竹取物語4

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竹取物語の現代語訳です。長文です!

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問題文

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(かぐやひめが、ほとけのみいしのはちにあるはずのひかりがあるかとたしかめたが、)

かぐや姫が、仏の御石の鉢にあるはずの光があるかと確かめたが、

(ほたるほどのわずかなひかりさえない。)

蛍ほどのわずかな光さえない。

(「もしこのはちがほんものならのにあるあさぎりくらいのひかりをやどしているはずですが、)

「もしこの鉢が本物なら野にある朝霧くらいの光を宿しているはずですが、

(ちかくのおぐらやまでいったいなにをさがしてきたのですか。」といってはちをかえした。)

近くの小倉山でいったい何を探して来たのですか。」と言って鉢を返した。

(いしつくりのみこははちをかどぐちにすてて、このうたにかえしうたをした。)

石作皇子は鉢を門口に捨てて、この歌に返歌をした。

(「はくさんのようにひかりかがやくあなたにあったために、さきほどまでひかっていたひかりが)

「白山のように光り輝く貴女に会ったために、先ほどまで光っていた光が

(うせたのかとおもい、このはちをすてましたが、はじをすててでもなんとか)

失せたのかと思い、この鉢を捨てましたが、恥を捨ててでも何とか

(あなたとけっこんしたいのです。」とよんでおくった。)

貴女と結婚したいのです。」と詠んで送った。

(かぐやひめはかえしうたもしなかった。みみにもききいれようとしなかったので、)

かぐや姫は返歌もしなかった。耳にも聞き入れようとしなかったので、

(みこはそれいじょうなにもいうことができずにかえっていった。)

皇子はそれ以上何も言うことができずに帰っていった。

(あのにせもののはちをすてて、またいいよったことから、あつかましいことをさして)

あの偽物の鉢を捨てて、また言い寄ったことから、厚かましいことを指して

(「はじ(はち)をすてる」といったのである。)

「恥(鉢)を捨てる」と言ったのである。

(くらもちのみこは、さくりゃくをもちいるひとであり、ちょうていには)

車持皇子は、策略を用いる人であり、朝廷には

(「つくしのくににとうじにでかけます。」といってきゅうかとどけをだしておいて、)

「筑紫の国に湯治に出かけます。」と言って休暇届を出しておいて、

(かぐやひめのいえには「たまのえだをとりにまいります。」とつかいをだしてから)

かぐや姫の家には「玉の枝を取りに参ります。」と使いを出してから

(ちほうにくだろうとするので、おつかえしているひとびとはみんなでなんばまでおおくりした。)

地方に下ろうとするので、お仕えしている人々はみんなで難波までお送りした。

(みこは、「これはひみつで」といって、おとものものもおおぜいはつれていかず、)

皇子は、「これは秘密で」と言って、お供の者も大勢は連れて行かず、

(みぢかにつかえているものだけをつれてしゅっぱつした。みおくりをしたひとびとはみやこにもどった。)

身近に仕えている者だけを連れて出発した。見送りをした人々は都に戻った。

(ひとびとには「みやこにはいません」というふうにみせかけておいて、みっかほどしてから、)

人々には「都にはいません」という風に見せかけておいて、三日ほどしてから、

(なんばまでふねをこいでもどってきた。あらかじめやるべきことはすべてめいじていたので、)

難波まで舟を漕いで戻って来た。あらかじめやるべき事は全て命じていたので、

など

(とうじ、ずいいちのたからとされていたうでのたつかじさいくし6にんをめしよせ、)

当時、随一の宝とされていた腕の立つ鍛治細工師六人を召し寄せ、

(かんたんにひとがちかよれないようないえをつくって、かまどをさんじゅうにかこみ、)

簡単に人が近寄れないような家を造って、かまどを三重に囲み、

(さいくしらをなかにいれて、みこもおなじところにこもり、じぶんがおさめている)

細工師らを中に入れて、皇子も同じ所に籠り、自分が治めている

(しょうえん16かしょをはじめ、いえのざいさんをそそぎこんで、りっぱなたまのえだをつくらせた。)

荘園十六ケ所をはじめ、家の財産を注ぎ込んで、立派な玉の枝を作らせた。

(かぐやひめがいっていたのとまったくおなじようにたまのえだをつくりあげた。)

かぐや姫が言っていたのと全く同じように玉の枝を作り上げた。

(ひじょうにりっぱなものにしたてあげてから、なんばまでひそかにはこびこんだのである。)

非常に立派なものに仕立て上げてから、難波まで秘かに運び込んだのである。

(「ふねにのってかえってきたぞ。」とじぶんのやしきにしらせをつかわせ、)

「舟に乗って帰って来たぞ。」と自分の屋敷に知らせを遣わせ、

(みこはとてもつかれてきつそうなようすですわりこんでいた。)

皇子はとても疲れてきつそうな様子で座り込んでいた。

(おむかえのひとびとがおおぜいやってきた。たまのえだはながびつにいれて、ものでおおってから)

お迎えの人々が大勢やって来た。玉の枝は長櫃に入れて、物で覆ってから

(みやこへとはこんでいった。いつのまにうわさがひろまったのだろうか、)

都へと運んで行った。いつの間に噂が広まったのだろうか、

(「くらもちのみこはうどんげのはなをもってみやこへおあがりになった。」)

「車持皇子は優曇華の花を持って都へお上がりになった。」

(とせけんではさわぎになっていた。これをかぐやひめがきいて、)

と世間では騒ぎになっていた。これをかぐや姫が聞いて、

(「そのうわさがほんとうなら、わたしはくらもちのみこにきっとまかされてしまう。」と、)

「その噂が本当なら、私は車持皇子にきっと負かされてしまう。」と、

(むねがしめつけられるようなおもいがした。)

胸が締め付けられるような思いがした。

(そうしていると、もんをたたいて、「くらもちのみこがいらっしゃった」と)

そうしていると、門をたたいて、「車持皇子がいらっしゃった」と

(つげてきた。「たびのおすがたでいらっしゃる。」とつかいのものがいうので、)

告げてきた。「旅のお姿でいらっしゃる。」と遣いの者が言うので、

(おきなはみことおあいした。みこがいわれるには、)

翁は皇子とお会いした。皇子が言われるには、

(「いのちをすてて、あのたまのえだをもってきました。」といって、)

「命を捨てて、あの玉の枝を持って来ました。」と言って、

(「かぐやひめにどうぞおみせください。」というので、おきなはたまのえだをもって)

「かぐや姫にどうぞお見せ下さい。」と言うので、翁は玉の枝を持って

(おくのへやにはいった。そのたまのえだには、てがみがむすびつけられていた。)

奥の部屋に入った。その玉の枝には、手紙が結び付けられていた。

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