シンデレラデリバリィ

(うつろなめでねっとをぶらぶら だせいうんざりきょうはなんにちだ)

虚ろな目で ネットをブラブラ 惰性 うんざり 今日は何日だ

(ねむけはんぶんうっかりてをすべらす)

眠気半分 うっかり手を滑らす

(がめんちゅうおうさいたもじれつの 「きみにぴったりあったおうじょさま)

画面中央 咲いた文字列の 「君にピッタリあった王女様

(おとどけしましょうか」とのもじに)

お届けしましょうか」との文字に

(きたいはんぶん「ちょっとまってくれ」 「きょうみしんだが、それはうそなのだろう？」)

期待半分 「ちょっと待ってくれ」 「興味心だが、それは嘘なのだろう？」

(「いえいえ、きょうみしんでどうぞ。 ほらほらさぁ、しこうのままに。」)

「いえいえ、興味心でどうぞ。 ほらほらさぁ、嗜好の侭に。」

(「それならきらきらうちゅうのいしょうをきたともだちすくなめのびじんさんで)

「それならキラキラ宇宙の衣装を着た友達少なめの美人さんで

(まほうとかきせきをとなえちゃって なたをぶらさげてでーとしたいよ)

魔法とか奇跡を唱えちゃって 鉈をぶら下げてデートしたいよ

(ほらそらからふわふわおちておいで ほうたいすがたもぷりてぃーだ」って)

ほら空からフワフワ落ちておいで 包帯姿もプリティーだ」って

(どこまでかいてもなんだかたりなそう)

何処まで書いてもなんだか足りなそう

(すこしにんまり「じっくりみてくれ。)

少しにんまり「じっくり見てくれ。

(これではんぶんていどなんだけど、 これいじょうをかなえようなど、むりだろう？」)

これで半分程度なんだけど、 これ以上を叶えようなど、無理だろう?」

(「それはびっくり。りっぱないけんだ。 しかしあんがいこんなものですか、)

「それは吃驚。立派な意見だ。 しかし案外こんなものですか、

(じしんたっぷりいってるていどで あまりほんきのあいじゃないでしょう？」)

自信たっぷり言ってる程度で 余り本気の愛じゃないでしょう?」

(こうきしんでも、ぷらすしこうでもなく せつに、いとおしくおもって)

好機心でも、プラス思考でもなく 切に、愛おしく思って

(ぼくはつのったあいをうたっていた)

僕は募った愛を謳っていた

(「それならひらひらでんしのいしょうをきていせかいでうちゅうなみらいだって)

「それならヒラヒラ電子の衣装を着て異世界で宇宙な未来だって

(あいまいなことばでふにっとして ふしぎなうみえすこーとしたいよ)

曖昧な言葉で柔っとして 不思議な海エスコートしたいよ

(もうなかにはだれもいなくったって こころをこわしたぶきようだって)

もう中には誰も居なくったって 心を壊した不器用だって

(このよのはてまで、なんどもだきあおう」)

この世の果てまで、何度も抱き合おう」

(きかせてよ 「せかいのだれよりあいして」って)

聴かせてよ 「世界の誰より愛して」って

(「あなたがいなくちゃだめなんだ」って めちゃくちゃにつめこむきぼうろんを)

「あなたがいなくちゃダメなんだ」って メチャクチャに詰め込む希望論を

(かなえてくれるとしんじてまった)

叶えてくれると信じて待った

(もうどあのむこうには「かのじょ」がいる おもいつづけてた「いちばん」がある)

もうドアの向こうには『彼女』がいる 思い続けてた『一番』がある

(えがおででむかえ、おうとしてきがついた)

笑顔で出迎え、嘔吐して気がついた