水でもやるか

(まどぎわにさいたこすもすを)

窓際に咲いた秋桜を

(ながめてすごすだけのまいにちを)

眺めて過ごすだけの毎日を。

(しょしんしゃむけのはなだといってほった)

初心者向けの花だと言って放った

(あいつのかおおもいだしている)

あいつの顔、思い出している。

(おもいだしている)

思い出している。

(はなのようだった)

花のようだった。

(ぴーくはいっしゅんだった)

ピークは一瞬だった。

(みせものにもならないこいだった)

見世物にもならない恋だった。

(みずがたりなかった)

水が足りなかった。

(はなのようだった)

花のようだった。

(なんてのはびかしすぎか)

なんてのは美化し過ぎか。

(おもいではかってにふとるから)

想い出は勝手に太るから

(たべさせておけ)

食べさせておけ。

(９９９ぱーせんとあなたはわるくなかった)

99.9％、あなたは悪くなかった。

(だけど０１ぱーせんといつもひとことよけいなんだよ)

だけど0.1％、いつも一言余計なんだよ。

(おたがいせいせいどうどうせいせいしていればいいさ)

お互い正々堂々、清々していればいいさ。

(さしずめさしひき０ってとこだ)

差し詰め差し引き0ってとこだ。

(あーあばからし)

あーあ、馬鹿らし

(みずでもやるか)

水でもやるか。

(あおむけにねころがったまま)

仰向けに寝転がったまま

(りれきをみかえすようなきゅうじつを)

履歴を見返すような休日を。

(そくばくはゆるめがいいっていった)

束縛は緩めがいいって言った

(あいつはやけにのみにでている)

あいつはやけに飲みに出ている。

(ばかみたいだった)

馬鹿みたいだった。

(いっぽうつうこうだった)

一方通行だった。

(かわりなんていないとほざいていた)

代わりなんていないとほざいていた。

(わかげがいたっていた)

若気が至っていた。

(はなのようだった)

花のようだった。

(かれるためにさいている)

枯れるために咲いている。

(こいはそだてるからそだつって)

「恋は育てるから育つ」って

(それらしいよね)

それらしいよね。

(９９ぱーせんとくらいきもちがここにあっても)

99％くらい気持ちが此処にあっても

(のこりの１ぱーせんとぶんをさがすようなものなんだよ)

残りの1％分を探すようなものなんだよ。

(けなげなおんなもきじょうなおとこももうふるいのさ)

健気な女も、気丈な男も、もう古いのさ。

(しあわせになったらぷーどるをかおう)

幸せになったらプードルを飼おう。

(それでかちだ)

それで勝ちだ。

(ひっぱくしていくせいかつ)

逼迫していく生活。

(それでもいいはずだったんだ)

それでもいいはずだったんだ。

(ものぐさなふたりさえいれば)

懶な二人さえ居れば

(だましだましやっていけるさ)

騙し騙しやっていけるさ。

(このまままちがいさがしをするように)

このまま間違い探しをするように

(まちがわないほうほうをさがすくらいなら)

間違わない方法を探すくらいなら。

(９９９ぱーせんとあなたのせいにしたいよでもね)

99.9％、あなたのせいにしたいよ。でもね。

(のこりの０１ぱーせんときもちはここにあんだよ)

残りの0.1％、気持ちはここにあんだよ。

(あなたはせいせいどうどうせいせいしていればいいさ)

あなたは正々堂々、清々していればいいさ。

(ほれたほうがまけだなんてよくできてる)

惚れた方が負けだなんてよく出来てる。

(それでもね)

それでもね。

(はなのようだった)

花のようだった。

(かわっていくかんじょうは)

変わっていく感情は

(たにんごとだなんておもっていた)

他人事だなんて思っていた。

(たにんになるまできづかなかった)

他人になるまで気付かなかった。

(はなのようだった)

花のようだった。

(なんてのはびかしすぎだ)

なんてのは美化し過ぎだ。

(おもいでくらいつごうよくしよう)

想い出くらい都合良くしよう。

(いきているうちにくようしよう)

生きているうちに供養しよう。

(はなのようだった)

花のようだった。

(みずでもやるか)

水でもやるか。