオッサンだろうか。最早、女の子の存在は完全に

(ばれているはずだった。じょしといれにはいったははの、「かみがない!」というこえも)

バレているはずだった。女子トイレに入った母の、「紙が無い!」と言う声も

(きこえた。おんなのこはまだなきじゃくっている。やがてちちもふたごのおっさんたちも)

聞こえた。女の子はまだ泣きじゃくっている。やがて父も双子のオッサン達も

(といれをでていったようすだった。おかしい。おんなのこにたいしての、)

トイレを出ていった様子だった。おかしい。女の子に対しての、

(へんたいいっかのたいおうがない。やがてははもでていって、へんたいいっかのはなしこえがとおくなった)

変態一家の対応が無い。やがて母も出て行って、変態一家の話し声が遠くなった

(きづいてないわけがない。げんにおんなのこはまだなきじゃくっているのだ。)

気づいてないわけがない。現に女の子はまだ泣きじゃくっているのだ。

(おれとかずやがけげんなかおをしていると、ちちのこえがきこえた。)

俺とカズヤが怪訝な顔をしていると、父の声が聞こえた。

(「~をまつ、もうすぐくるから」といっていた。なにをまつのかは)

「〜を待つ、もうすぐ来るから」と言っていた。何を待つのかは

(ききとれなかった。どうやらふたごのおっさんたちが、ぐずっているようすだった。)

聞き取れなかった。どうやら双子のオッサンたちが、グズッている様子だった。

(やがてひらてうちのようなおとがきこえおそらくふたごのおっさんのなきごえがきこえてきた)

やがて平手打ちの様な音が聞こえ恐らく双子のオッサンの泣き声が聞こえてきた

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