ペテロの第一の手紙2

(かみにつけるたみである。)

神につける民である。

(それによって、くらやみからおどろくべきみひかりにまねきいれてくださったかたのみわざを、)

それによって、暗やみから驚くべきみ光に招き入れて下さったかたのみわざを、

(あなたがたがかたりつたえるためである。)

あなたがたが語り伝えるためである。

(あなたがたは、いぜんはかみのたみでなかったが、いまはかみのたみであり、)

あなたがたは、以前は神の民でなかったが、いまは神の民であり、

(いぜんは、あわれみをうけたことのないものであったが、)

以前は、あわれみを受けたことのない者であったが、

(いまは、あわれみをうけたものとなっている。)

いまは、あわれみを受けた者となっている。

(あいするものたちよ。あなたがたにすすめる。)

愛する者たちよ。あなたがたに勧める。

(あなたがたは、このよのたびびとでありきりゅうしゃであるから、)

あなたがたは、この世の旅人であり寄留者であるから、

(たましいにたたかいをいどむにくのよくをさけなさい。)

たましいに戦いをいどむ肉の欲を避けなさい。

(いほうじんのなかにあって、りっぱなおこないをしなさい。)

異邦人の中にあって、りっぱな行いをしなさい。

(そうすれば、かれらは、あなたがたをあくにんよばわりしていても、)

そうすれば、彼らは、あなたがたを悪人呼ばわりしていても、

(あなたがたのりっぱなわざをみて、)

あなたがたのりっぱなわざを見て、

(かえって、おとずれのひにかみをあがめるようになろう。)

かえって、おとずれの日に神をあがめるようになろう。

(あなたがたは、すべてひとのたてたせいどに、しゅのゆえにしたがいなさい。)

あなたがたは、すべて人の立てた制度に、主のゆえに従いなさい。

(しゅけんしゃとしてのおうであろうと、)

主権者としての王であろうと、

(あるいは、あくをおこなうものをばっしぜんをおこなうものをしょうするために、)

あるいは、悪を行う者を罰し善を行う者を賞するために、

(おうからつかわされたちょうかんであろうと、これにしたがいなさい。)

王からつかわされた長官であろうと、これに従いなさい。

(ぜんをおこなうことによって、おろかなひとびとのむちなはつげんをふうじるのは、)

善を行うことによって、愚かな人々の無知な発言を封じるのは、

(かみのみむねなのである。)

神の御旨なのである。

(じゆうじんにふさわしくこうどうしなさい。)

自由人にふさわしく行動しなさい。

(ただし、じゆうをばあくをおこなうこうじつとしてもちいず、)

ただし、自由をば悪を行う口実として用いず、

(かみのしもべにふさわしくこうどうしなさい。)

神の僕にふさわしく行動しなさい。

(すべてのひとをうやまい、きょうだいたちをあいし、)

すべての人をうやまい、兄弟たちを愛し、

(かみをおそれ、おうをたっとびなさい。)

神をおそれ、王を尊びなさい。

(しもべたるものよ。こころからのおそれをもって、しゅじんにつかえなさい。)

僕たる者よ。心からのおそれをもって、主人に仕えなさい。

(ぜんりょうでかんようなしゅじんだけにでなく、)

善良で寛容な主人だけにでなく、

(きむずかしいしゅじんにも、そうしなさい。)

気むずかしい主人にも、そうしなさい。

(もしだれかが、ふとうなくるしみをうけても、)

もしだれかが、不当な苦しみを受けても、

(かみをあおいでそのくつうをたえしのぶなら、)

神を仰いでその苦痛を耐え忍ぶなら、

(それはよみせられることである。)

それはよみせられることである。

(わるいことをしてうちたたかれ、それをしのんだとしても、)

悪いことをして打ちたたかれ、それを忍んだとしても、

(なんのてがらになるのか。)

なんの手柄になるのか。

(しかしぜんをおこなってくるしみをうけ、しかもそれをたえしのんでいるとすれば、)

しかし善を行って苦しみを受け、しかもそれを耐え忍んでいるとすれば、

(これこそかみによみせられることである。)

これこそ神によみせられることである。

(あなたがたは、じつに、そうするようにとめされたのである。)

あなたがたは、実に、そうするようにと召されたのである。

(きりすとも、あなたがたのためにくるしみをうけ、)

キリストも、あなたがたのために苦しみを受け、

(みあしのあとをふみしたがうようにと、もはんをのこされたのである。)

御足の跡を踏み従うようにと、模範を残されたのである。

(きりすとはつみをおかさず、そのくちにはいつわりがなかった。)

キリストは罪を犯さず、その口には偽りがなかった。

(ののしられても、ののしりかえさず、)

ののしられても、ののしりかえさず、

(くるしめられても、おびやかすことをせず、)

苦しめられても、おびやかすことをせず、

(ただしいさばきをするかたに、いっさいをゆだねておられた。)

正しいさばきをするかたに、いっさいをゆだねておられた。

(さらに、わたしたちがつみにしに、ぎにいきるために、)

さらに、わたしたちが罪に死に、義に生きるために、

(じゅうじかにかかって、わたしたちのつみをごじぶんのみにおわれた。)

十字架にかかって、わたしたちの罪をご自分の身に負われた。

(そのきずによって、あなたがたは、いやされたのである。)

その傷によって、あなたがたは、いやされたのである。

(あなたがたは、ひつじのようにさまよっていたが、)

あなたがたは、羊のようにさ迷っていたが、

(いまは、たましいのぼくしゃでありかんとくであるかたのもとに、)

今は、たましいの牧者であり監督であるかたのもとに、

(たちかえったのである。)

たち帰ったのである。