(怖い話)「ヒッチハイク」10

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プレイ回数3371難易度(5.0) 3173打 長文
こわ〜い話です。
暇つぶしにどうぞ。
順位 名前 スコア 称号 打鍵/秒 正誤率 時間(秒) 打鍵数 ミス 問題 日付
1 ヨーメイ 5406 B++ 5.6 95.4% 558.4 3170 151 51 2024/09/23
2 daifuku 3221 E++ 3.4 93.0% 911.4 3173 237 51 2024/10/27
3 Shion 2741 E 2.8 96.2% 1131.3 3226 125 51 2024/09/25

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問題文

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(れいのへんたいいっかのけんで、けいさつにいこうとはさらさらおもわなかった。あまりにも)

例の変態一家の件で、警察に行こうとはさらさら思わなかった。あまりにも

(げんじつばなれしすぎており、おれたちもはやくわすれたかった。りゅっくにつめたふくが)

現実離れし過ぎており、俺達も早く忘れたかった。リュックに詰めた服が

(こころのこりではあったが・・・どらいばーのとらっくがしがいにむかうのもこううんだった)

心残りではあったが・・・ドライバーのトラックが市街に向かうのも幸運だった

(たばこのおくりもので、しゅうしじょうきげんでうんてんしてくれた。いつのまにか、おれたちは)

タバコの贈り物で、終始上機嫌で運転してくれた。いつの間にか、俺達は

(しゃないでねていた。ふとめがさめると、どらいぶいんにていしゃしていた。)

車内で寝ていた。ふと目が覚めると、ドライブインに停車していた。

(どらいばーがやきそばを3にんぶんかってきてくれて、しゃないでたべた。)

ドライバーがヤキソバを3人分買ってきてくれて、車内で食べた。

(くるまがはしりだすと、かずやはふたたびねむりにおちた。おれはねむれずに、まどのそとをみながら)

車が走り出すと、カズヤは再び眠りに落ちた。俺は眠れずに、窓の外を見ながら

(あのあくむのようなできごとをおもいかえしていた。いったいあいつらはなにだったのか。)

あの悪夢のような出来事を思い返していた。一体あいつらは何だったのか。

(といれのおんなのこのなきごえは・・・「あっ!!!」)

トイレの女の子の泣き声は・・・「あっ!!!」

(しあんがふきとび、おれはおもわずこえをあげていた。「どうした?」とどらいばー。)

思案が吹き飛び、俺は思わず声を上げていた。「どうした?」とドライバー。

(「とめてください!!」「は?」「すみません、すぐすみます!!」)

「止めて下さい!!」「は?」「すみません、すぐ済みます!!」

(「まさかここでおりるのか?まだしがいちはさきだぞ」と、しぶしぶとらっくを)

「まさかここで降りるのか?まだ市街地は先だぞ」と、しぶしぶトラックを

(とめてくれた。このもんどうでかずやもおきたらしい。「どうした?」)

止めてくれた。この問答でカズヤも起きたらしい。「どうした?」

(「あれみろ」おれのゆびさししたほうをみて、かずやがぜっくした。)

「あれ見ろ」俺の指差した方を見て、カズヤが絶句した。

(くちはてたどらいぶいんに、あのきゃんぴんぐかーがとまっていた。)

朽ち果てたドライブインに、あのキャンピングカーが止まっていた。

(まちがいない。いろあい、かたち、ふろんとにえがかれたじゅうじか・・・しかし、)

間違いない。色合い、形、フロントに描かれた十字架・・・しかし、

(なにかがおかしかった。しゃたいが、なんじゅうねんもたったようにぼろぼろにくちはてており)

何かがおかしかった。車体が、何十年も経ったようにボロボロに朽ち果てており

(すべてのたいやがぱんくし、まどがらすもすべてわられていた。「すみません、5ふんで)

全てのタイヤがパンクし、窓ガラスも全て割られていた。「すみません、5分で

(もどります、5ふんだけじかんください」とどらいばーにせつめいし、とらっくをろかたに)

戻ります、5分だけ時間下さい」とドライバーに説明し、トラックを路肩に

(とめてもらったまま、おれたちはきゃんぴんぐかーへとむかった。)

止めてもらったまま、俺達はキャンピングカーへと向かった。

など

(「どういうことだよ・・・」とかずや。こっちがききたいくらいだった。)

「どういう事だよ・・・」とカズヤ。こっちが聞きたいくらいだった。

(ちかづいてかくにんしたが、まちがいなくあのへんたいいっかのきゃんぴんぐかーだった。)

近づいて確認したが、間違いなくあの変態一家のキャンピングカーだった。

(しゅういのあかるさ・くるまのつうかするおとなどであんしんかんはあり、きょうふかんよりも)

周囲の明るさ・車の通過する音などで安心感はあり、恐怖感よりも

(「なぜ?」というこうきしんがかっていた。さびついたどあをひきあけ、)

「なぜ?」という好奇心が勝っていた。錆付いたドアを引き開け、

(ひどいにおいのするしゃないをのぞきこむ。「おいおいおいおいおい。りゅっく!!!)

酷い匂いのする車内を覗き込む。「オイオイオイオイオイ。リュック!!!

(おれらのりゅっくじゃねぇか!!」かずやがさけぶ。・・・たしかに、おれたちがしゃないに)

俺らのリュックじゃねぇか!!」カズヤが叫ぶ。・・・確かに、俺達が車内に

(おいてにげてきた、りゅっくが2つおいてあった。しかし、しゃたいとどうように)

置いて逃げて来た、リュックが2つ置いてあった。しかし、車体と同様に

(まるでなんじゅうねんもほうちされていたかのごとく、ぼろぼろにくちはてていた。)

まるで何十年も放置されていたかの如く、ボロボロに朽ち果てていた。

(なかみをかくにんすると、ふくやにちようざっかひんもどうようにくちはてていた。)

中身を確認すると、服や日用雑貨品も同様に朽ち果てていた。

(「どういうことだよ・・・」もういちどかずやがつぶやいた。)

「どういう事だよ・・・」もう一度カズヤが呟いた。

(なにがなんだか、もはやのうはせいじょうなしこうができなかった。とにかく、いっこくもはやく)

何が何だか、もはや脳は正常な思考が出来なかった。とにかく、一刻も早く

(このいまわしいきゃんぴんぐかーからはなれたかった。「いこう、いこう」)

この忌まわしいキャンピングカーから離れたかった。「行こう、行こう」

(かずやもおびえている。しゃないをでようとしたそのとき、きゃんぴんぐかーのいちばんおくの)

カズヤも怯えている。車内を出ようとしたその時、キャンピングカーの一番奥の

(どあのむこうで、「がたっ」とおとがした。どあはしまっている。)

ドアの向こうで、「ガタッ」と音がした。ドアは閉まっている。

(あけるゆうきはない。おれたちはきょうふでなかばぱにっくになっていたので、そうきこえた)

開ける勇気はない。俺達は恐怖で半ばパニックになっていたので、そう聞こえた

(かどうかは、いまとなってはわからないし、もしかしたら、ねこのなきごえだった)

かどうかは、今となっては分からないし、もしかしたら、猫の鳴き声だった

(かもしれない。が、たしかにそのおくのどあのむこうで、そのときはそうきこえたのだ)

かもしれない。が、確かにその奥のドアの向こうで、その時はそう聞こえたのだ

(「まーま!!!!」)

「マーマ!!!!」

(おれたちはさけびながらとらっくにかけよった。するとなぜか、どらいばーも)

俺達は叫びながらトラックに駆け寄った。するとなぜか、ドライバーも

(かおがこころなしかあおざめているふうにみえた。むごんでとらっくをはっしんさせるどらいばー)

顔が心なしか青ざめている風に見えた。無言でトラックを発進させるドライバー

(「なにかあったか?」「なにかありました?」どうじにどらいばーとおれがこえをはっした。)

「何かあったか?」「何かありました?」同時にドライバーと俺が声を発した。

(どらいばーはにがわらいし「いや・・・おれのみまちがいかもしれないけどさ・・・)

ドライバーは苦笑いし「いや・・・俺の見間違いかもしれないけどさ・・・

(あのはいしゃ・・・おまえらいがいにだれもいなかったよな?いや、いるわけないんだけど)

あの廃車・・・お前ら以外に誰もいなかったよな?いや、居るわけないんだけど

(いや、やっぱいいわ」「きになります、いってくださいよ」とかずや。)

いや、やっぱいいわ」「気になります、言って下さいよ」とカズヤ。

(「いやさ・・みえたようなきがしたんだよ。かうぼーいはっと?っていうのか?)

「いやさ・・見えたような気がしたんだよ。カウボーイハット?って言うのか?

(にほんでいったら、ぼーいすかうとがかぶるような。それをかぶったひとかげが)

日本で言ったら、ボーイスカウトが被るような。それを被った人影が

(みえたきが・・・でよ、なぜかぞくっとしたそのしゅんかん、おれのみみもとで)

見えた気が・・・でよ、何故かゾクッとしたその瞬間、俺の耳元で

(くちぶえがきこえてよ・・・」「どんなかんじの・・・くちぶえですか?」)

口笛が聞こえてよ・・・」「どんな感じの・・・口笛ですか?」

(「きょくめいはわかんねぇけど、こんなかんじでよ(くちぶえをふく)・・・いやいやいや、)

「曲名はわかんねぇけど、こんな感じでよ(口笛を吹く)・・・いやいやいや、

(なんでもねぇんだよ!おれもつかれてるのかね」うんてんしゅはわらっていたが、うんてんしゅが)

何でもねぇんだよ!俺も疲れてるのかね」運転手は笑っていたが、運転手が

(さいげんしてみたくちぶえは、あのくちぶえだった。)

再現してみた口笛は、あの口笛だった。

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