(怖い話)「ヒッチハイク」9
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問題文
(へんたいいっかがさったのをかんぜんにかくにんして、おれはじょしといれにとびこんだ。)
変態一家が去ったのを完全に確認して、俺は女子トイレに飛び込んだ。
(すべてのこしつをあけたが、だれもいない。かぎもすべてこわれていた。そんなばかな・・・)
全ての個室を開けたが、誰もいない。鍵も全て壊れていた。そんな馬鹿な・・・
(あとからじょしといれにはいってきたかずやが、おれのかたをたたいてつぶやいた。)
後から女子トイレに入ってきたカズヤが、俺の肩を叩いて呟いた。
(「なぁ、おまえもとちゅうからうすうすはきがついてたんだろ?おんなのこなんて、さいしょから)
「なぁ、お前も途中から薄々は気がついてたんだろ?女の子なんて、最初から
(いなかったんだよ」ふたりしてげんちょうをきいたとでもいうのだろうか。)
いなかったんだよ」二人して幻聴を聞いたとでも言うのだろうか。
(たしかに、あのへんたいいっかのおんなのこにたいするはんのうがいっさいなかったことをかんがえると、)
確かに、あの変態一家の女の子に対する反応が一切無かった事を考えると、
(それもうなずけるのではあるが・・・しかし、あんなにせんめいにきこえる)
それも頷けるのではあるが・・・しかし、あんなに鮮明に聞こえる
(げんちょうなどあるのだろうか・・・)
幻聴などあるのだろうか・・・
(ちゅうしゃじょうからのぼりとくだりにつづくしゃどうがあり、そこをくだればかくじつにこくどうにでるはずだ)
駐車場から上りと下りに続く車道があり、そこを下れば確実に国道に出るはずだ
(しかし、ふたたびやつらのきゃんぴんぐかーにそうぐうするきけんせいもあるので、)
しかし、再び奴らのキャンピングカーに遭遇する危険性もあるので、
(あえてもりをつっきることにした。)
あえて森を突っ切ることにした。
(まちはそんなにとおくないていどにみえているし、しゅういもあかるいので、)
街はそんなに遠くない程度に見えているし、周囲も明るいので、
(まずまようかのうせいもすくない。おれたちはむごんのままもりをあるいた。)
まず迷う可能性も少ない。俺達は無言のまま森を歩いた。
(やく2じかんご、ぶじにこくどうにでることができた。しかしきがえもない、にもつもない。)
約2時間後、無事に国道に出る事が出来た。しかし着替えもない、荷物もない。
(あたまにおもいうかんだのは、あのしんせつなこんびにのてんちょうだった。)
頭に思い浮かんだのは、あの親切なコンビニの店長だった。
(こくどうはとかいなみではないが、あさになりこうつうりょうがふえてきている。)
国道は都会並みではないが、朝になり交通量が増えてきている。
(あんなめにあって、ふたたびひっちはいくするのはどきょうがいったが、)
あんな目にあって、再びヒッチハイクするのは度胸がいったが、
(なんとかとらっくにのせてもらえることになった。どらいばーは、おれたちのよごれたすがたに)
何とかトラックに乗せて貰えることになった。ドライバーは、俺達の汚れた姿に
(とうしょこんわくしていたが、じじょうをはなすとこころよくのせてくれた。)
当初困惑していたが、事情を話すと快く乗せてくれた。
(じじょうといっても、おれたちがたいけんしたことをそのままはなしてもどうか、とおもったので)
事情と言っても、俺達が体験した事をそのまま話してもどうか、と思ったので
(きゃんぷちゅうにやまのなかでまよった、ということにしておいた。うんてんしゅも、)
キャンプ中に山の中で迷った、と言う事にしておいた。運転手も、
(そのこんびにならしっているし、よくよるらしかった。やく1じかんご、おれたちは)
そのコンビニなら知っているし、よく寄るらしかった。約1時間後、俺達は
(れいのてんちょうのいるこんびににとうちゃくした。てんちょうはきゃんぴんぐかーのけんを)
例の店長のいるコンビニに到着した。店長はキャンピングカーの件を
(しっているので、そのままおれたちがひどいめにあったことをはなしたのだが、はなしてる)
知っているので、そのまま俺達が酷い目にあった事を話したのだが、話してる
(さいちゅうに、てんちょうはけげんなかおをしはじめた。「え?きゃんぴんぐかー?いや、おれはさぁ)
最中に、店長は怪訝な顔をし始めた。「え?キャンピングカー?いや、俺はさぁ
(きみたちがあのとき、きゅうにみせをでてこくどうぞいをあるいていくので、とめたんだよ。)
君たちがあの時、急に店を出て国道沿いを歩いて行くので、止めたんだよ。
(おれにきをつかって、おくってもらうのがわるいので、あるいていったのかな、と。)
俺に気を使って、送ってもらうのが悪いので、歩いていったのかな、と。
(10mくらいおっていって、こっちがはなしかけても、)
10mくらい追って行って、こっちが話しかけても、
(きみらがあんまりにもむしするもんだから、こっちもしょうじき、きぃわるくしちゃってさ)
君らがあんまりにも無視するもんだから、こっちも正直、気ぃ悪くしちゃってさ
(どうしたのさ?(わら)」・・・どういうことなのか。)
どうしたのさ?(笑)」・・・どういう事なのか。
(おれたちはたしかに、あのきゃんぴんぐかーがこんびににとまり、れじでかいけいも)
俺達は確かに、あのキャンピングカーがコンビニに止まり、レジで会計も
(すませているのをみている。かいけいしたのはてんちょうだ。もうひとりのばいとのこも)
済ませているのを見ている。会計したのは店長だ。もう一人のバイトの子も
(いたがあがったのかいまはいないようだった。てんちょうもぐるか?ふあんがむねをよぎった)
いたがあがったのか今はいないようだった。店長もグルか?不安が胸を過ぎった
(かずやとめをあわせる。「すみません、ちょっとといれに」とかずやがいい、)
カズヤと目を合わせる。「すみません、ちょっとトイレに」とカズヤが言い、
(おれをといれにつれこむ。「どうおもう?」とおれ。「てんちょうがうそをいってるとも)
俺をトイレに連れ込む。「どう思う?」と俺。「店長が嘘を言ってるとも
(おもえんが、まんがいちあいつらのかんけいしゃだとしたら、ってことだろ?でも、)
思えんが、万が一あいつらの関係者だとしたら、って事だろ?でも、
(なんでそんなてのこんだことをするひつようがある?みんないかれてるとでも?)
なんでそんな手の込んだ事をする必要がある?みんなイカレてるとでも?
(まぁ、しゃくぜんとはしないよな。じゃあ、こうしよう。だいじをとって、さっきの)
まぁ、釈然とはしないよな。じゃあ、こうしよう。大事をとって、さっきの
(うんちゃんにのせてもらわないか?」それがいちばんいいほうほうにおもえた。)
運ちゃんに乗せて貰わないか?」それが一番いい方法に思えた。
(おれたちのいけんがまとまり、といれをでようとしたそのしゅんかん、こしつのといれから)
俺達の意見がまとまり、トイレを出ようとしたその瞬間、個室のトイレから
(みずをながすおととともに、あのくちぶえがきこえてきた。しゅういのあかるさもてつだってか、)
水を流す音と共に、あの口笛が聞こえてきた。周囲の明るさも手伝ってか、
(きょうふよりまずいかりがこみあげてきた。それはかずやもおなじだったようだ。)
恐怖よりまず怒りが込み上げて来た。それはカズヤも同じだったようだ。
(「あけろおらぁ!!」とがんがんどあをたたくかずや。どあがひらく。)
「開けろオラァ!!」とガンガンドアを叩くカズヤ。ドアが開く。
(「な・・・なんすか!?」せいふくをきたじもとのこうこうせいだった。)
「な・・・なんすか!?」制服を着た地元の高校生だった。
(「いや・・・ごめんごめん、ははは・・・」とにがわらいするかずや。)
「イヤ・・・ごめんごめん、ははは・・・」と苦笑いするカズヤ。
(さいわい、このさわぎはといれのそとまできこえてはいないようすだった。だんしこうこうせいに)
幸い、この騒ぎはトイレの外まで聞こえてはいない様子だった。男子高校生に
(わびをいれて、おれたちはてんちょうとだんしょうするどらいばーのところへもどった。)
詫びを入れて、俺達は店長と談笑するドライバーの所へ戻った。
(「てんちょうさんにめいわくをかけてもあれだし、おにいさん、まちまでおねがいできませんかね)
「店長さんに迷惑をかけてもアレだし、お兄さん、街までお願いできませんかね
(これで!」と、どらいばーがすっていためいがらのたばこを1かーとん、れじに)
これで!」と、ドライバーが吸っていた銘柄のタバコを1カートン、レジに
(おくかずや。こうしょうせいりつだった。)
置くカズヤ。交渉成立だった。