誘発ステロイド

(１にちも１びょうたりもやむことのないそのしょうじょう)

1日も1秒たりも止む事の無い　その症状

(ねるまにさえたえまなくせまりくるかげのささやきごえたえまないあんみんぼうがい)

寝る間にさえ絶え間なく迫りくる影の囁き声　絶え間無い安眠妨害

(ひどいせかいのはてでたどりつくばしょなんてみなおなじ)

酷い世界の果てで辿り着く場所なんて　皆同じ

(うまれつきさだめられたきずあとなんてなっとくできるはずもなくて)

生まれ付き宿命られた傷跡なんて　納得できるはずもなくて

(こんなわたしじゃいやでしょこんなわたしにちかよらないで)

こんな私じゃ嫌でしょ　こんな私に近寄らないで

(どんどんどんどんどんどんふくらんでいくもうそう)

どんどんどんどんどんどん　膨らんでいく妄想

(ああでもないこうでもないそうでもないもうどうでもいい)

ああでもないこうでもない　そうでもないもうどうでもいい

(ばらばらにくずれゆくぴーす)

バラバラに崩れゆくピース

(１じの「せいじょう」とひきかえの「しょうじょう」 まわりまわるじょうたいいじょうのれんさはんのう)

一時の「正常」と引換えの「症状」 廻り廻る状態異常の連鎖反応

(いたいくらいにかきむしってそのばしのぎのだいしょうかな？)

痛いくらいに掻き毟って　その場凌ぎの代償かな？

(やくづけにおぼれてっちゃってどーしよーもないかいらくゆうせん)

薬漬けに溺れてっちゃって　どーしよーもない快楽優先

(きついくらいにだかれちゃってはなれらんないこみあげるしょうどう)

キツいくらいに抱かれちゃって　離れらんない　込み上げる衝動

(くつじょくてきもうしんじょうたいうつろなしこうなにをさとるかしら)

屈辱的　盲信状態　虚ろな思考　何を悟るかしら

(うしなったあとにきづくそんなものなんてだいじなの？)

失った後に気づく　そんな物なんて大事なの？

(それすらもかんがえるよゆうもなくてただただみえないふり)

それすらも考える余裕もなくて　ただただ見えないフリ

(「そんなはずじゃなかった」とかそんなせりふはきちらして)

「そんな筈じゃなかった」とか　そんなセリフ吐き散らして

(どんどんどんどんどんどんけしさっていくかのうせい)

どんどんどんどんどんどん　消し去って行く可能性

(ああでもないこうでもないそうでもないもうどうでもいい)

ああでもないこうでもない　そうでもないもうどうでもいい

(あきらめのいろにただなすすべなし)

諦めの色にただ成す術無し

(１じの「しょうどう」とそのさきの「しょうじょう」 あともどりできるはずもなくぼうぜんほら)

一時の「衝動」とその先の「症状」 後戻り出来るはずもなく呆然　ほら

(いたいくらいにまんしんそういしゅうちさらしこれはなんのばつ？)

痛いくらいに満身創痍　羞恥晒し　これは何の罰？

(みにくさにはきけがしたってとりもどせないあとのまつり)

醜さに吐き気がしたって　取り戻せない痕の祭り

(へやのすみうずくまってうすれゆくのはあるしゅのしょうけい)

部屋の角踞って　薄れゆくのはある種の憧憬

(きざみこまれたいろそうしつうつろなひとみなにがうつるかしら)

刻み込まれ　退路喪失　虚ろな瞳　何が映るかしら

(１じの「せいじょう」とひきかえの「しょうじょう」 おきざりのしこうかいろとしきさいたのやまいのゆうはつ)

一時の「正常」と引換えの「症状」 置き去りの思考回路と色彩　他の病の誘発

(すてろいどいたいくらいにかきむしってそのばしのぎのだいしょうかな？)

ステロイド　痛いくらいに掻き毟って　その場凌ぎの代償かな？

(やくづけにおぼれてっちゃってそのさきよくにおぼれたまつろ)

薬漬けに溺れてっちゃって　その先　欲に溺れた末路

(ただただかきむしっておわりのみえないしょうじょのしょうじょう)

ただただ掻き毟って　終わりの見えない少女の症状

(くつじょくてきもうしんじょうたいよりどころなくしたしょうじょ「だれかたすけてよ」)

屈辱的盲信状態　拠り所無くした少女「誰か助けてよ」

(あああああああああああああああああああああああああああ)

あああああああああああああああああああああああああああ